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自分の心に響くものを絵画の形に!
大原敏道さん
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【大原さんの近影】
(平成21年高槻市絵画同好会展示
場)
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大原敏道さんは、昭和35年(1960)に
当時の松下電子工業株式会社に入社し
電子管事業部映像管工場・技術課に
配属されました。
カラーテレビのブラウン管の試作に
始まって 平成10年(1998)の3月に
定年退職されるまでの37年間、一貫
してカラーブラウン管の製造・技術・
購買を担当されました。まさに、松下
電器のカラーテレビの歴史と共に歩ん
で来られました。
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定年を迎えることを期に新規一転、 趣味を見つけて第2の人生を楽しむことを決意され松
下電子
工業の絵画同好会に入会し、初めて油絵を始められたのは平成7年のことでした。この時の絵の
先生は松下OBの鈴子善之さんと釜我 博康さんでした。
平成9年同好会の呼称を「楽画会」と定め、第1回「楽画会
展」を高槻市生涯学習センターの
1F 展示ホールで開催され、それ以降現在まで続けられています。
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【初期の作品】
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【最近の楽画会展の様
子】
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また、平成9年に、大阪府の第18回
「全大阪働く者の美術展」に出品した作品で初めて佳作に選
ばれて褒められたことが嬉しくて、絵にのめり込むキッカケになったそうです。
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【佳作 作品の前の大原さん】 |
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【全大阪働く者の美術展のポスター】
漂泊(さすらい)が採用されました。
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【漂泊(さすらい)(平成10年奨励賞)】 |
その後は、平成10年に「漂泊(さすらい)」
で奨励賞、平成11年に「海潮斑」で奨励賞、
平成13年には「残滓」で大阪市長賞、平成
14年には「憩」で奨励賞と、立て続けに受
賞されています。
【海潮斑(平成11年奨励賞)】
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【憩(平成14年奨励賞)】
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【残滓(平成13年大阪市長賞)】
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「働く者の美術展」は平成14年に「なにわ美術展」に改称しましたが、平成16年には、
「荒廃」で第1回「なにわ美術展」で見事、大阪府 知事賞を受賞されました。
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【荒廃 (平成16年 第1回なにわ展 大
阪府知事賞)】
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大原さんはダリのシューレアリズム(超現実主義)に惹かれて一連の海景シリーズ(「漂泊)、
「海潮斑」、「残滓」、「憩」、「荒廃」など)の絵を描いておられま
す。これらは「幼児期に、
遊んだ淡路島を思って描きながら、砂浜が埋められて汚れていくのが悲しくなる気持ちを表現
したかった」そうですが、確かに見る人にそのような気持ちを訴えてきます。
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また、以上の一連の絵
でおわかりのように、大原さんの絵のモチーフは、
・自分の内面から是非描きたいと思ったもの
・なかなかめぐりあえないもの
・自分の経験した感動(美しい、立派なもの)
・自分の経験した感傷(嬉しい、楽しい、悲しいもの)
・心に響くものといったもので、以下
のような静かな落ち着いた絵も描かれています。
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【静物 くだもの】 |
【ふるさとの風景】
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4年前からは松下電子工業の絵画クラブの仲間たちと3人で、毎年8月〜9月に京都祇園の
「ぎゃらりい西利」で「三人展」を開き、より多くの人たちに絵画の素晴らしさを知ってもら
おうと努力されています。
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一方、平成16年(2004)4月に大阪市美術館付属
西洋美術研究所に入所し、研究生になり、デッ
サンを学んで絵画の追求を続けておられます。
またより深く絵画を極めたいという思いで専門
家が多く集まる全国公募団体の「二元会」に出
品され平成1年に「二元会」の会友に推挙され、
平成21年には準会員に推挙されておられます。
大原さんが絵を描く時の心がけをお聞きすると、
「自分の心に響くものを見る人に伝えることを
心がけている。自分の感性
が絵画を通して磨か
れていくことが大切な事と思っている。そして
豊かな気持ちで毎日が過ごせることを願ってい
る。先入感で描く事は止め、外形に留まらず内
面を見透せたら素晴らしいと思っている。」と
いう素晴らしい信条を語ってくれました。
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今は大原さんの孫さんを教えておられますが、将来
の大原さんの夢としては、多くの子供たちに絵の
素晴らしさを教えて、情操豊かな子供が一人でも多く育つような教室を開きたいことだそうです。
また、絵画以外の趣味として、松愛会高槻
支部の以下のクラブ活動にも
積極的に参加されています。
☆ グラウンド ゴルフ
☆ 釣りクラブ
☆ 社会見学クラブ
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その他に、定年の時に運動を兼ねて家庭菜園を
始められ、自宅近くの50坪程度の畑を借りて、20
種類ほどの野菜を作っています。
まさに、大原さんは晴耕雨読の毎日を過しておられ
老いてますます人生を謳歌し輝いておられます。 |
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【カボチャ棚作り中の大
原さん】
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文責 :宮川 勝彦
写真 :大原 敏道氏 提供 ・ 佐古 年夫 |
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