内 容: 1) 展示会;
・1年の成果の福助菊35鉢、ざる菊2鉢、ドーム菊5鉢が持ち寄られた。
今年は例年より高温で、育成に苦労された方も多かったが、皆さん種々工夫を凝らし頑張って、沢山の
菊鉢を持って来て頂いた。感謝。
・出席者は登録メンバー全員で、活気のある、賑やかな展示会になった。
・今年は柳川講師から一人5本の福助苗を頂き、それを競技花として、立派な花を咲かせる事に切磋琢磨、
金・銀・銅賞が3人に与えられた。金賞は二見さん、銀賞は荒武さん、銅賞は石坂さん。おめでとう御座いました。
講師から夫々万田酵素、大菊液肥V,土母液が激励品として提供された。
・特別賞:全体の菊を見渡し、理想的な福助紀を育てられた二見さんに、講師から国華園の豪華な菊カレンダーが
提供された。
2) 懇談内容;
● 優秀な成果を出した方々に、その育成法を窺った
・A 氏 テキストの従い、育成した。培養土はテキストの基本処方(腐葉土4、赤玉土大玉4、燻炭1、パーライト1)
を使った、肥料もテキスト通り、固形肥料、液肥(ハイポネックス)を規定通り施した。水遣りは毎日100cc。
日照は朝日が当たり、一日の70%位は日が当たる。鉢の台は発泡コンクリート(ALC)
1本毎に管理表を作り、15日毎に高さを計り記録、目標寸法と比べ、B9の散布、塗布の度合いを決めている。
・F 氏 テキストの従い、育成している。培養土は綾瀬の園芸店で求めた菊培養土に赤玉土などを加えた。
ロイヤル大磯店の菊の培養土を使ったこともある。B9を散布後、雨に降られたりもしたが、効果は得られた。
・I 氏 8月は暑かったので、日陰に移動した。鉢は土の上や発泡スチロール箱の底板の上に置いたりしている。
色々な意見質問に対する柳川講師のコメントは:
・品種ごとの今年の生育状態をチェックしておき、来年に備える。挿し芽の時期、鉢上げの時期、B9の
濃度を如何するか?又塗布の頻度など如何するか、基準を参考にして各自対処して欲しい。
・品種により、長、中、中短、がある、B9はそれらに対応して250倍、300倍、400倍にするのが標準。
・水遣りは大切な作業、根が張るまで(8〜9月)は3日に1回程度が適切、多過ぎると肥料が流れてしまう。
・花芽が付いたら、PK液に類する液肥以外は与えない事。
・生育を均等にさせ、花を均等に咲かせるために、鉢を一週間毎に少しづつ回す事も必要。
・蕾の根本を支柱に結びつけた後 、更に茎が伸びて、花が大きくなった時、花が傾いてしまう事がある。
花弁がある程度伸びてから、支柱にキッチリと結び付ける事が肝要。根本部にB9を塗布、伸びを抑える。
● 花が済んだ後の処置:(添付写真参照)
・福助菊は花が崩れだす前に、根元に近い4〜5枚の葉を残し、幹をハサミで切断する。
培養土の上に既に芽が出ている事が多い。その場合はその芽を育成する。元木はその場合不用なので、
根元から切ってしまって良い。
・培養土を鉢の殆ど上面迄度加え、鉢の内側の土を掘り、溝をつく。その溝に乾燥肥料を大匙2杯(20g)均一
に散布する(お礼肥)。 その後、肥料の上に培養土を被せる(掘り起こした培養土)。
・冬期は休眠状態だが、培養土が乾いてしまわないように、状態を見て、灌水する。又培養土が固まったら、
根を傷めないように、鉢の内側の培養土を竹櫛のようなもので解してやる。
・2月末から3月になると鉢の上面から芽が出てくる。(今時点で既に発芽しているものもあるが、それは自然に
伸びるに任せる。)
・芽が伸び始める時期に乾燥肥料を大匙2杯施す。(液肥も少し施す)
・お彼岸の頃(3月19日)、伸びた芽の頂部をを摘み取る(ピンチ)、後乾燥肥料を大匙1杯施す。
・4月に入ると、芽は伸び、葉も茂りだす、葉の付け根から、更に新芽が伸びる。
・4月24日頃、伸びた芽を挿し芽に使う。
・ざる菊、ドーム菊に付いても扱いは同じ。
3) ざる菊;
・概ね順調に生育した模様。(我々が扱っている品種はドーム菊に属すると思われる)
・展示会には2株が持ち込まれた。もう少し花数を増やす工夫が必要
・柳川講師の話によると、5月初めに、6〜7cm位の高さに切り、挿し芽する、6月に7号鉢位の小鉢に移植、
7月に所定の大きな鉢に定植する。
7月中旬、真ん中の芽をピンチ、8月中頃、夫々の芽全てをピンチする。沢山の花が付く。
4) ドーム菊;
・各自育成に努めている。概ね順調の模様。展示会には5鉢が展示された。
5) 鉢底網について
・従来使ってきた鉢底網は目が細かすぎ、培養土で目詰まりを起こし、水はけがよくない懸念在り。
下記写真のように網目が7mm程度の大きの物が好ましい。この写真の物は、細かい目の網を使い、
細かい目を切り取り、大きくしている。手間暇大変ですが、皆様のご配慮を!
6) 31年度の勉強会は基本的には30年と同じ日程を考えている。
従来はポイント、ポイントでの必要な作業実習を必ずしも行っていない。
31年は一から自分で行うとの思想の下、必要な大事な作業に就いて、プラスαの会合を持ちたい。
3月20日:ピンチ、4月24日:予備挿し芽、6月26日:本挿し芽
7) 31年度の競技花
・予備挿し芽で発根した苗を講師の柳川さんが各自に1本提供する。(既に各自が頂く品種は登録済み、
名札は既に、各自に配布されている)。 各自この苗を育て、本挿し芽を行い、本挿し芽用の苗を育て、
其処から各自が福助用苗を作り出す。
・それ以外に、各自の品種と異なる品種を柳川講師が育て、全員にポット上げ用苗を提供される。
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