報告
昨年は雨で中止になってしまいましたが、今年は梅雨の最中にもかかわらず上天気に恵まれ、かえって暑い日差しのなかでの観察会になりました。幸いいつものカワセミの里で、お目当てのカワセミを2羽遭遇しましたが、すぐに身を隠してしまい、観察者側としては少し消化不良気味でしたが、そのあとすぐにオオヨシキリが目の前に現れ、高らかに囀りを聞かせてくれました。これこそ夏の水辺の観察会といった風情で、全員が堪能させて貰いました。
またバードサンクチュアリ(野鳥の聖域)では、カワウやアオサギの群れが間近で観察できて、特に初めてこの観察地を訪れた方々は、しばらく観察窓に釘づけ状態で愉しんでおられました。自然のままに暮らす野鳥の姿は、どんな鳥でも魅力的に見えるものなのですね。
菖蒲まつりの真っ最中で、水元大橋の付近からは家族連れなど人通りも多くなり、野鳥観察をする環境とは程遠いものがありましたが、ここからは気持ちを切り替えて、私達も祭りの雰囲気を楽しみ、見事に咲きそろった花菖蒲を鑑賞することにしました。帰路は南蔵院の「しばられ地蔵」に寄って、
しばられ地蔵の由来 (南蔵院の案内パンフレットより).
享保年間、呉服問屋の手代が荷車に反物を満載して南蔵院の門前を通りかかった。 ここらで一服と門前に車を止め、境内で涼をとる内に一眠りしてしまった。 目が覚めると荷車が無くなっており、青くなって番所へ駆けつけた。
名奉行の大岡越前守の直々の取り調べとなり、「寺の門前に立ちながら泥棒の所業を黙って見ているとは、地蔵も同罪なり、直ちに縄打って召し捕って参れ」と命じた。 かくして地蔵はぐるぐるに縛られ、車に乗せられ江戸市中を引き廻され南町奉行所へ。物見高い野次馬が、どんなお裁きが始まるかと奉行所になだれ込んだ。 頃を見計らった越前守は門を閉めさせ「天下のお白州に乱入するとは不届至極、その罰として反物一反の科料申附ける」の一声。
奉行所にはその日の内に反物の山が出来たが、その中から盗品が出てきて、それへと調べると当時江戸市中を荒した大盗賊団が一網打尽となった。 越前守は地蔵尊の霊験に感謝し、立派なお堂を建立し盛大な縄解き供養を行った。
観察種
カルガモ、カイツブリ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオタカ、カワセミ、コゲラ、
ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、オオヨシキリ、
ムクドリ、スズメ、ハクセキレシ、カワラヒワ、ドバト (計 21種)
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