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第75回  晩秋 綾部・福知山、 歴史学びの旅

 平成28 (2016)1124()

 参加者41

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「丹波ワインハウス」・「グンゼ博物苑」・「福知山御霊神社」の三ヶ所 
実に懇切な案内で それぞれの特徴を表す語り口に感動
天皇皇后が行幸行啓した「大江山鬼瓦公園」で
全国の鬼瓦を観て過ぎゆく秋を惜しんだ


 今年は、2月に舞鶴引揚記念館で松下電器先輩の偉業に触れ、5月には比叡山で仏教が多岐に発展することを学び、9月には「海のある奈良」と言われる若狭の文化を訪ね塗り箸削り体験をした。今回は、今年の掉尾(ちょうび)を飾る例会。綾部・福知山をじっくり探訪した。

 いつものように、運転手さんから安全運転の挨拶を頂き出発。代表から一人のキャンセルもなかったことに感謝の言葉。世話役から本日の訪問先を紹介。添乗員さんからスケジュールおよび注意事項のお話。資料作成の世話役から前回を反芻(はんすう)する「作品集」と、今回の訪問先の概略を書いた「徒然話」を説明。

 快調なドライブで9時20分に最初の訪問所、丹波ワインハウスに着いた。高槻を出発した時は鈍色(にびいろ)だった空が青天になった。

冬日和浮きたつ心旅一日(たびひとひ) (◆)


【丹波ワインハウス】

営業前の時刻だったが、案内の女性が迎えてくれた。吉本興業からの派遣かと思わせる機知に富んだ案内に皆さん大喜び。


広大なブドウ畑 (◇)            ブドウ栽培の説明に聴き入る (☆)

枯園(かれその)に向(むか)いてワインを語る女(ひと) (◆)

ブドウ園から、ワイン造りの工場へ。 時季的に醸造作業は終了していたが、作業を見るよう案内に想像をふくらませた。


設備や沢山の樽にワイン熟成の知恵を学ぶ (☆)

 試飲コーナーでは彼女の弁舌ますます冴え、ワインの特徴を説明しながらグラスに注いだ3種類のワインを試飲。味の違いをお互いに確認しあい豊かな気分になった。売り場でも彼女からそれぞれのワインの違いを教えられ、皆さん慎重にボトルを選び求めていた。

 
ワイン試飲と購入ボトルを選ぶ (☆)

【グンゼ博物苑】

 ワインは後から効いてくる。火照(ほて)った顔をシートに預け40分ほどで「グンゼ博物苑」に着く。ここの案内も女性だが、丹波ワインハウスと打って変わってスマートな案内。グンゼは今年創業120周年、8月1日から11月3日まで「グンゼ博物苑」をリニューアルしていたので、新装なりたての博物苑を見学できた。

 グンゼ創業者の波多野鶴吉(はたのつるきち)は京都府何鹿郡(いかるがぐん)の大庄屋の次男として生まれ、8歳で波多野家に養子入籍。京都で学び、事業を次々興すがどれも失敗。養家の財産を使い果たし何鹿郡へ帰郷
 小学校の教員として再出発した波多野は、養蚕農家の子どもが劣悪な環境で暮らす姿を目の当たりしたことなどから、養蚕・製糸技術者の養成に取り組み、蚕糸業の振興こそが天命と悟り、郡是(ぐんぜ)製糸株式会社を設立した。(郡是の「郡」は何鹿郡。「是」は方針、進むべき道)

まずは全員で記念撮影 (◇)

 
多くの繭から糸を取り出し1本の生糸をつくる(☆)   パネルの説明を聴き話し合う(☆)

 博物苑には、創業蔵・ファッション蔵・新機能蔵の三つがある。衣類のみならず、医療関係などにも進展していることをパネルや現物で知り、素晴らしい120年の歴史と今後に期待。

秋惜しむ時代の流れやグンゼ苑 (◆)

【昼食 ホテルロイヤルヒル福知山】

 明治からの近代化に生糸が貢献したことは承知のことだが、その苦労の跡をたどり昔の人は偉かったとつくづく思う。

 グンゼ博物苑スタッフの見送りに手を振り、本日の食事処「ホテルロイヤルヒル福知山」へ向かう。 今回のバスは、後部がサロン風になっていて、リラックスできる。

サロン席での風景 飲んでいるのは? (☆)


ゆったりした椅子席で 例会に参加できる健康を祝して乾杯! (◇)

 乾杯に続き、新会員の紹介。 ご本人から自己紹介および文芸クラブへ入りたくなった気持ちなど披露。 そして待ちかねた宴になる。




 黒豆・麸・イクラ・刻み昆布の突出し、刺し身、酢の物、焼き魚・蓮根・栗などの料理がテーブルに並んでいた。

 次々と出て来るとホテルの方がいう通り、海老・薩摩芋・茄子・シシトウ・などの天麩羅、茶碗蒸し、海老芋の饅頭、炊き込み御飯、香の物、味噌汁、デザートは抹茶のロールケーキ。
 盛り付けた多彩な料理と器、目で楽しみ、ゆっくり舌で味わい満腹。 あ~極楽極楽。


【福知山御霊神社】

 昼食歓談の後、10分ほどで「福知山御霊(ごりょう)神社」に着いた。きれいな紅葉の石段を上ると神主さんが出迎えてくれていた。

 
苔むした鳥居、見事な紅葉を見ながら上る (☆)    神主さんの説明に聴き入る (☆)

 福知山御霊神社はもともと「宇賀御霊大神(うがのみたまのおおかみ)」を祀る神社であったが、福知山城主・朽木氏が明智光秀の合祀を許し、「福知山御霊神社」となった。

 
旧本殿の彫刻などについて熱っぽく語る神主   悲願成就の叶石
(かなえいし)に拝む

神無月(かんなづき)本殿見上ぐ神の庭 (◆)


前の2ヶ所と違って案内の神主さんは訥弁(とつべん)。それ故に真実味があり皆さん話に引き込まれる。神社の歴史、建物とりわけ旧本殿について詳しく説明、最後に境内の片隅に生えていた柊(ひらぎ)の葉について、葉は棘(とげ)があるが100年ぐらいになると、棘がなくなる。と言って2種類の葉を見せてくれた。

帰宅後ネットで調べてみると、「老樹になると葉の刺は次第に少なくなり、葉の周りは丸くなってしまう。」とあった。私も高齢になったので柊のように丸くなりたいものだと思う。



【大江山鬼瓦公園】

 平成12年10月には天皇皇后の行幸行啓があった、「大江山鬼瓦公園」へ向かう。30分ほどで丹後鉄道大江駅前に着いた。駅から続くエリアに「大江山鬼瓦公園」がある。公園までかなり歩かなければいけないかと案じていたことは杞憂(きゆう)であった。


鬼瓦(おにがわら)見守る駅や冬を待つ (◆)


大江山は鬼伝説の土地なので、鬼の回廊には、全国の鬼師(鬼瓦製作者)の鬼瓦72個がある。その他屋根などいたる所から鬼に睨まれている。



皆さんいい顔で記念撮影 (◇)

  
鬼の回廊とレリーフ
 
 
大江駅売店で名産品などお土産選び 
(☆)     鬼瓦作品展(大江駅2F) (☆)

「丹波ワインハウス」・「グンゼ博物苑」・「福知山御霊神社」・「大江山鬼瓦公園」と4ヶ所の見学。および「ホテルロイヤルヒル福知山」での多彩な料理の昼食。天候にも恵まれ、いい事づくしの旅。
一路高槻へ向かう。秋の日は釣瓶落し。暗くなっていく山里の人家の灯りを見ると心が和む。


短日の慌(せ)かるる帰路に灯が点(とも) (◆)


 車中で、高槻支部委員の方から、
①新春懇親会と、②学ぼう会「悪徳商法の被害にあわないために」の案内。

 代表から参加者UPのお願い。世話役から来年2月例会PR。運転手さん、添乗員さんへのお礼の言葉。添乗員さんからの挨拶などがあり、予定通りの5時30分に無事高槻に帰着した。 

皆さん健やかに新年を迎え 2月にお会いしましょう!



<俳句>桐山俊子(◆) 

<写真>竹内一朗(◇印) 見城好豊(☆)  永野晴朗(無印)   <文>永野晴朗