琵 琶 の 紹 介
以下は橘会資料引用しています。
〜琵琶の歴史〜
琵琶の起源はペルシャの【バルバド】が東方へとシルクロードを経て中国に伝わり「ピパ」と呼ばれました。その後日本には7〜8世紀 (奈良時代)に渡来し、当時の琵琶が正倉院に宝物として現存しています。
〜琵琶の種類〜
  ◆楽琵琶

 奈良時代に中国より渡来した琵琶は「楽琵琶」として、現在でも雅楽の演奏に用いられて
 います。
 平安時代には雅楽のみならず貴族の独奏楽器としても親しまれました。
 楽琵琶では、声楽は伴わず、合奏の一部として用いられています。




  ◆平家琵琶

 琵琶を弾きながら【平家物語】を語るのを平家琵琶と言います。
 鎌倉時代に始まったと言われています。
 【平家物語】を琵琶の演奏で語る音楽のことを「平曲」と言い、伴奏と言っても語りと一緒に
 奏されることはあまりなく、主に間奏や合いの手として奏されます。
 この平家琵琶は、雅楽に用いる楽琵琶に形は似ていますが、小形で撥は楽琵琶よりも大き
 く広く角張っています。


  ◆薩摩琵琶

●安土桃山時代に薩摩藩 島津忠良が、武士の士気を養う為、教訓的内容の歌伴奏に
 薩摩盲僧琵琶を使ったのが根源です。質実剛健を重んじる「士風琵琶」は、江戸期には
 武家から町人階級にも広がり「町風琵琶」が生まれました。
 
●明治後期に分派した永田錦心の錦心流に対し本来の薩摩琵琶を正派と呼びます。
 更に昭和に錦心流より、錦琵琶と鶴派が分派しました。

  ◆筑前琵琶

●筑前琵琶は薩摩琵琶と同様に盲僧琵琶より生まれました。
 筑前琵琶は遡ること桓武天皇の頃九州筑前にある天台宗、成就院の橘玄清を祖とします。
 玄清は延暦7年最澄が比叡山創建の際に大いに貢献し琵琶を弾じ地神教を読誦、
 その法力を認められ朝廷より法印の号を賜った。
 橘玄清より第35世にあたる、橘旭翁が「筑前琵琶」を創成した。明治から昭和にかけて、
 薩摩琵琶と人気を二分した。
 筑前琵琶は三味線の影響を受けメロディは旋律的。撥は薩摩琵琶にくらべ小さい。

●筑前琵琶は橘流の【橘会】【旭会】があります