What’s Tonkinese


          ■キャッテリーネームとは(猫舎号・戸籍の苗字に相当するものです■

  ●登録は英字の大文字で登録され、12文字以内です。
  ●猫舎号には人の名前や貴族の称号、猫種の名称などは認められません。
   (例:マリー、フランク、ジョンなど。プリンセス、マダム、アールなど、アビシニアンなど)
  ●CFAには10万件以上が登録されています。英文で思いつく名称、猫に関した名称は大帝が登録済です。
   日本の地名や日本の読みの猫舎号(花の名勝など)が認められやすいようです。

  ■同じ猫舎(キャッテリー)からは同じ名前は認められません。
   世界で1だけのキャッテリーネーム、そのキャッテリーで1つだけの名前を持つことから
   原則的に同じ生命の猫は世界中で1匹だけです。

  ■一胎仔(同腹の仔猫)は頭文字を統一すると、いつ生まれた仔猫か分かりやすくなります。
   生まれた日付の順番に、ABC順または、あいうえお順に名前をつけると後々の混乱を防ぐことができます。


トンキニーズ
〜愛猫家のお役に立つ「日本一」のブリーダを目指して〜

 

        草津市在住の空野勝・まつ江様ご夫妻は「MATSUE KITTY」の名でトンキニーズ(猫種)の
       キャッテリー(猫舎)を運営されています。
        1997年に最初のトンキニーズをアメリカから迎え、繁殖を始められ以降、ブリーダとして繁殖・ペット・
       ショー(コンテスト・発表会)などご活躍をされています。
        「日本ではまだ数少ない猫種ですが、多くの方々にこの猫の良さを伝えられればと思っています」
       と熱っぽく語られました。

◆MATSUE KITTYの代表的なトンキニーズ・仔猫たち
 
 
 そもそも「トンキニーズ」とはバーミーズとシャム(サイアミーズ)から創られた猫種で両者の良い点を受け継いだ猫です。
 ブルー(アクア)の目のポイントはシャム譲り、体全体の色はバーミーズで、ボディタイプは両者の中間のセミ・フォーリン、筋肉質で見た目よりもズッシリとしています。
 性格はとても陽気でバーミーズの愛情深さとシャムの頭の良さを兼ね備えています。
 トンキニーズと一緒に暮らしていると、彼らが人の言葉を理解しているのがわかります。
 社交的でおしゃべり好き、飼い主に対して山盛りの愛情を示してくれる存在感のある猫ですので、物静かな猫ちゃんがお好みの人は、少々元気すぎるかも知れません(笑)
 昔の丸顔のシャムが好きな人にはぴったりの猫種ではないでしょうか。
 
 
 

 ◆空野さんの自宅(MATSUE KITTY)へお伺いし、ご夫妻に取材いたしました。

 MATSUE KITTYは自宅を改装され、環境に配慮されると同時に、猫の特性に合わせて上下運動を重視した猫舎で、仔猫たちは快適に暮らしていました。
 また、キャットショーなどの入賞トロフィーや賞状が所狭しと並んでいました。


快適な空間(猫舎)で

じゃれ合うブラザー

二階の個室
     

ベッドの上でスキンシップ

可愛い猫芸?

カーテンの陰で
 

歴代の血統猫

数々の入賞リボン

猫種の解説
 

 Q.1 趣旨・思い(猫を飼うことになった事)

 10歳以上の猫は、強い絆で結ばれた家族の一員です。これらの猫が、腹膜炎や糖尿病で次々に亡くなっていくと大変寂しいものです。
 女性の場合はペットロスに陥る気持ちや状況が理解できます。このような状況から脱皮するために、アメリカンショートヘアーを2頭買い入れ、さらにロシアンブルーを買って、キャットショーに行くようになったのです。
 絵画や陶器と同じで、目が肥えてくるとさらにクオリティーの高い猫を求めるようになり、次には自分のブリーダ猫を創りたい思いが今日へのきっかけです。

 Q.2 いつから始められたのか?

 家内が純血種の猫を飼いだして30年近くになります。当初はペルシャのホワイトとブラック、他にシャムがいました。
 10歳から13歳でいづれも亡くなったことが多頭飼いの始まりです。
 猫のブリードを始めたのが1992年です。ロシアンブルーという猫がいます。とっても気品が高く、美しい猫で当時は珍しい種類でした。私も色々と手を尽くして探したのですが、見つかりませんでした。
 そのようなことがあって、たくさんの人に喜ばれるのではないかと思い、私も色々な方にお世話になっておりましたから、これでお役に立てれるのではないか、私もかわいい仔猫の成長が家庭で見られ、味わえられるのではないかなどがきっかけです。

 Q.3 猫に関する取組について(コンテスト・発表会等)

  キャットショーに出陳しだしたのは、1992年からです。当時、関西では京都に本部を置く、ニューキャットクラブ(NCC)が中心になり、キャットショーが開催されていました。
 関西が中心でしたが遠く大分県や熊本県、四国・広島から、東は東京方面からも参加されていました。
 1995年には、福岡県の博多スターレーンでのキャットショーに参加したのを思い出します。
 このクラブは現在では活動が停止されています。現在、日本における代表的なキャットクラブはCFA,TCA,ACFA,その他がありますが世界的に活躍するクラブで年間を通し、愛猫活動やキャットショーを開催するのは、CFAとTICAだと思います。
 中でも私の所属するCat Fanciers Association(CFA)が一番大きい団体です。
 1995年、CFAのショーに初めて出陳しました。ここで初めてクオリティの高い猫をたくさん見ました。
 これを機に、アメリカからロシアンブルーの仔猫(オス)を輸入し、キャットショーを楽しむようになったのです。
 1997年にトンキニーズ(オス)を輸入し、日本のCFAに始めて出陳したのです。この猫が1997年〜1998年度のリジョナルウインナーとして入賞したのです。

色々なキャットショーの審査
 

CFA JAPAN

間もなく発表 息をのむ瞬間

入賞おめでとう!
     

満面の笑みの空野さんの奥様

記念撮影(右から2人目が空野さん)
 

 Q.4 猫を飼うことによって社会的影響は?

 生体との関わりには、趣味とビジネスがあります。趣味の領域でブリード(繁殖)をするのは、クオリティの追及です。
 猫の育て方を含め、理想的な猫を創る目標があります。日本一の猫を創って日本一のブリーダになることです。
 言わば道楽に近い遊びです。繁殖屋さんは、ペットショップやネットで売られる猫を繁殖されますから、かわいければ条件を満たします。
 どちらにしても飼育者に喜んでもらい、心豊かなペットライフが送れるように役立つことだと思います。
 今では、たくさんの方々のご指導やご支援のお陰です。

 Q.5 猫を飼うことによって何が生まれたか?

 趣味の世界であり、色々な職業や年代の人との交流や接点は楽しいものです。 犬とは違い女性が中心になりますが、とても賑やかで新鮮です。
 猫を通した猫親戚の付き合いは、長い付き合いになりますので心強いものです。これらを通して、企業人から離れた付き合いは、遠くの親戚より近くの友人の心境です。なんといっても生活に潤いが生まれた気がします。
 猫たちとの生活は、世話をすることが自分にとって生活のリズムを創りだします。
 猫を飼うことは、しつけをすることだと思います。人間と同じで、悪い事をすれば思いきり大声でしかります。
 また、褒めるときは、愛情いっぱいに触れ合います。このことが猫との信頼関係の絆を増すのだと思います。また、
 新しい家族の誕生だと思います。

 Q.6 猫の名前について

 


Q.7 会員数及び血統猫が何匹なったのか?

会員数:12名
 会員は結成時(2007年10月10日)のままで、正式に募集していません。2009年1月24〜25日(神戸ポートターミナル)にてキャットショーを初めに開催します。
 「JAPAN TONKINESE CAT CLUB」(略称:JTCC)のホームページもまもなく開きます。
 今まで20匹の血統猫を購入しました。古い猫は亡くなったり、友人に差し上げたりする中で現在は12頭です。


Q.8 今後の抱負(目指すものについて)

 後継者(専門家)の育成です。
 クラブ活動を進める中で、トンキニーズのフアンを増やしていきたいと思います。
 このことが、ささやかながら世間の愛猫家の方々のお役に立ち、喜んでいただけることになり、私も一緒に喜べる機会を持てることに満足したいと思います。
 趣味を通して、日本中の愛猫家とご縁が広がることに感謝しています。



トンキニーズを手に空野勝さん・まつ江さんご夫妻
                 

                 2009年1月

                   (取材) 大野一宇 ・ 渡辺秀雄