ぶらり一人旅 天草・長崎編

 
 今回の旅は前回の熊本から海を渡り、天草から長崎への旅を楽しんだ。
 時期的には寒さがこたえるが、それ以上の出会いがあると期待しながら熊本駅を出発した。 今回のコースの計画は以前から考えていた訳ではなく、思いつきで決めた内容である
 勝手気ままに旅をするのが楽しいのである。

     ◎ 一日目  熊本駅からバスにて熊本港へ → 高速フェリーにて島原新港へ。
            島原市内観光(但し、徒歩にて島原城見学、武家屋敷跡散策。島原鉄道の駅舎、
            しまばら涌水館、鯉の泳ぐまち、ねはん像を見て後、島原鉄道にて
            諫早経由で今夜泊まりの長崎へ向かう。

     ◎ 二日目  まずスタートはJR長崎駅に立ち、バスに乗り一路、風頭山へと向かう。
            ここは坂本龍馬が亀山社中を立ち上げた所で、龍馬に関する色々な史跡が点在して
            いるところである。
            そこから寺町、眼鏡橋、崇福寺、博物館の順番でJR長崎駅へと向かう。
            時間があれば出島とかグラバー邸などを回りたかったが次回の楽しみに残した。

<熊本港のおしゃれな待合所>

 

 

 まずは旅行のスタートでJR熊本駅前から熊本産交バスで一路、熊本港へと向かう。
 バス代も420円で30分くらいで到着する。
 このルートで行くのが短時間で便利である。

   

<乗船した高速フェリー 片道800円>

 

 

 乗船後2Fのロビーにて、ゆっくりとくつろいでいたがカモメが船と同じくらいのスピード飛んでいるのを見て、ふと考えた。
 餌をもらえるものと思い、一生懸命飛ぶ姿が 愛らしく思えた。

   

<島原外港の乗り場前から見る眉山>
 

 30分ほどで島原外港に到着した。
 着いて目に入ってきたのは雄大な眉山の雄姿である。
 麓からそそり立つその姿は、普通の山ではない事を示している。
 眉山の側には平成2年に噴火した普賢岳があるが、写真を撮った位置からは陰に隠れて見ることはできなかった。
 少し南下すれば見ることは可能である。
 しかし、火砕流の強い爪痕が今も残っており、見るのがつらい気持ちになり、見物は取りやめた。
   

<姫松屋本店の具雑煮 980円から>
 

 島原に上陸した時はお昼前でもあり、そろそろ食事はどうしょうかと思案していたが、観光案内のパンフレットに載っていた“具雑煮”とはどんなものなのかと興味もあったし、天気は良かったが寒かったので、暖かい物が欲しいとの欲望から、専門店“姫松屋本店”を探すことにした。
 観光地図で見ると島原城の側にあるとの事らしいので、歩いてもしれていると考え、お腹も空いていたので行動を開始した。

 お店のオームページによると、具雑煮とは島原半島地域で正月などに食べる独特な雑煮のことである。
 お鍋の中の材料はシロナ、かまぼこ3種類、アナゴ、ごぼう、卵焼き、しいたけ、こうや豆腐、レンコン、鶏肉、その日についた餅、春菊とこだわりのダシが決め手だそうである。
   
■天草市の観光マップ■
     

@ねはん像 A鯉の泳ぐまち B島原城 C武家屋敷通り
   
■島原城全景■
■天守閣展望から眺めた■

・島原城は元和4年(1618年)から松倉豊後守重政が当時、守岳と呼ばれた高地を城の形に切り取って石垣を積み、堀を掘って7年の歳月を費やして築いたものです。 ・天守閣から眺めた眉山、他の方向の眺めも見事であったが、高所恐怖症のため、これを撮るのが精いっぱいであった。普賢岳はこの位置からは見る事は出来ない。
   
■武家屋敷通り■
■武家屋敷通りの案内板■
 

 

 島原城の北西に広がる鉄砲町へ。
 一帯はかっての下級武士が暮らしていたところ、山本邸、篠塚邸、島田邸の3つの武家屋敷を一般公開していて、往時の武士の暮らしぶりがうかがえる。
 武家屋敷の前を歩くと、通りの中央に水路が流れている事に気づく。
 街角に飲料水と記された水飲み場もある。


 左の写真は水飲み場のひとつである。

 水飲み用のシャクやコップが置いてある。

   
■鯉の泳ぐまち■
・万町商店街から二本東側に入った新町通りは、“鯉の泳ぐまち”と呼ばれる観光名所。
 白壁の家並みに沿って延びる水路に、色鮮やかな錦鯉が悠々と泳ぐ。水の都、島原ならではの美しい景観が楽しめる。
■ねはん像■
■島原鉄道駅舎■
・江東寺に横たわる大涅槃像が目を引く。江戸時代創建の曹洞宗の禅寺。境内の墓地にある涅槃像は全長8.6m、高さ2.1mの大スケールで、全身は銀黒に輝いている。
 墓地には島原城を築城した松倉重政の墓がある。
・島原半島の足となっている島原鉄道の駅舎。
 これから諫早経由で明日の観光目的地、長崎へと向かう。
   
■2日目の観光スタート■

 

 

 2日目のスタートはJR長崎駅から始めた。
 長崎駅の観光案内所では大変丁寧に道案内やホテルの予約をしてくれる。
 特に道案内は事細かく教えていただけるので、初めての人は安心して聞ける。
 まずは坂本龍馬に関係する地域で有名な風頭公園に向かう。
 長崎県営バスで風頭公園行きに乗り、目的地に直行する。
 (バス代 片道140円)

■長崎市内観光地図■

@JR長崎駅  A風頭公園
・風頭公園バス停で降りて歩きだすが、周りの風景は住宅地であり、どこに龍馬の像があるか、ちょっと不安になったがすぐに解決した。
 歩く道筋に案内標語が掲げてあったので、迷わず進むことが出来た。
■風頭公園に立つ坂本龍馬の像■
■司馬遼太郎の文学碑■

龍馬は長崎の町を見下ろし、何を考えていたのだろうか?
■風頭公園から見た長崎の町のパノラマ写真■
■龍馬通りにあるユニークな案内板や石碑■
 今回の長崎見物の主たる目的の亀山社中の見学が出来た。
 老朽化に伴い、改装中であったが、私が訪れた時は見学ができ、良いタイミングと喜んだ。
 亀山社中記念館の内部は撮影禁止であるが、例外の場所(坂本龍馬の等身写真)で記念写真を撮って頂いた。
 比較してみると坂本龍馬は大柄であったことがわかる。
   
 坂本龍馬が履いたブーツと鉛の操舵が並べてある。
 坂本龍馬の足のサイズは27文との事だが写真のブーツはどの位のサイズであろうか?このブーツを履いて操舵を握ると龍馬になったような錯覚になるのが不思議である。私は足下に寝そべっている猫に関心がある。なぜかこの辺には猫がたくさんいる。
 龍馬通りの坂を下り終わったところに、石垣の続く街並みがある。
 これが寺町の通りで、数多くのお寺が続く街である。
■ぶらりコースにある有名な社寺、建物■
    興福寺で朱色に塗られた山門がひときわ見事である。
    日本で最も古い。
     崇福寺 赤い竜宮門が印象的な唐寺。
     赤い門をくぐるとそこは文化財の宝。
     崇福寺の本殿(大雄宝殿)国宝     中島川にかかる日本最古のアーチ型石橋
■旅を振り返って■
 今回は一泊二日で天草と長崎を見物したが、ゆっくり見物して色んな情報を得ようと思えば三泊四日くらいは必要である。
 長崎は今、NHKテレビで放映されている【龍馬伝】に関係する観光場所は結構人が多かったが、普段では見られない展示等が拝観出来る機会を得た事を感謝している。今度はゆっくりと見物したいと思った。

                            

                  2010年1月

                      写真・文   大津市在住  足立 隆夫