報 告 ・小石川植物園
約320年前の貞享元年(1684)に、将軍職に就く前の徳川綱吉の白山御殿の跡地に徳川幕府が作った「小石川御薬園」がこの植物園の前身であり、園内には長い歴史を物語る由緒ある植物や遺構が今も残されています。
その中には8代将軍徳川吉宗の時代に設けられた「養生所(あるいは施療院ともいう)」の井戸もあります。明治10年に東京大学が設立されると共に、直ちに附属植物園となり一般にも公開されてきました。面積は48,880坪で、台地、傾斜地、低地、泉水地などの地形の変化に富み、それを利用して様々な植物が配置されています。
まず皆さんを野鳥の世界に引き込んだのは、すぐ目の前の梢にじっととまってくれていたアオジ、少しもじっとしてくれず次々と現れるメジロやシジュウカラの群れ、そして木の根づたいに地上の餌を探すアカハラ。
ここは様々な植物が生育し、それに伴って多くの野鳥も生活の場としているようでした。
・その他の観察地
占春園 : 松平大学頭の屋敷跡で、筑波大に隣接したこじんまりした公園です。
嘉納治五郎先生の銅像や池の周りを巡ると、ここでもシジュウカラやコゲラがすぐ近くまでやってきま
した。
後楽園 : 水戸光圀によって完成された回遊式築山泉水庭園です。
(希望者) キンクロハジロ・ホシハジロ・カルガモが池に浮かび、池のなかほどの蓬莱島では何とカワセミが翡翠
色をじっくりと見せてくれました。さらにほころび始めた梅林に入ると我々の周りはシメ・メジロ・シジュ
ウカラ・シロハラと賑やかなものでした。
観察種
カイツブリ、カワウ、コサギ、アオサギ、マガモ、カルガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、キジバト、カワセミ、コゲラ、
ハクセキレイ、ヒヨドリ、モズ、アカハラ、シロハラ、ツグミ、シジュウカラ、メジロ、アオジ、カワラヒワ、シメ、スズメ、
ムクドリ、ハシブトガラス、ドバト (計 26種)
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報告/写真提供 戸谷輝夫 |
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