『 草津市笠縫(かさぬい)地区と手話サークル 』

【1】はじめに
   
 草津市内には14の学区があり、その中で私が住んでいる地区は「笠縫(かさぬい)学区」と呼ばれています。
 私は勤務の関係で単身赴任が長かったことから、退職後はこの地域に永く住みたいという思いと同時に、この地域にはどのような歴史があり、どのように発展してきたかということを追求したくなり、今回探ってみることにしました。

 又、私はこの地域の「笠縫手話サークル」に加入しており、このことにつきましても後ほど少し述べたいと思います。

  

写真 1 草津市笠縫地区より、冠雪の比良山系を望む

【2】公民館の歴史が笠縫地区の歴史

 地域の歴史を紐解くには、まずは公民館に出向き、専門家の話を聞くのが一番と思い、公民館に行きました。

 明治22年(1889年)上笠村、野村、平井村、川原村、駒井沢村、新堂村、集村、下笠村の8ヵ村が合併、古昔の「笠縫の里」に因んで、「笠縫村」が誕生したとの事です。当時の笠縫村役場は、当初、民家を借用していましたが、明治28年(1895年)に、上笠に移転され、その後、昭和52年(1977年)に新築されました。
 今の笠縫市民センター(公民館)は三代目で、昨年2016年8月に笠縫小学校横に移転され、初代公民館と二代目公民館があった場所は、今は駐車場になっており、戦没者の記念碑が建っています。今でも唯一、当時の面影を残すのが記念碑の前に立つ初代公民館で使用されていた「2本の門柱」です。

 ここは春には桜が咲き、ご近所の皆さんが花見もされるようです。又、8月には、戦没者の慰霊が営まれるとのことで、ここに、この地域の一つのルーツが見られるような気がします。



写真 2 初代公民館跡地に立つ、2本の門柱(笠縫小学校玄関前にあります)
後方に慰霊の碑が立っています。


写真3 戦没者慰霊碑


 写真4 戦没者慰霊碑


写真 5 初代公民館の写真(2本の門柱があり、この柱が今でも残されています)

   
 現在の笠縫公民館の入口付近に初代公民館の屋根にあった「鬼瓦」が展示されています。これは二代目公民館を取り壊した際、倉庫から偶然発見され、後世に残すという事から展示されているようです。


写真 6 初代公民館の屋根にあった「鬼瓦」


写真7 旧公民館跡地から見た笠縫小学校付近


写真8 笠縫小学校玄関付近

 
【3】草津宿街道交流館

 草津の歴史のことを親切に教えていただきました。興味のある方は一度訪れてみてはいかがでしょうか。観光客も多く訪れていて、歴史グッズも販売されています。


写真 9 草津宿街道交流館

 
写真 10 草津宿街道交流館内の様子


写真11 草津宿の地図


写真12 草津宿街道交流館入口のレトロな展示

【4】手話サークルについて

 私は、昨年春から、この地域の「手話サークル」に加入しています。月2回、1回2時間、この公民館の教室で、手話を学んでいます。講師は元聾学校の先生で、メンバーは私を含め9名。私以外は全て女性でこの地域にお住まいの皆さんです。

 なぜ、私が「手話サークル」に加入したかと申しますと、古い話ですが、以前、各企業に障がい者の雇用率が法的に定められ、多くの聴覚障がいの方々にご入社いただいた時期がありました。その中で、私は聴覚に障がいのある方々と健聴者とのコミュニケーションを取るという役割を担当し、その必要に応じて手話を学びました。そして、少しずつマスターしていく中で、簡単な手話通訳ができるまでになりました。しかしその後、手話を全く使わず、約30数年が経過し、
「今どれだけ手話を覚えているか、又、手話を通じて何か聴覚障がいの方々のお世話ができるのでは、」という思いから手話サークルに加入させていただきました。

 まだまだ以前のようにスムーズにはできませんが、少しづつ以前教わった事を思い出して楽しくサークルに参加しています。いずれは、聴覚障がい者と健聴者とのコミュニケーションの場を設け、その通訳を行うことができれば、と思っています。

 松愛会の会員の皆様で手話に興味のある方、あるいは、手話のスキルをお持ちの方、ご一緒に手話サークル活動に参加しませんか。   ご連絡下さい。


写真13 手話サークルが行われる「笠縫公民館」の玄関

 
写真 14 シンプルな建物の笠縫公民館

                                                   2017年 3月          
                                                   〈投稿者〉            
                                                   草津市在住   黒川 稔