☆第36回  三方五湖・気比の松原

〔 平成18年6月14日(水) 〕

万葉の古より人々を魅了した三方五湖と

古来より内外の文人墨客が訪れた

気比の松原を訪ねました

参加者34名

6月8日入梅。 雨を心配したが、見事な五月晴れ。 今回は景色がメインテーマ。晴れてよかった。 渋滞なく快調な

ドライブ。 敦賀ICを出たところの「
昆布館」で、ショッピングと時間調整。

三方五湖へは、国道27号線のバイパスで30分。若い頃、丹後半島をドライブしたとき、“不審者を見たら通報を!

といった立て札がいたるところにあって、国境線と気付かされた。 いまわしい拉致(らち)事件、領海問題などで荒ぶ

日本海だが、風景は美しく波静かである。

11時半、久久子湖畔の「海のホテル ひろせ」着。 



昼食は  “ わかさ 昼・夕会席コース ”





新鮮な魚介類  いずれも美味佳肴 
                   とても食べきれない


大広間を独占 ゆっくり のんびり歓談

食後、三方五湖(久久子湖、日向湖、菅湖、水月湖、三方湖)観光に向う。 五湖は水質と水の深さで水の色が異なり、

五色の湖」ともいわれている。

  また、塩水、汽水、淡水に分かれているので、海水魚から淡水魚まで様々な魚類が生息している。

若狭なる 三方の海の 浜清み 

い往き還らひ 見るれど飽かぬかも (万葉集巻7-1177)

 万葉人が愛でた三方五湖の景観を、梅丈岳へ登り楽しむ。





   「五木の園」から五湖を望む

山頂公園の左端に展望台があり、模型で湖を説明

している。

正面に地元美浜町出身の五木ひろしにちなんだ

五木の園」があり、碑のレコードに触れると歌が流れる。

右方面が広くなっていて、ばら園茶室天狗堂

かわらけ投げ誓いの鍵友好の鐘めだか村

和合神社
野外彫刻
などと銘打った見どころがある。

それらを巡りながら、五湖の変化を楽しむことができる。

山頂のメダカの学校去り難し

 快晴、素晴らしい見晴らし。

 しかし、日陰になるものがなくて暑い。

  ◆五湖望み氷菓片手のリフトかな


パノラマを堪能して、次の遊覧船による湖めぐりに向う。

三方五湖は、三方・熊川の2つの断層によって沈降した一段低い山地にできたもの。
 一番大きい水月湖に、山側の三方湖菅湖(すがこ)

つながっている。

水月湖からは浦見川を介して久久子湖
(くぐしこ)につな

がり、嵯峨隧道で日向湖
(ひるがこ)につながっている。

 このようにして五つの湖はすべてつながり、久久子湖

と日向湖が若狭湾に流れ込んでいる。  


 梅雨晴間五色の湖は波しずか

遊覧船は地下水道でつながっている日向湖を除く

四つの湖を巡るもの。


元来、山側3湖(三方湖、菅湖、水月湖)の捌け口は、

菅湖から久久子湖へ通じる気山川だけであった。

そのため常に水位が高く排水の課題をかかえていた。      



新樹冷ゆ船行く音や浦見川

1662年(寛文2)の大地震で頼りの気山川が隆起、河口は完全にふさがれ周辺の村々が水に飲み込まれてしまった。

そこで難工事のため中止していた、水月湖と久久子湖の間の浦見坂を再び開削することになった。小浜藩三方郡

の郡奉行、行方久兵衛
(なめかたきゅうべい)指揮の工事は、固い岩盤のため難航したが、約2年かけて浦見川(浦見運河)

が完成した。 長さ350m、幅8mの人工水路は、今では遊覧船最大の景勝地である。 岩肌が難工事を偲ばせる。

嵯峨隧道は1934年(昭和9)に完成したが、翌年から閉ざされたままである。これは水門を開けることによって、川上

には水質の変化による生態系への影響があり、川下には水害の恐れがあるからという。

 1998年8月豪雨では、三方湖を中心に浸水被害が発生した。

浦見川の水量だけでは大量の降雨に対応することができないので、

水月湖から若狭湾に直接排水できるトンネルを掘る案が出たが、プランクトン

が大量
に発生している水を海に流すことによる影響を懸念され、その構想は

頓挫
(とんざ)しているという。

この慎重な自然への配慮が、海水魚・淡水魚を育み、ラムサール条約に

 笹百合や湖上遊覧しずしずと    指定された水鳥の楽
園をつくっていると思えてきた。



万緑を水面に映し五色の湖(うみ)

湖畔の梅林

40分の船旅を楽しんだあと気比の松原に向った。

気比の松原は敦賀湾に面する海岸線、約3kmに広がっている。

花崗岩が風化した石英粒の砂浜と、その後方の松林が美しい弧を描く

白砂青松の姿は、静岡県清水の「
三保の松原」、佐賀県唐津の「虹の松原

と共に “
日本三大松原” といわれている。


 シーズンオフなので砂浜に人影はない。貸切り状態で思い思いに

散策することにした。

夏立ちぬ気比の松原砂を歩(ゆ)

松の木陰では、一組、二組、なにすることもなく海を眺めている。釣り

人も飽いたのか転寝
(うたたね)。 

   ★気比の浜釣人達の三尺寝

気比の松原には、およそ1万2千本の松が生育しているといわれる。海岸

寄りにクロマツが見られるが、林全体では圧倒的にアカマツが多い。

潮風を受ける海岸の松林は、  耐塩性に優れた

クロマツがほとんどであるなかで、アカマツが優占する気比の松原は珍しく、

植生上でも貴重とされている。


松林に入ると、木肌の美しいアカマツ

林になる。


一本遊歩道が通っている。 

木洩れ日のなかを歩く。

松籟(しょうらい)に癒されながら…。

気比の松原から5分の「日本海さかな街」に寄り、新鮮な魚介類や水産加工品を

土産に帰途につく。 

天気よし 食事よし 景色よし 緑に染まる快適な旅でした

   俳句 : 桐山俊子()  井元純子()

   文、写真 : 永野晴朗