夢中人に替ります

油彩画で日展入選する

久野洋一さん(昭和24年生まれ)2班

 第42回日展洋画部門で入選された久野洋一さんを紹介します。
久野さんは子供のころから絵を描いたり、物を作ったりすることが大好きで、小学校、中学校でも図工や美術が得意だったそうです。

 30歳頃、仕事がかなりハードになり、苦手なことを学ぶ趣味から好きな方向を伸ばす趣味に切り替え心を癒したいと思うようになったそうです。この時をきっかけに地域の絵画同好会に入り、写生会や展覧会などの活動を続けてこられました。

 油彩画、水彩画を中心に題材は風景、人物、静物など幅広く描かれていますが、最近は「人物のいる都会の風景」に力を入れられ公募展にも出品されています。

その様な中で今回日展洋画部門の「新入選全国で75点」の中に入る快挙を成し遂げられました。作品名は「黄昏時のティータイム」と題し都会のひと時をカットした素晴らしい作品です。

 この作品は大阪市内のあるカフェを昨年夏に取材して一気に描きあげたとのこと。「日々繰り返される夕刻のカフェは都会の活気を感ずる。和気あいあいとした室内を暖色で表現、あわただしく人々が往来する外の空間を寒色で表現し、引き立てあう色調とした」と作品の狙いを語っておられました。

作品は大阪市立美術館で2月19日〜3月21日まで展示されました。国内最大規模の展示会で歴史と伝統のある日展で入選することは、至難の業ですが久野さんは「いつも部屋をよりお洒落にモダンに演出する作品を作りたい」と日ごろキャンバスに向かっているとのこと。今回の作品も都会の風景の1シーンをそのようなイメージでとらえ表現したと仰っておられました。

現在は、いくつもの絵画教室を主宰され毎年展示会も開催されています。現役を離れ絵画にその才能を発揮できる場が今後広がって行く久野さんに目が離せません。       
     
2011年7月掲載

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