報告
利根川河川敷・小文間(おもんま)は2年ぶりに訪れる観察地ですが、今回はコースを変えて散策しました。取手市の東側に位置し、市の南側を流れる利根川の広大な河川敷と、
その中にある通称「おにぐるみの森」は、利根川の豊かな自然と生き物を育んできました。他にも取手市内の歴史散策(中妻貝塚・取手宿本陣)もコースに追加しました。
ここは季節によって訪れる野鳥の種類も多岐に亘り、特にこの時期はヒバリの囀り飛翔に加え、オオヨシキリやホオジロなど、夏鳥のさえずりを堪能出来るコースに変身します。特にオオヨシキリの「ギョギョシ、ギョギョシ」というテリトリー宣言の声や、「一筆啓上・・・」と囀るホオジロの声が聞こえ、またキジの「ケンケン」と鳴く声もそこかしこで耳にすることで、それぞれが濃い密度で生息していることが見てとれました。
また「取手市の鳥」としてフクロウが指定されていますが、その生息域に足を踏み入れてみました。夜行性の鳥ですので、昼間に出逢うことは稀ですが、未消化のネズミの毛・小鳥の羽毛・骨などをペリットとして、ひと塊で吐き出す習性があるので、祠のある大木の下を皆でしばらくペリット探索をしてみました。
中妻貝塚
小文間台地にある福永寺を囲むように、利根川流域最大の環状貝塚があり、縄文時代後期の土器が、ヤマトシジミやハマグリの貝層の中から発見され、さらに100体もの人骨が同一穴から発見されたと、案内板には記載されていました。足元にまで散乱している貝を踏みながら、縄文人の生活を偲んでみました。
旧取手宿本陣
取手駅から徒歩10分足らずの所に、重厚な茅葺きの建物があり、1687年に水戸徳川家から本陣に指定され、1795年に現在の姿に建てられたと、ビデオ上映で解説が有りました。水戸街道沿いに残る本陣の中で、一番古く、一番大きく、そして唯一一般公開(無料)されている本陣です。奥には大名等身分の高い武士が寝泊まりした、一段高い上段の間までありました。
観察種
キジ、カルガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、トビ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、
ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、オオヨシキリ、セッカ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、
ホオジロ、カワラバト (計 24種)
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