紅葉の名所 湖東三山

◆ 西明寺(さいみょうじ)
 西明寺は、承和元年仁明天皇の勅願によって三修上人が開創した天台宗の寺院。
三修上人が琵琶湖の西岸を歩いていると、東方から紫雲がたなびき光明がさしたので、その場所に行き閼伽池を拝まれると、池の中から薬師如来が日光、月光十二神将を随えて現われたといいます。上人は感激のあまりその姿を立木に写し彫られました。堂々とした和様建築の本堂、三重塔、二天門が織り成す天台伽藍は古の信仰を今に伝え、厳かに私たちを迎えてくれます。

●庭園
  庭園は、鶴亀の「蓬菜庭」と名づけられた池泉観賞式で、鶴や亀を象った石組や本堂に祀る仏像を立石に象徴させ、仏像の世界を演出している。

庭園
<庭園>

●二天門(重要文化財)
 応永十四年の墨書があることからも室町時代初期に造営されたと思われる二天門は、本堂前に立つ。一重、入母屋造、柿葺・三間一戸の八脚門。礎石には禅宗様のものが使用されており、地方色も感じさせる。

 

                                        

二天門
<二天門>
●参道
  緩やかな参道は、西明寺の特徴・大部分は江戸時代、望月越中守夕閑が復興した。新緑、紅葉、雪景色とそれぞれに表情を変え参拝客を迎える。

参道      参道
<参道>

●三重塔(国宝)
  総檜皮葺の三間塔婆が均整のとれた美しさを見せ、鎌倉時代後期に造立されたと思われ、日本を代表する純和様の塔建築である。
三重塔
<三重塔>

●本堂(国宝)
  創建されたのは鎌倉時代初期であるが、その鎌倉時代後期、室町時代初期に増築されたことが、梁の上を飾る「蟇股」という彫刻から類推される。創建当初は五間四方堂であったのが、後に七間四方堂になった。
織田信長の焼打ちにあったが、火難をのがれて国宝第一号指定された。

本堂
<本堂>
●不断桜
 境内には9月上旬から咲き始め11月 には満開となる、樹齢250年の彼岸桜の一種である山桜があり、紅葉の時期に花見を楽しむことが出来る。

◆西明寺
 拝 観   8〜17時
 休業日   無休
 料 金   拝観500円
 交 通   近江鉄道尼子駅よりタクシー10分、又はJR東海道本線河瀬駅より京都方面へタクシー20分
 駐車場   あり
 所在地   滋賀県犬上郡甲良町池寺26
 問合せ先   【電話】0749-38-4008