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☆第78回 世界遺産 平等院・中国風 萬福寺 いにしえの旅

2017(平成29)年928()

参加者40

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今回の旅は 平成の大修理を終えた、世界遺産 宇治平等院を訪ね

外装が塗りなおされた、鳳凰堂の内外を見学、ご本尊阿弥陀如来像始め、

数々の国宝の仏像や構造物、収蔵品を拝観。

また、隠元禅師 開創になる、中国風禅寺 黄檗宗萬福寺に参拝する。

 

天気予報は雨のち曇り。今回もまた、雨にたたられるのかと心配したが、昨晩からの雨は朝方には止んで、何とか持ち堪えそうな空模様。このまま回復に向かうことを願いながら、
いつもの場所に集合。定刻5分前には全員が揃い出発する。

添乗員さんから今回の訪問先の概要と、スケジュールについて説明を受ける。目的地までの所要時間が約1時間なので、休憩なしで直行することになった。乗車時間が短いこともあって、今回初の試みとして、世話役からDVD動画を使用した、訪問先の見どころについての説明があった。ナレーションは、音声合成を使用したとの事。時代はどんどん進化しているが、今日は、古き時代にタイムスリップすることになる。

大山崎インターチェンジから京滋バイパス宇治西を経て、9時前に最初の訪問先、「宇治平等院」に到着した。

 

【宇治 平等院】

平等院鳳凰堂は、一度に50名の入場制限があり、添乗員さんが早い時間の入場券を確保するため、バス駐車場から入場券を買いに走られたが、取れた時間は、950分からとなった。

入館まで時間があるので、鳳凰堂の周りを一周する。正面から見る鳳凰堂は、2年前に丹土(につち)色に塗り改められ、渋い色合いの姿が池に映る。屋根の鳳凰(2代目)は創建当初と同じように金色に塗り替えられ、朝の空にひかり輝いて見える。

 
平等院入り口に集合 (☆)  北側から見た鳳凰堂 (☆) 
 
  
浄土院にお参りして (☆) ) 鳳凰堂 入館待ちのひと時 (☆) )
 

時間が来て鳳凰堂に入堂し、国宝のご本尊、阿弥陀如来像にお参りをする。

 女性係員の方から平等院と鳳凰堂について詳しい説明をいただく。

平安時代の貴族が、この世に極楽浄土の姿を現出したという、阿弥陀堂(鳳凰堂)は創建当時、阿弥陀如来像は金色に仕上げられ、2重の天蓋には色鮮やかな模様が描かれていて、要所に螺鈿が施された、きらびやかなものだったという。

周囲の壁の長押の上に懸けられた、雲中供養菩薩像も色鮮やかに彩色されていたそうだ。 また、3方の壁と扉には、極楽浄土からのお迎えが、この世で成した徳業の大きさに応じて、9段階の仕立てに分けて来られるという、九品来迎図が描かれていたそうである。

 今は損傷が激しくその様を覗うことは出来ないが、きっと豪華絢爛、華やかなものであったであろうと想像される。 これらの、ほとんどが国宝に指定されている。
 20分の拝観時間が終わり、外に出て再度鳳凰堂の正面を廻り、鳳翔館に向かう。
 
鳳凰堂正面を背景に 記念撮影 (◇)

鳳翔館は、平等院に伝わる宝物を保管、展示公開する博物館で、梵鐘、雲中供養菩薩像(26躯)、鳳凰(初代)1対など貴重な国宝類を、間近に見ることができた。

 なお、鳳凰堂壁画の一部を複製、描きなおされたものが展示されている、とされていたが、今回は非公開となっており、見ることは出来なかった。
 
 
鳳凰堂の正面 影が池に映る (☆) 茶室阿弥陀如来像のお顔 (☆)
  (堂内は撮影禁止、外からならOK?)

【京料理 宇治川】

 およそ2時間で平等院の見学を終えると、それぞれ表参道に繰り出し、商店街の散策とショッピングを楽しむ。老舗の有名お茶店が並ぶ中、お茶を買い求めた人も多い。この後、参道の宇治橋近くの食事処へ向かう。
 
表参道商店街を散策 京料理 宇治川の前 昼食後 (☆)
 
 今日の食事処は、創業昭和10年の老舗京料理 宇治川で京料理をいただく。まず、お互いの健康を祝し乾杯! 続いて今回、1名の新入会員さんが参加されたので、代表から紹介。ご本人から文芸クラブ入会の理由など、自己紹介をいただき、全員の拍手で歓迎された。
 宇治ならではの珍しい茶葉の天ぷらや胡麻豆腐、茶そばをいただく。
この茶そばはなかなか美味であった。
 
みんなの健康を祝して乾杯 (◇)
宇治川 京料理
 

駐車場までの歩行を減らすため、宇治橋の上にバスを廻してもらい、
手際よく(?)乗車し次の訪問先、「萬福寺」へ向かう。

 

【萬福寺】

建物をはじめ、儀式作法まで中国様式を取り入れていることで知られる萬福寺は、黄檗宗の大本山です。

 いかにも中国風の総門をくぐると、三門から天王殿、本堂へと菱形の敷石の参道が続く。どの建物も屋根の形に特徴があり、日本の寺院とは違う空気を感じる。これらの建物の多くが国の重要文化財に指定されている。
 
国風の総門をくぐる (☆) 三門の屋根も中国風
 
 
三門前で男性陣の記念撮影 (◇)
 
三門前で女性陣 記念撮影 (◇)
 

 他の参拝者は少なく、本堂前に集合して、修行僧であろうか、若いお坊さんから寺の由来、黄檗宗と建物、仏像などについてご案内を受ける。堅い内容を軽妙な語り口で、面白可笑しく話され、時々笑い声が起きる。

中国から招かれた隠元禅師は建物・伽藍の形だけでなく、儀式作法まで中国式を取り入れ、それは現在も継承されており、お経は中国式発音で唱えられているそうだ。禅師は、隠元豆、煎茶、普茶料理などももたらしたといわれる。木魚の原型といわれる開版(かいぱん)の説明が面白く、皆爆笑する。

  
お坊さんの説明を熱心に拝聴 (☆)  本堂の中 ご本尊と18羅漢 (☆)
 

本堂の中、天井は蛇腹構造になっており、龍の体の中を現している。ご本尊は、釈迦牟尼佛でその周りを取り巻く、18羅漢(日本の寺では16羅漢が一般的)のお顔が日本の仏像とは全く違っており、皆、怖い顔立ちに造られている。 これも中国式だという。

木魚の原型 開版 (☆) 長い回廊も中国式
 

僧は、最後に寺の収益につながる、普茶料理と売店についてもしっかり宣伝された。セールスマンの修行もされているようだ。

それぞれ寺の中を見学し、帰りは裏口からショートカットで、バス駐車場に向かう。

 

【寿長生の郷】

最後の訪問先は、和菓子で有名な、寿長生の郷・叶匠寿庵。 宇治東インターを入ると直ぐ長い宇治トンネルに入り、ここを抜けると先は滋賀県。カーブの道路を下りて、瀬田川沿いを走ること20分ほどで、緑に包まれた山あいの寿長生の郷に到着する。

先ず、案内所で一息。お茶と、試食の「あも」をいただく。何となくこれを買ってもらいたいとの意図が伝わってくる。クルミ入りの期間限定品だそうだ。

 
お茶と和菓子で一服 (☆) お土産の買い物 (☆)
 

ここは以前に訪問したことがあるので、周辺の散策もほどほどに、お土産に(お店の思惑通り)お奨めの「あも」などを買い求めバスに戻る。

 

今回もまた、近場の訪問でしたが、平等院鳳凰堂は、創建当時のように綺麗に塗り改められた姿を見ることができ、また、多くの国宝を拝観しました。萬福寺では、お坊さんのご案内で、普段知ることの無い、寺のこと、黄檗宗について見分を広めることができ、有意義な旅行になったと感じます。

最後に、世話役から次回例会の行先概略説明、添乗員さん、ドライバーさんへのお礼を述べ、添乗員さんの挨拶を受け、5時に高槻市役所前に無事帰着しました。

 
 
 
 

<写真>竹内一朗(◇) 見城好豊(☆) 下田紘一(無印)   <文>下田紘一