〜錦鯉とともに 28年〜

大津市在住 尾賀 俊喜   
今回は大津市在住の尾賀さんを訪ねました。

  瀬田川沿いの閑静な住宅地に、錦鯉を飼育して28年、めだかや金魚も飼育、専門家以上の知識とノウハウをお持ちの方である。はじめに驚いたのは、水槽と言うより、プールが玄関前に2基、裏にも多数の水槽、養殖槽、治療槽などなど、奥さまが大変そう?

メダカは本来比較的飼育しやすく、親しみやすい魚ですが、意外とその奥は深く、長期に飼育するには本に書いてないような困難な管理と熱意も必要のようです。また種類もたくさん、現在飼育されているのは黒メダカ、赤メダカ、白メダカ、青メダカなどです。こんなに種類があるとは驚きでした。

【めだかの飼い方】

  1) 水草の管理
   ・メダカと同じように、水草も育てていきます。よそから持ってくると環境が微妙にかわり、そのバクテ
    リアのどの影響でメダカが弱ったり、死んでしまうこともあるそうです。
   ・また卵が付着しやすい水草が必要で、尾賀さんは「トラの尾」と呼ばれる水草に似た植物を、わざわ
    ざ湿地に自生している山に毎年採取にいかれるそうです。

<水草で魚達を全滅させることも>
  2) 水の管理
   ・水温と水質は大変重要でPH7ぐらいに管理し、雨水は酸性なので、中和する必要があるそうです。
   ・水道水は3日間放置したあとすこしずつ与える。そのときも水温差がないように注意することがポイ
    ントとのこと。(汲み置きせずに一度に全部替えると、全滅する可能性あるそうです)きれいな水がい
    いと思うのは人間のほうで、メダカにとっては汚れているほうがいいわけです。
    ・岩塩を加える。これが最後の対策で、弱ったメダカも元気になる特効薬とか。
 3) 産 卵
    ・メダカは1年、金魚は2年 鯉は3年目で産卵するそうです。お腹に卵を持ちながら、藻に産みつ
    けた順番に出てくるそうです。
    ・産み付けられた卵は、そのままだと、親や他のメダカや魚に食べられるので、浮き草や水草ごと
    別の容器に移し、卵を保護する。
   ・およそ一週間前後で孵化し、稚魚はどの種類も色も同じで大変、可愛く、小さすぎて、
    よく見ないとわからないぐらい無数に泳いでます。これがみんな親に育てるそうです。
    わが子のごとく丹精に管理しておられます。

<水の管理 ごみなどを丁寧に除去>

<目では見えにくいめだかの稚魚>
気がかりはやはり長期旅行が出来ない。家族の支援では不安で、2、3日が限度とか、やっと手に入れた鯉も過保護で失敗した苦い経験も尾賀さんなりにご苦労も多いようです。
短時間でしたが、飼育の勉強と難しさの体験をさせていただきました。

 

<表庭の池には総額ウン百万円の鯉の大群>
<金魚の水槽も沢山あり、珍しい金魚も>
<裏庭に所狭しと並べられた水槽群と手入れの為の手作りの小道具>
取材:2005年6月 山田 耕一 木村 清人