『 大津市南郷周辺の紹介 』

                                   大津市南郷地域
◆はじめに
 
 私が住んでいる 琵琶湖の水の出口である瀬田川のほとりに位置する大津南郷の近隣紹介をしたいと思います。
 瀬田川や太神山(田上山)、岩間山など豊かな自然に囲まれ、京都・三重方面に道路がつながっており、
特に京都方面に近く、裏山越えで山科への山道が残っています。
 
◇近隣の見どころとしては 「瀬田川洗堰(あらいぜき)・アクア琵琶」、「南郷水産センター」、
  「岩間寺」、「石山寺」、「立木観音」、「佐久奈度神社(さくなどじんじゃ)」などがあります。

◆まずは、瀬田川洗堰(南郷洗堰)の紹介

  琵琶湖には118本の川(野洲川・大戸川など)が流れ込んでおり、古く江戸時代から水災害がよく発生していました。
 代表的なものが明治29年(1896)のもので、浸水58,391戸、浸水日数237日という大被害が出ました。
 これを契機に明治38年に瀬田川洗堰を竣工し、排水能力を4倍に拡大させました。
 現在の瀬田川洗堰は昭和36年(1961)に新設されたもので、二代目になります。
  一代目は現在も残っており、現在の堰から120m上流に見ることができます。
 
  *毎月第四土曜日にここで洗堰(あらいぜき)レトロカフェがオープン、一度訪れてみてはどうですか。


写真1は、現在の「瀬田川洗堰」 かなり放水してます。 10門の出口が有ります


写真2は、上流からみた「瀬田川洗堰」で全長173mもあります。また向こう岸には「アクア琵琶」があります。
 
◆一代目の南郷洗堰

写真3は、上流からみた古い堰 「瀬田川洗堰(一代目)」 です。
 

写真4 その古い堰の上では、第四土曜日に「洗堰レトロカフェ」がオープンしています。 

◆水のめぐみ館「アクア琵琶」を紹介します
   「瀬田川洗堰」のすぐとなりにあります。国土交通省琵琶湖河川事務所が運営する施設で入館料は無料です。

 この施設は平成4年(1992)に竣工し、多くの人に琵琶湖と淀川水系に関する色々なことを学べる場として建設されました。
 ここでは琵琶湖の生い立ちから始まり、過去の水害の記録とそれを防ぐための治水の歴史、水理現象まで楽しく学べます。 
 さらに、強烈な雨体験もできます。(過去発生した世界一レベル


写真5 本館の正面入り口です


写真6 本館2Fの研究ブースの一つ


写真7 本館の資料展示室


写真8 本館横の雨体験場

 
◆次の見どころは 「南郷水産センター」です
  南郷水産センターは 昭和41年(1966)に開園し、多くの子ども達の遊園地公園として建設され、当初は観覧車・ジェットコースターなどの遊具、プールもありましたが、現在はありません。
 現在は、魚釣りや魚の手づかみなどができ、今も多くの子ども達と魚のふれあいの場としてたいへん賑わっております。そのため、毎週末は駐車場が満杯です。
  お孫さんとゆったりとした時間をすごすのにおススメの場所です。
  ちなみに守山の友人は小学校時代にここへ遊びに来たそうです。
 

写真9 「南郷水産センター」の正面入り口です


写真10 入口から奥へ続く遊歩道


写真11 池には錦鯉が群れています


写真12 ふな釣りの池


写真13 金魚釣りの池


写真14 ルアー&フライ釣りの池


写真15 金魚すくいのコーナー


 
◆次は、西国十二番札所の「岩間寺」です

 南郷中学校の裏山を上って行くと 「岩間寺」があります。 *正式名は「岩間山正法寺」です。
 元正天皇の時代722年に泰澄(たいちょう)によって開かれ、ここはボケ封じ寺として有名で、近畿各地から多くの人が参拝しています。
岩間山は滋賀県と京都府の境に位置しているため、その昔は山道を伝って山科から岩間山・立木観音・石山寺方面に移動していたことでしょう。


  写真16 「岩間寺」の本堂正面です


写真17 「岩間寺」本堂


写真18 「岩間寺」本堂の内部


写真19 「仏足石」

 

写真20 「聖観音像」


 「仏足石」の下には、ぼけ封じ観音10ヶ寺の砂が埋めてあります。この岩間寺(正法寺)は、ぼけ封じ第4番札所です。
 この「仏足石」の上に乗って祈願すると10ヶ寺全てにお詣りしたのと同じ功徳があるとのことです。


写真21 「ぼけ封じ祈願、ほうろく灸」の情景

 
◆次は、紫式部で有名な西国十三番札所の「石山寺」です

 南郷から国道422号線で石山市内方向へ車で5分ほどのところにあります。
 紫式部が暮らしたいにしえの時代にタイムスリップしたい全国の旅人が足を運んでいます。ちなみに私は中学校の修学旅行で来た記憶があります。
 現代人がバカンスとして折に触れてハワイに出かけるように、平安貴族たちは近江国へ、とくに石山寺へ詣でて気分転換をしたと様々な資料(『蜻蛉日記』や『更級日記』など)に残されています。
 紫式部はその代表格で、足繁く石山寺に詣でて滞在し、かの有名な『源氏物語』を書き続けたと言われています。
 なお、門前のいくつかの売店の中に叶匠寿庵があります。売店で休憩し、お茶とお菓子はどうでしょうか。


  写真22 「石山寺」の東大門です


写真23 多宝塔(国宝)です


写真24 珪灰石(天然記念物)です


写真25 石山寺の紫式部図


◆次は、特に厄除けのお寺として有名な「立木観音」です。

 立木観音は、南郷から国道422号線で南側の宇治方面へ向かう途中にあります。  *正式名は「安養寺」です
 空海が42歳のときにお寺を建てたというところから、特に厄除けのお寺として有名です。
 近畿をメインに多くの人が参拝に訪れますが、お寺が山の上にあるため長くて急な石段を上らなくてはなりません。
 浄土宗の寺院で、新西国三十三箇所の20番です。 
 登り口に空海の像が立っており、参拝者の登山を見守っています。


写真26 立木観音の登り口です


写真28 登り口の空海像です


写真27 登り口にある案内板です


写真29 やっと立木観音の頂上に到着です
お茶がふるまわれていますので、
長い階段を上ってほっと一息ついてください


写真30 これからお参りです


写真31 奥の院です
床の梁をくぐるので頭を打たないように!


写真32 空海がシカに乗って川越えの像
白シカは川を越えて観世音菩薩に変身したそうです

 
 
◆最後は、「佐久奈度神社(さくなどじんじゃ)」です

 「佐久奈度神社」は、立木観音から瀬田川を渡った大石地区にあります。
 天智天皇の時代669年に朝廷が明日香より大津宮へ移ったのを期に右大臣中臣金連(なかとみのかねのむらじ)が祓戸(はらえど)の神を祀ったのが創始で、「祓戸大神三神」を祀ったのが当社の創祀です。



写真33 「佐久奈度神社」の入り口です


写真34 「佐久奈度神社」の前面は瀬田川です


写真35 「佐久奈度神社」の由来が書かれています


写真36 「佐久奈度神社」拝殿正面


写真37 「佐久奈度神社」拝殿

 
                                                2017年 11月          
                            〈投稿者〉 大津市在住  山田 豊