サクソフォンとヨシ笛について
先ず、サクスフォンに付いて簡単に紹介をします。

アドルフ・サックス
@ 発名者   アドルフ・サックス (1814・11〜1894・2) ベルギーの楽器制作者

A 発明時期  1840年頃原型 1846年特許を取得して 名称をサクソフォンとした。

B 種  類  当初14種類を制作、現代4種類が常用されています。


アルト

テナー

バリトン

バス
サクソフォンには7種類があります。背丈よりも高くそして大きい物もあります

サクソホンの種類
(ソプラノーニ、ソプラノ、アルト、テナー、バリトン、バス、コントラバス)
C 特 性   菅体は金属製(主に真ちゅう)木管と金管の音色を解け合わせ、木管低音域を補強し、
        両者のバランスを取る事を目的として作られています。
        表現の自由度は高く、しかし音質音程等の演奏コントロールが必要です。
        サックス死後少し衰え、1920年代以後ジャズで広く使用されてきた。

左 19世紀後半 中 20世紀始め 右 現在の楽器
 
次ぎにヨシ笛の“よし”について、今更の感が在るとは思いますが、自然環境への関心を今一度高めたいと思います。
@“人間は考える葦である”・・人間と動物の違いの問いに対する古典的な答えとして有名なパスカル(1622〜1662年)
  の葦についての諺があります。

A日本神話(古事記712年・日本書記720年)では、日本の國は“豊葦原瑞穂の國”(とよアシはらみずほのくに)と呼ばれ
 人間生活とヨシの重要な関係が表現されています。

B平安時代まではアシと呼ばれ、今でもアシと呼ぶ地方もあります。

Cヨシは昔から簾、筵、籠、屋根葺き材、等として使われてきましたが、人の生活様式の変化で原材料の形では殆ど利用
 されなくなっています。

D葦は水辺環境の悪化、地球温暖化、生物多様性等の問題に関わる植物としてその価値が見直をされています。

●そこで、改めて葦とはどんな植物なのかを再確認をしておきます。
 葦の四季





@イネ科の多年草で、本州・四国・九州の日当たりの良い水辺や湿地、に普通に自生し、北
 半球の温帯から亜寒帯に広く分布しています。
A地下茎は地中の0.3〜2mの所を横走繁殖し、中空を直立し2m〜4mの高さとなります
 が、地下茎の長さは、見える中空の高さの2倍あります。

葦の地下茎
●葦が環境にとって大切な訳は、

@水辺環境の保全をする。
 地下茎が横に伸びてヨシ群落を造ると水辺の崩れを防ぎ、虫や鳥の餌
 場子育てをする場所になります。

A水質の浄化。
 ヨシとして大きな体を作るために、沢山の窒素・リン・種種の物質
 (K、,Ca、Mg、Si等)を水中や土中から吸い上げて栄養分としているので、
 水は人間にとって魚にとっても安全な水質となる。

葦とエリ
B二酸化炭素の固定
 ヨシは空気中から、二酸化炭素(CO2)を吸って光合成をしています。
 重さ(乾燥重量)の1.5倍の二酸化炭素を吸っているので、地球温暖化を
 防ぐ役目もしています。

よしの働き
●今一つ葦が大切なのは、大地からの贈り物として自然な音色で人の心を癒してくれています。

@今迄無かった、新しい縦笛式ヨシ笛が近江八幡で考案され平成10年に誕生しました。
 琵琶湖畔(西の湖)に自生する葦を巧みに使ったもので、“琵琶湖ヨシ笛”と命名

      太さ:12.5〜13mm  長さ:24cm  重さ:約 10g

よし笛
Aヨシ笛の創作者は菊井了氏で作曲家、演奏家であります。

 理念は  “減少しつつある琵琶湖の葦に代って琵琶湖の水・自然の保護・自然の恵みの大切さを訴えよう”

Bヨシ笛の音源は葦から発し葦そのものから音が出ています、地域性にあふれ琵琶湖産の素朴な手作り楽器で、地場の民
 族楽器となっています。

Cその音色は澄んだ非常に優しく、いわゆる癒し系にぞくしたアルファクリスタルの自然音にあふれる響きが楽しめます。
  ・・音楽療法にもなりそうです。

菊井了氏とよし笛
(2007年11月に開催の琵琶湖海づくり大会で両陛下の御前で吹奏されました)
 
参考書類
 ・琵琶湖と共に  発刊 京都新聞社刊
 ・第7回琵琶湖研究シンポジュム 水界生態系における浄化機能 発刊滋賀琵琶湖研究所
 ・鵜殿  発行者LOVE遊―淀川実行委員会 
 ・大阪音楽大学ミレニアムホール特別講座 講座名 人間と音楽
 ・琵琶湖よし笛の起こり    考案&奏者 菊井了よりの手記
 ・読売新聞より
 ・京都新聞より
 ・毎日新聞
 ・コスモポリタン・タイム