夫婦で楽しむ登山

今回の会員だよりは、ご夫婦で登山を楽しまれている湖南市にお住まいの鵜飼さんご夫婦を紹介します。
10年程前までは、ご夫婦別々の趣味を持たれていました。
鵜飼さんはゴルフ・軟式野球等々、そして奥様は園芸等と別々のご趣味で余暇を楽しんでおられたとのことです。
転機を迎えられたのは、鵜飼さんが大病を患われたことがきっかけとのことです。
数か月の闘病生活後には、医者から上半身を激しく使う運動は今後はできませんよと宣告されたそうです。
(元のゴルフ仲間によれば、あのままゴルフを続けていたならシングルの腕前になれたのでというぐらい
 ゴルフが好きで上手だったとのことです。)
 
そこで、ゴルフを諦めた鵜飼さんは今後の余暇・趣味について奥様とお話をされたそうです。
上半身に負担がかからず、二人で楽しめることを始めようと提案し、いろいろお話をされたとのことです。
  ●上半身の激しい運動はできないものの、体力は維持向上に取組みたい。
  ●二人で楽しめることをやりたい。
  ●花の大好きな奥様にも喜んでもらいたい。
そんなこんなでいろいろ話をされているうちに
奥様より『山登りをしよう・重いリュックは私が背負うから』という提案が出てきたそうです。
 
それからお二人の楽しい山登りがスタートし、12年目を迎えたとのことです。
今日は楽しい山登りの話をお聞きし、『ご夫婦山登りの楽しみ』を皆様にお伝えしたいと思います。

① 鵜飼さんご夫婦を簡単にご紹介します。 <お二人の写真>
鵜飼勉矛さん: 滋賀県湖南市生まれ(64歳)
      奥様: 滋賀県湖南市生まれ(63歳)
登山以外の趣味はお二人そろってグランドゴルフだそうです。
(松愛会のグランドゴルフにも参加されておられます。
 また、栗東市の大会でも入賞されているそうです。)
② 一番最初にお二人で登られた山を、お聞きしました。
霊仙山(りょうぜんざん)に登られたそうです。
霊仙山は、鈴鹿山脈の最北に位置する標高1,094 mの山。
『関西百名山』にもなっているそうです。
『花の百名山』としても有名で花の多い山だそうです。
(なるほど:奥様の楽しみの花が目的だったのですね。)

③ 今までに登られた山を教えてください。  
         
2000年 霊仙山 立山 竜ヶ岳 蓬莱山
伊吹山 曽爾高原 比良武奈ケ岳 比良蓬莱山
愛知川渓谷 鎌ケ岳    
2001年 赤坂山 入道ヶ岳 葛城山 賤ヶ岳
2002年 希望ヶ丘 飯道山 那須ヶ原岳 七洞岳
蛇谷ヶ峰 小谷山 夜叉ヶ池山 極楽平
木曽駒ヶ岳 中岳 雲谷山 綿向山
竜王山      
2003年 七七頭ヶ岳 金糞岳 高室山 藤原岳
2004年 長命寺 西穂高独標 錫杖ヶ岳 西方ヶ岳
2005年 多神山 養老山 阿星山 三峰山
八ヶ岳 北横岳 八子ヶ峰 高畑山
赤兎山      
2006年 深田久弥展* 矢頭山 堀坂山 三十三間山
那須・茶臼岳 伊吹山 小蒜山 大山
2007年 経ヶ峰 野坂岳 鶏冠山 御嶽山
2008年 由布岳 三上山 三つ峠山 岩木山
八幡平 八甲田山 秋田駒ヶ岳 月山
山寺 蔵王山    
2009年 熊野古道 鞍掛山 取立山 乗鞍岳
大谷山 南木曾岳    
2010年 部子山 白根山 尾瀬湿原 至仏山
谷川岳 青葉山    
2011年 焼岳      
2012年 高幕山 神石山    
<思い出の写真> 
    
 




    
 




   
 








今までにお二人で登った山は86か所になるそうです。
 (日本百名山:23山、その他:63山)

*印:『日本百名山』の著者 【深田久弥 山の文化館】を
    訪ねました。

好きな言葉:百の頂に百の喜びあり(深田久弥)
    
 




<鵜飼夫妻 山の記録の一部> <深田久弥 山の文化館にて>
 (クリックすると大きくなります)

 

⑤ 登山にたいする拘りを、お聞きしました。 <登山計画書>
日本100名山・花の百名山に少し拘っておられるそうです。 (クリックすると大きくなります)

また、故郷滋賀の50山も制覇したいとのこと。
その他の楽しみとして、温泉入浴とご当地のうまいものに少し拘って計画されるとのこと。
 <秘湯 鶴の湯温泉温泉>
(秋田駒ヶ岳 登山の後は温泉で・・・)
 <奥様はカタクリの花を見つけ
         大喜びの記念撮影>
 

⑥ ご計画はどちらが立てられるのか、お聞きしました。
        お二人で相談し計画されるそうです。
<取立山の記念写真>
(荷物は奥様のお世話になります) 
 
(TV・雑誌からの情報も有効活用)
計画書を見せていただきました。
   (良い事前計画がより大きな感動を得ることができるとのことです)
   
⑦ 山登りをしていて困ったことがなかったか、お聞きしました。
   重いリュックは奥様が背負われて登山するため、山道で出会う人が不思議そうな顔をされることだそうです。
   (鵜飼さんは上半身に負担の掛からない状態で登山されるそうです)
   
⑧ 登山を始めてよかったことをお聞きしました。
   普段見られない絶景に出会えること、そして登頂の達成感・満足感・感動が明日からの元気の素になるのだそうです。
   (ご夫婦円満の秘訣にもなっている)
   山登りの心境は日本百名山の著者深田久弥と同じだそうです。
   
⑨ 意見の違い(コース・時間配分・楽しみ)がでることはないのか、お聞きしました。
   ほとんどありませんという回答でした。
   (やぼな質問でした。)
   
⑩ 失敗したことを、お聞きしました。  
   油日岳登山で下山道を間違えて全く違う所(駐車場より15Km離れた所)に下りたこと 
    原因:下山時分岐点でなんとなく来た道と判断してしまったこと。
    結果:一時は持ち合わせのバナナとチョコレートで野宿も考えたそうですが、幸いに車が通ったので、
     駐車場まで送ってもらい、事なきを得たそうです。
     それからは紛らわしい分岐点ではお二人の特別なマーキングをすることにしたそうです。
   
⑪ 最近登った山を、お聞きしました。
  <静岡県西端の湖西連峰・神石山から富士山を望む>をテーマに、5月に入り気候もよくなったので山登りを
 計画しました。 
   天気がよければ富士山も見えると言われる神石山に行かれたそうです。
・JR新所原駅から北へ30分程の所にある登山口   ・ここからの眺望は抜群。ちょっと一休み。
(場所: 頂上より浜名湖を望む)
   
・ 324mと三上山程度の低い山だが尾根道が多いので
 本格登山の景色が味わえる。
・ 頂上からの眺望は抜群で浜名湖が綺麗。
  天気は良好だったが霞がかかっていて残念ながら
  富士山は見えなかったとのこと。 
 
●抜群の景色を楽しんだ後は、弁天島温泉に行き、うなぎなど美味しい食事と温泉入浴を楽しみ 大満足の里山登山
  でしたとのこと。
*弁天島は浜名湖と太平洋に挟まれた風光明媚な物見遊山の島で湖の幸と遠州灘の幸を併せて 盛り込んだ海鮮
  料理が名物とのこと。

⑫ 今後の目標を教えてください。  
  夏季シーズンの計画
  ●今後の百名山挑戦目標:白馬岳または谷川岳
  ●温泉:北陸の名湯芦原温泉
  ●花火:北陸一の三国の海上花火
   (夏は花火も楽しみにされています。)
  なお、秋には紅葉の北海道大雪山(旭岳)登山も計画検討中とのことです。
   
⑬ 今までの良かった山を、お聞きしました。(ご夫婦おすすめの山) 
  <滋賀県>
  ① 伊吹山 標高:1377m
      ポイント:滋賀県の最高峰、植物と薬草の山
  ② 綿向山 標高:1110m
      ポイント:眺望(伊勢湾・北アルプス・南アルプスが望める)抜群
            11月10日綿向山の日の登山がお奨め。
  ③ 比良武奈ヶ岳 標高;1214m(湖西最高峰の山)
      ポイント:頂上からは360度の展望を楽しむことができる。
            晴れた日には御嶽山や白山をも望むことができる。
  <他府県>
  ① 乗鞍岳(剣ヶ峰) 標高:3026m <乗鞍岳(剣ヶ峰)にて>
      ポイント日本百名山・畳平の高山植物
  ② 那須、茶臼岳 標高:1915m
      ポイント日本百名山・火山と紅葉と温泉
  ③ 尾瀬湿原:日本百景
      ポイント美しい景観と植物群落
  ④ 至仏山 標高:2228m
      ポイント:高山植物(蛇紋岩植物)
   
⑭ 長く続けられるコツを、お聞きしました。 
  ①温泉と美味しいものにちょっと拘る
      具体的な目標になる
  ②夫婦での達成感・感動の思い出
      喜びが・感動が次の目標に駆り立ててくれる
  ③健康重視で急がない・無理しない
      健康・無事が第一のこと
     
*取材編集後記
  取材していてまず感じることは月並みな表現ですが本当に仲の良いご夫婦だなと感激しました。
  身体のハンディにもめげずご夫婦力を合わせて登山を楽しまれている姿に感動しました。
  話は尽きず、山登りの楽しさ・情報をを色々と教えていただき、山登りの知識が随分と増えました。
  最後に、いつまでも健康で楽しい登山を続けてほしいものです。
そしてまた、楽しい山登り情報をお聞きしたいものです。
  取材ご協力ありがとうございました。

取材・文責:城山地区委員