〜 今年の夏山登山記録 〜

退職後思い立って富士山登山をしたのが間違いの始まり、山に取りつかれてしまいました。 そして4年目の夏となりました。
今年は新しいことにチャレンジと「6月残雪の唐松岳」「7月立山縦走」「8月燕岳」と北アルプス初心者コースにチャレンジしてきました。

「残雪の唐松岳登山の予定が」の巻
                                                               

  

6月5日まだ雪の残る八方尾根から後立山連峰の唐松岳にチャレンジ。


<八方池山荘>
(このあたりはほとんど雪はありません) 
   
 

早朝八方尾根ゴンドラとリフト2本を乗り継いで八方池山荘前に着いたのが9時半過ぎ。

八方池までは整備された登山道雪もなく快適に登坂、第一ケルン第二ケルンを通過し八方池には11時頃に到着、八方池はまだほとんど雪の下、池に写る白馬三山は今年も見る事が出来ませんでした。
この時期は観光客も少なく、静かな八方池です。


<八方池をバックに(ポーズ)>





<まだ雪の残る「白馬三山」>

 

八方池を過ぎると八方尾根の登山道ほぼ残雪登坂に変わります。

キック&ステップで登れるのですが単独登坂なので安全第一軽アイゼンを装着、夏山登山よりも楽に上れるのが残雪期の楽しみです。


<前を行く二人を追っかけて 雪渓を登る>






<目の前に丸山ケルン>

(ここは風が強くて雪がありません)

皆さんも残雪登山一度トライしてください、気持ちがいいですよ。(初心者は必ず経験者同伴でお願いします)

 

「思い出の立山縦走」の巻

 


7月10日 今度は立山縦走にトライ。

立山は19歳の時、剣・立山縦走登山を計画したのですが、大雨で立山縦走と黒四ダムまで下山のルートに変更した思い出の初北アルプス登山の山です。
(当時はまだアルペンルートがなく立山には富山側から室堂に入るか黒四から入るかでした)
その後60歳まで登山は封印していました。

今回はもちろん アルペンルートを利用して大町から一気に室堂まで、便利になったものです。
室堂の夜は晴れであれば綺麗な星座が拝めます。朝も立山から登る朝日がとてもきれいです。

縦走ルートは 室堂→一の越→雄山→大汝山(最高穂)→富士の折立→真砂岳→別山→別山乗越→雷鳥沢→室堂 です。

翌朝 7時山小屋を出発 室堂から一の越まで。
まあ北アルプスとは思えない長蛇の登山者と石畳の綺麗な登山道。

これではアルプスとは言えないような?? まだ残る雪渓では来てしまいます。
牛歩のような登山を強いられます。


<立山をバックに>



<まだ雪の残る みくりが池と立山連峰>



<長蛇の列 一の越への雪渓>
 

一の越で休憩。
一の越からは、北アルプスの槍ヶ岳、穂高連峰、水晶岳、笠ヶ岳、薬師岳、黒部五郎、鹿島槍、針の木岳など名だたる名峰を360度見る事が出来ました。

このような景色は4年の登山経験で初めてのことです。

一の越からの雄山までは大変です。落石はあるし(登山客が落とす落石)
長蛇の列で渋滞するし。
とてもアルプスとは思えない登山(*_*) でも、山ガールがいっぱいで顔がほころぶ(^.^)

<混雑する 雄山までのルート>(富士山登山と同じ状況です)


 
<一の越展望>
 

雄山を過ぎると急に人が減って、ゆっくりとまでは行かないものの、登山らしくなります。

立山最高穂の大汝山(3015m)の写真。
撮ったと思ったら誰か登ってきているまだまだ混雑です。

<大汝山山頂>


大汝山から先は登山客が減り、縦走らしくなってきました。


<下から見上げる富士の折立>



<富士の折立にて>


<縦走路から見る室堂平>

 横の登山客が「綺麗なゴルフコースが何ホールかな?」ですって。


ここまで来ると後は真砂岳に別山、2山を残すのみ。半分の行程を踏破 。

内蔵助カールに残った雪渓から吹く冷たい風を受けながらお昼の食事をとって、残りの行程をスタート、この辺りから若者に抜かれる事が多くなる。(歳を感じるところです)

<内蔵助カールと富士の折立> そろそろ霧が発生

 

真砂岳を過ぎてぼちぼち へたり気味。 これから登る別山が異常に高く見える。

<別山への最後の登り>



とにかく今日中に室堂に降りればいいのだからとゆっくり登山。

別山へは へとへとに なりながら到着。

<別山にある御社>
 

ここで大休止。
霧が出なければ正面に剣岳が見えるはずが、霧がかかってベールの中。

別山から先は尾根を上り下りして、剣御前小屋を経由し、雷鳥沢を下山するだけ。

<最後の雪渓>

雷鳥沢では雷鳥にお目にかかりました。

雷鳥は霧が出るとお目にかかりやすい鳥です。

<雷鳥(写真中央にいます)>見えますかな?


室堂平に下りたのは、丁度3時過ぎ。 8時間の縦走です。歳を感じます。
室堂平に帰って雷鳥山荘までの登りが地獄に思えました。途中で若者に抜かれるし、歳を感じる縦走登山の巻でした。

   


今年最後は「北アルプス表銀座入口 燕岳登山」の巻



お盆を利用して 燕岳の挑戦。 中房温泉に 朝7時に到着。

駐車場はほぼ満車状態。 なんとか空きが見つかって 幸先良しスタート。

7時半に中房温泉登山口をスタート。蒸し暑い!! しかも沢から尾根に出るルート、汗が止まらない。帽子の縁から水が落ちるのはなぜ?
汗なんです。汗が帽子の淵を濡らし落ちてきます。
風もなく蒸し風呂の中を登っている感じ。早く尾根道に出たい一心で登り続ける。

ここは北アルプスで有名な3大急登「合戦尾根」なんです。
第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチと整備された登山道が続きます。
蒸し暑さだけが欠点です。

3大急登とは思えないくらい楽な登山です。
2時間くらい登ったところで合戦小屋に到着。ここでは有名なスイカを頬張り大休止です。

<登山口の中房温泉>

 


<有名な合戦小屋>



合戦小屋からは燕山荘までは尾根道の気持ちの良い登山道。
危険箇所もなく安全な登山が出来ます。

<下から見える山小屋>間もなく燕山荘です。遠くに燕岳が見えています。
 

ここでテレビ撮影隊に遭遇「天空の宿」。 今年の夏紹介された撮影隊です。
出演していた女優さんが下山してきてばったりです。
さすが女優さんだけあって綺麗ですね(^.^)/~~~

燕山荘に到着したのは1時頃 6時間の登りでした

<燕山荘> 今一番人気の山小屋です。 可愛い山小屋です。



荷物を山小屋において、早速、燕岳へ登る。
霧が出てきて小雨模様に変化。

<燕岳> 花崗岩の山 常念山脈の一部なので同じような山肌です



 

燕岳頂上までは おおよそ山荘から片道30分 往復一時間。

<燕岳頂上>







燕岳は北アルプス 表銀座入口 山荘前の道標です

南に向かって 槍ヶ岳・大天井・常念方面 北に向かって 燕岳、餓鬼岳方面

道票の向こうに見えるのは裏銀座で三俣蓮華、鷲羽山、水晶岳、烏帽子岳等などです

下に見えるのは高瀬渓谷と北鎌尾根へと続く稜線です


北アルプスの表銀座らしい雰囲気が味わえます、多くの登山客がここから槍を目指して表銀座に入って行きます。
 

<夜の山荘>

この山荘は夜にオーナーによるお話とアルプスホルンの演奏があり子供でも楽しめる山小屋です、人気がある理由の一つです、山の四季、自然保護や動物のお話がありとても有意義です(写真はアルプスホルンを吹くオーナーの写真です)



<朝日に浮かぶ 槍ヶ岳です>


翌朝 日の出 5時半です

<日の出> 有明山の向こうから昇朝日



朝時間があったので縦走路にある蛙岩まで縦走を楽しむ。

<蛙岩と雲に隠れる槍ヶ岳>

ここまで来ると槍がだいぶ近くに見えてきます。



もう少し行くと大天井岳への大下りですが時間がなく、ここまでの散歩に終わりました。

<大天井側から見る蛙岩>

 

このあたりの縦走路は歩きやすくて、天国のような登山道です。 休憩場所では多くの登山者とお話しもできてまた来たくなります。
これから西岳、槍ヶ岳、南岳、大キレット、奥穂まで5日の縦走をする74歳の方にお会いしましたが元気なものです。登山は63歳から始めたとのこと
元気をもらいました。

今回の燕岳登山は天気も良く 今年の夏山を締めくくるよい登山となりました。

北アルプスを目指される方がありましたら、お勧めのコースです少し登りがきついですがゆっくり登れば危険個所もなく、登りきることができます。

こらからも多くの山や花を見ながら山歩きを続けたいと思います。

初心者クラスのアルプス登山の参考になればと思い寄稿しました。

                                                          2011年10月

                                                            (写真・文責)

                                                                滋賀支部 脇濱 潔