越後の七不思議

越後国(現在の新潟県)に伝わる珍しいことがらを7つ集めました。

(1) 逆さ竹 (さかさダケ)
   ・新潟市中央区鳥屋野三丁目、西方寺 (天然記念物)
    枝が下向きに生える枝垂れタケ。親鸞が竹杖を逆さに土に
    挿したものに、根が生えたと伝わる。
    1922年(大正)11年10月12日に、国の天然記念物に指定された。
 
(2) 焼鮒 (やきフナ)
   ・新潟市西区山田、山王神社
    体に黒い焦げ目模様のついているフナ。1211年(建暦元年)
    11月、親鸞が赦免され当地を去る際に催された酒宴の肴に、
    焼いたフナが用意されたが、親鸞が傍らの榎に纏っていた袈裟
    を掛け「わが真宗の御法、仏意にかない、念仏往生間違いなくん
    ば、この鮒必ず生き返るべし」と唱えてから池に放したところ、生
    き返り泳ぎだしたと伝わる。
 
(3) 八房の梅 (やつふさのウメ) 
   ・阿賀野市小島、梅護寺
    ひとつの花に八つの実がなる八重咲きのウメ。親鸞が植えた
    梅干の種から育ったと伝わる。
 
(4) 珠数掛桜 (じゅずかけザクラ)
   ・阿賀野市小島、梅護寺 (天然記念物)
    花が長く房のようにつながって咲くサクラ。親鸞がサクラの枝に
    数珠を掛けたためと伝わる。
 
(5) 三度栗 (さんどグリ)
   ・阿賀野市保田、孝順寺
    一年に三度花が咲き、実がなるというクリ。親鸞が植えた焼栗か
    ら育ったと伝わる。
 
(6) 繋ぎ榧 (つなぎガヤ)
   ・南蒲原郡田上町大字田上丙、了玄寺 (天然記念物)
   糸を通したような穴のある実のなるカヤの木。親鸞が植えた食膳
   のカヤの実から育ったと伝わる。
 
(7) 片葉の芦 (かたはのアシ)
   ・ 上越市五智六丁目、居多神社
   葉が片側一方向にだけ伸びるアシ。親鸞が神社に参詣し念じたと
   ころ、池に生えるアシが一夜にして「片葉」になったと伝わる。