シルクロードに魅せられて [1]
―シニアの爆走ツーリング記録―

シルクロード : それは壮大な夢とロマンを感じさせる ~♬月の砂漠を遥々と旅の駱駝が行きました♪~                  

現実には厳しく過酷な旅、西安から西に向かい、延々地中海東岸にいたる7000Km余に及ぶとされている。

中国国内だけでも4000Kmを越え、敦煌から先は多くのルートがあり、この道を通じて東西の人種、富、文化、宗教・・・などの交流や戦いがあり、人類に限りない影響と遺産を現在に残している。        

        

発 端 :1999年7月2日~9日「万里の長城・森の再生プロジェクト」に参加。植樹の後に「京劇鑑賞の夕食会」 が催された。
孫悟空が三蔵法師を助け大活躍をするシーンを鑑賞し、少年時代に
血を滾らせて読んだ「西遊記」を思い出し、興奮させられた。

植樹活動のオマケとして、同行の仲間とシルクロード世界遺産の旅、
「敦煌~西安」の観光を堪能した。

詳細は2008年1月に支部ホームページの会員だよりでN氏が「中国の
世界遺産」と題して詳しく紹介されていますので、割愛します。
           

 7月6日:
   敦煌の南西70Kmにあるゴビ砂漠の関所跡「陽関」まで足を運こんだとき、灼熱の砂漠で蜃気楼を
   見た。
   こんな所を延々と旅をした人達は凄い!!機会があればバイクでなら走れる?と思った。
   ‘02、‘04、’06、‘07と中国各地をトレッキングで訪問するうちに、矢張りシルクロードを走ろう!!
   との思いが募ってきた。
             
 
機会到来:
   
シルクロードツーリング参加者募集の情報を入手、手配をしたが最小催行人数6名が集まらない、
   松愛会バイク・クラブのS氏を誘い、G.Wにやっと催行が決定した。
   
第一回シルクロード・ツーリング:2008年 6月9日~17日(9日間)

   「ウルムチ~タクマラカン砂漠を越えて~カシュガル」・・・1,906km

                     

6月9日 快晴
   ウルムチ着:全メンバー集結 (10名)
   参 加 者 :5名(1名・当日キャンセル) 全員シニアで経験豊富なライダーばかり。
   スタッフ  :日本側、(1名)旅行社のバイク部門責任者(現 社長) ベテラン・ライダー。
           中国側、(4名)旅行社の社長・ガイド兼通訳・整備士・サポートカーの運転手。
         
6月10日 快晴
  早朝、バイクを借り受け、ミーティング。バイクは中国製の150CCオフロード。今にも壊れそうな代物だ。
  スピードメータ、etc.・・・不備満載。これが現在の中国での実態らしい。バイク自体の市民権が未確立!!
  先ずは給油だが、ガソリンスタンドには危険防止のため立ち入り禁止。ヤカンで給油。この方が危険だが。

                   
ウルムチ郊外から出発。天山南路(西域北道)を南下し、石油の町コルラに向かう、本日のコースは高速と国道。
フル・アクセルで爆走、昼過ぎに影響が出始めた。マフラーのボルトが落下、ウインカーも落下、ガス欠。
早速、整備士のフル活動が始まる。サポートカーがスピード違反に掛かる(即 罰金支払い)。バイクは無視。
6月11日 曇り
  コルラ(庫尓勒)を出発し、40Kmほどで砂漠公路(石油輸送用の舗装路)入り口に到着、いよいよ砂丘地帯に突入する。
  注意事項の説明を受け、フリー走行となる。


砂漠公路入り口のモニュメント            入り口のゲート                  美しい砂丘  


  砂嵐 が起こりだした 昼食はシシカバブ 今宵の宿泊所(簡易宿)
     

公路の両サイドは砂防の植樹がされ、数キロ毎にポンプ小屋が施設されて地下水を汲み上げ、散水されている。
砂嵐と小雨がぱらつきだし、視界が悪くなって来た。ライト点灯。今度はナンバープレート落下。
夕方、砂漠の中にあるドライブインに到着。砂まみれだがシャワーなどの施設はない。しかし、ベッドで寝られる。

6月12日 曇り
   
今日は遅めのスタート、砂漠公路を更に南に向かいタクマラカン(塔克拉瑪干)砂漠を縦断し西域南道沿いのニヤ(民豊)を
    目指す。 ここで砂漠地帯は終了。崑崙山脈の雪溶け水が湿地帯を作り緑を育んでいる。
砂漠公路の出口  公路建設の記念碑 街まで21km ニヤに到着
       

今日の泊まりはホテル

市内散策、三輪タクシー

博物館見学
6月13日 沙曇り
   
交易で栄えたホータン(和田)を目指し西に向かう、昨日の砂嵐で視界が悪い。
    晴れていたら崑崙山脈を見ながら走れるらしいが残念!!

工場の概要案内板


礫砂漠が現れると崑崙山脈からの雪解け水による川が出現、
湿原帯となり消えていく。
礫砂漠は延々と続き地平線が判然としない。
トラブル多発、都度休憩、整備士の大活躍!!
オアシスの小さな村でトラブル発生、修復を待つ合間に民家を訪問、素晴らしい門構えだ、聞けば大工さんの家。
庭に杏の大樹があり、実がたわわに実っている、ありがたく頂く。

 
3:30 ホータンに到着
    何はともあれ、有名な織物工場を見学


      
       機織の道具      子連れの工員さん       巨大な織物(作品)
5:00 ホテルにチェックイン。~ 街を散策 ~
      今宵のホテル           街の中心部             果物売り         街角のオープンカフェー

6月14日 曇り

   シルクロード中国内の西端地で中央アジアと中国を結ぶ要衝として栄えた
   カシュガル(喀什)を目指す。

   ツーリングの最終日、アクセル全開で爆走してきたツケが出だした。

   発車まもなくエンスト:プラグのかぶれ、そしてストップライトの落下、更には
   停車時エンジン止まらず:セルがアウト。
   それでも無事目的地カシュガルに到着。1,906Km 完走万歳!!

6月15日 曇り
   午前:フリータイム 昼食:元ロシア領事館で。 午後:市内&バザール見学。 

 


夜:参加者一同で無事完走を祝す宴?を街角の夜代店で、流しの二鼓奏者の演奏を聞きながら楽しんだ。

6月16日晴れ

      午前:ウルムチ(鳥魯木斉)に移動。 午後:博物館 など市内観光。 夜:空港へ。



6月17日 帰国の途に

    深夜便 01:00 でウルムチ発、早朝 ソウル着 成田行きメンバーと別れ、関空に向かう。午後:無事帰宅。

  2011年11月
草津市
橋本 修
シルクロードに魅せられて[2]は、こちら