〜パソコンボランティア 10年を経て〜

草津市在住 松浦 孝寧  

◆パソコンボランティアを始めた動機
 退職5年前になると、人事部門の担当者から退職金や年金を含めた、退職後の人生設計シミュレーション講座を受けました。この頃から、退職後の自分のライフスタイルについて強く意識するようになりました。
“することがない毎日を送るのはイヤだ”何か充実感が得られる日々を送りたいと考えていました。
それから数年後、私はインターネット上の熟年を対象とした会員数500人程度のサークルに所属していましたが、メンバーの中にはパソコン初心者も多く、技術サポート役を担当してくれと頼まれて引き受けることになりました。多くは、電子メールや掲示板で質問を受け、再び電子メールや掲示板で回答を返すスタイルです。ところが、どうしても現場現物対処しなければ解決できない案件も意外に多いのです。近畿圏内なら、要請者の家に訪問して解決してあげるケースも幾度かありました。
そのサークルは、今流行している怪しげなものではなく極めて健全な運営をしていました。
サークル内で気の合った者どうしで、オフ会を開くのも楽しいことの一つです。
<オフの会の様子 岡山 旭川での花見、SL山口号での津和野旅行、バーベキューなど>
サークルの管理者がどうしても「数」にこだわる面が見受けられ、質を高めようとする私の考えと相容れないものがあり、いつしか退会することになりましました。

< 我が家のフェンスに貼ったポスター>
そのころ、並行して町内の人からもレッスンして欲しい、サポートに来て欲しいと要請がかかるようになって、お助けマンまがいのことをしていました。定かではありませんが、退職する1〜2年前から、我が家のフェンスにポスターを貼ってパソコンボランティア活動のアッピールを始めました。
当時、友人やパソコン仲間から“松浦、そんなことしたら家の前に行列が出来るぞッ”と脅かされましたが、そんな心配は全く無用でした。
当時から数えて早10年の歳月が流れましたが、今日現在もネット仲間、町内の人、松下OBの方々を対象にパソコンボランティア活動を続けています。

◆松愛会滋賀支部パソコン教室のインストラクターを担当する
今年は松愛会滋賀支部から、パソコン教室を開きたいと相談を持ちかけられて、初心者を対象にした「Windows(3日間)」、「WORD(3日間)」、「EXCEL(3日間)」の計9日間の連続講座を担当しました。
受講者の中には喜寿を過ぎたご高齢者もおられましたが、一日も休まずに熱心に受講されました。
支部事務局は引き続き、中級者も視野に入れて継続していきたいと云っておられます。私も喜んでお手伝いするつもりでいます。

<パソコン教室のスタート>

<レッスンの様子>

<レッスンの様子>

<パソコン教室で使った手作り資料>

◆パソコンボランティア活動を続けて思うこと
パソコンボランティア活動を続けながら私なりに次のように総括しています。

@ 他人(ひと)に教えることが自分にとって最善の学習手段である。
私は他人(ひと)に教えるには教える内容の幅3倍、奥行3倍の知識と経験を持っていないと、自信を持って教えることが出 来ないと云う持論を唱えています。
だから、レッスン前は知らないことはもちろんですが、たとえ知っていることでも更に分かりやすく教える手法はないか学習します。
A 約束することで義務と責任が生じる。
退職後は町内の役員かサークル活動の世話役か、何らかの役割を担っていないと義務も責任もないダラダラした気分で過ごしがちになります。
レッスンやサポートの約束をすれば、当然その瞬間から義務と責任が生じてきます。
私は、のんびり過ごす日があってもいいが、少しは緊張感とプレッシャを感じる生き方のほうが好ましいと考えています。
B 義務と責任を全うするために健康に注意するようになる。
義務と責任を負うと、それを全うするために体調をくずさないように気配りすることになります。
程よい義務感と責任感を感じている方がしっかり自己管理が出来ると考えています。

◆我が家のパソコン環境
ノート型パソコン、インターネット接続環境、デジカメの3点を整えておけば、充分にパソコンボランティア活動が出来ると思うのですが、最近はそうも行かなくなってきました。
光ファイバーを導入したいとか、ワイヤレスルータを取り付けたいとか、高度なサポートを求めてくる人も結構多くなってきたからです。
自分が実体験しておかないと適切なサポートが出来ません。実体験するには我が家にもそれらの設備を施す必要があります。そんなことが重なって、次第に重装備になってしまいました。

<我が家のパソコン環境>
私にとっては今やワイヤレスルータは必須アイテムです。前述した要件以外にも大きな理由があります。
複数の人を相手にして、インターネットや電子メールのレッスンをするときには、どうしてもルータが必要です。
写真に写っているルータは、LANケーブルで4台、ワイヤレスで11台のパソコンが同時にインターネット接続できます。

◆集合レッスン用機材
公民館や自治会館などを借りて集合レッスンするときは、それなりの機材が要ります。
絶対に欠かせないのが液晶プロジェクタとスクリーンです。

<液晶プロジェクタ>

<60インチ スクリーン>
小物ですが、差し棒の代わりにレーザーポインタも絶対に欠かせません。
また、最近のパソコンはフロッピードライブが装着されていないものが漸次増えてきました関係もあって、USBメモリも欠かせないアイテムになってきました。
USBメモリは、私のパソコンと同じ書類やデータを受講者のパソコンにコピーするときに使います。

<小物グッズ>

<モバイルタイプのノートパソコン>
持ち歩くパソコンは、出来るだけ軽量で高性能且つワイヤレスLANを装備したモバイルタイプが重宝です。
上の写真のパソコンは、14.1インチのディスプレイが付いていますが、重量は2Kgを切っています。

◆知識の源泉
他人(ひと)に教えるにはそれなりの知識と経験を積んでいなければなりません。
私は専門書をよく読みますが、中でも右の4冊をバイブルとしています。

しかし、専門書だけで読んでいたのでは、ニュース性に乏しくなります。新しい技術情報を得るためには専門雑誌を継続して購読する必要があります。
少々硬い感じは免れませんが、「日経パソコン」が私の知識レベルによくフィットしていますので、もうかれこれ10年間購読しています。
日経パソコンは月2回発行されますが、長期間分保管するには嵩高くて困ります。
また、何十冊の中から必要な記事を探し出すのは大変なことです。実際にはお手上げ状態です。
ところが、最近は5年間分(120冊)を1枚のDVDに収録したものが手に入るようになりました。
このDVDには大変使いやすい目次やインデックスが完備されていますので本当にありがたいです。
目的の記事を瞬時に探し出すことが出来る優れものです。

<私のバイブル>

<購読している日経パソコン>

<5年間分が収録されたDVD>

<120冊の表紙から記事を探し出す>

<総合目次から記事を探し出す>