栗東八景 No.2
 
2005年度国勢調査の結果、栗東市の人口は約60,000人で男女半々とのことです。その増加率は県内一位で(9.14%)全国でも6位と発展していることがうかがえます。また、2012年開業に向け新幹線 新駅名〈仮称びわこ栗東駅)の募集もはじまり、この春には決まりそうです。調査、分析していくと、次回ご紹介する十里遺跡など、全国的にも多々貴重な文献と、奥の深い歴史文化があることも分かってきました。
 
今回紹介
1
大宝神社  〜青麦の薫風〜  
2
新善光寺  〜彼岸の繁華〜  
3
東方山安養寺  〜泉面の雪花〜  
4
旧和中散本舗  〜積日の海道と城跡〜
5
JRA栗東トレーニングセンター  〜払暁の駒音〜
6
栗東自然観察の森  〜飛翔の羽音〜  
7
金勝寺    〜夏清の幽玄〜  
8
金勝山県民の森  〜陽春の風光〜
5.JRA栗東トレーニングセンター  〜払暁の駒音〜
人と馬はここで日夜トレーニングを積みます。
日本中央競馬会(JRA)は、開催する競馬場やここ栗東のトレーニングセンターで、競走馬の育成所などの施設を保有する農林水産大臣の監督下の特殊法人です。


JRA栗東トレーニングセンター全景(1,490,000 u)

 
不思議な空間 馬のタウン
 一歩足を踏み入れた瞬間に、独特の肥やしのにおい、寝ワラに尿が付着して起こる化学反応(?)だそうで、すぐに慣れますが通路のわきに、青く塗装された鉄の箱は、寝ワラ専用のごみ箱。毎夕方に中身が回収され、近くの農家に堆肥として配られているとのこと馬2,000頭分のリサイクルしているのですかね。
 
栗東トレーニングセンターの トレセン内は一般道では見ることのない標 識があります。「馬最優先」や「馬一方通行」など、すべてが競走馬中心に考えられていて、不思議な空間です。ヒズメを保護するため、舗装してませんから、雨の後は大変ですよ。


   
ウッドチップコース
 間伐材等の木片を敷き詰めた走路で1990年代から取り入れられた。スギ、アカマツ、バーグ(スギの皮)などで、クッション性や排水性に優れており、雨による馬場状態の変化も少なく、調教の際の脚力負担が和らげられるとともに脚部の筋力・体力をつけるにも絶好のコースとされています。

見学ツアー
 トレーニング場横断には地下通路がありバスで案内してくれます。馬用プール、診療所、スタートゲート練習所、記者展望所など見学、乗馬もさせてくれます。全国遠路からも見学にこられます。プレゼントもいただき楽しかったですよ。近くにいながら始めて訪ねました。〈競馬会普及のためですかね。見学は無料です〉
     

正門前

名馬シンザン像

新築の厩舎

練習用スタートゲート
       

取材、調教スタンド

坂路調教コース

蹄鉄場

寝藁回収の箱
       


体験乗馬

スイミングプール
(トレーニングとリハビリステーション)


調教馬場

   見学 要予約
〈原則日曜日開催20名限定)
厳重なセキュリテーで通常は場内に入場できません。
交通:JR栗東駅から「トレセン行き」バスで20分 
事務所前下車  総務課
TEL: 077-558-0101


 
4.旧和中散本舗 〜積日の海道と城跡〜
梅の木小休み本陣 (豪商大角弥右衛門家の邸宅)
徳川家康の腹痛を治したといわれる薬〔和中散〕を売り、江戸時代に東海道の「間の宿」として栄えました。現在住宅全体が国の史跡に指定。
贅を尽くした玄関や欄間などの建物が国の重要文化財として指定されています。また、池泉鑑賞式庭園があり、その昔訪れた旅人の疲れを癒していたのではないでしょうか。庭園(国の名勝に指定)には、築山(芝山)があるそうですが訪れる人はまれで、おじいさんにお願いしましたが、予約制で開園してませんでした。
その向いに大角家隠居所〔江戸時代の豪華建築〕がありました。現在住んでおられるようで静かに撮影しました。
       

<重文>大角家住宅主家 正門
木製製薬機
   
       
 

 

旧和中散本舗

場所:栗東市六地蔵402
予約制 入場料 400円
交通:JR手原駅より旧東海道を徒歩30分
TEL:077-552-0971

大角家隠居所
                       
8.金勝山(こんぜやま)県民の森 〜陽春の風光〜
全国植樹祭 水と緑のふるさとづくり
 昭和50年「水と緑のふるさとづくり」をテーマに全国植樹祭が開催された会場で、現在は県民の森として親しまれています。
緑豊かな公園は、琵琶湖を一望できる景観と近江平野を吹き抜ける心地良い風は、訪れる人の心を和ませてくれそうです。
       
金勝山県民の森
交通:名神高速道路 栗東ICより車で20分
問合せ:道の駅こんぜの里りっとう 
TEL 077-558−3538

       

  使いきれないぐらいの広い草原、家族連れでお弁当を持って、ピクニックもよし、忙しい現在人の心を癒してくるオアシスです。公園内には植樹祭の時に、昭和天皇・皇太后により「ひのき」・「もみじ(滋賀県の木)」を記念植樹されました。今も四季折々の風景をみせてくれます。
また、昭和天皇が詠まれました短歌の石碑があります。
公園の入り口には、「道の駅 こんぜの里」があります。金勝でとれた椎茸や季節の地場産野菜、アイスクリームなどを販売しています。
ここは栗東トレセンから15分、キツイ坂道を登り、峠にかかるころ到着ですが、あと少しで桜が見ごろ、まだつぼみでした。


昭和天皇の短歌の石碑
       

道の駅 こんぜの里

金勝山県民の森  〈入り口メイン丘陵地〉

入場口

うつくし松
アグリの郷栗東  〈道の駅〉
道の駅では健康、環境、おいしさにこだわった加工品と新鮮野菜を販売しています。
ここでは京都舞鶴港から直送される鮮魚市が評判で、毎月3回開催される市場は、新鮮な魚を求めるお客さんで盛況とか。
コヒーを飲んで休憩、帰りに摘みたてよもぎもち、むらさきいものもちを土産に買いました。おいしかったです。
       
アグリの郷栗東
栗東市出庭961-1
営業:9:30〜18:00
定休日:火曜日
栗東ICから国道8号を北へ約3Km、県道片岡栗東線を西に0.5km、
TEL:077-554-7621
農業者と消費者との交流ができる新鮮な地元農産物の直売所
売り切れか?
アグリの郷
 
 
     
取材:2006年3月 木村清人