西国三十三カ所観音霊場

32番霊場

 
繖 山 観 音 正 寺 
 


石段の参道

◆宗 派:天台宗(単立)

◆本 尊:千手千眼観世音菩薩

◆ご詠歌:あなとうと導きたまえ観音寺遠き国より運ぶ歩みを

◆中世から戦国にかけての山城跡にあって、西国33カ所の中でも最大の難所といわれてきたが、今は車道もでき駐車場からは徒歩で10分足らずでお参りできる。
平成5年5月22日、本堂やご本尊を焼失したが、今年5月22日に本堂、白木のご本尊が完成、盛大な落慶法要が営まれた。

◆観音正寺は用命天皇の勅願により推古13年(605年)聖徳太子が創建され、太子自ら千手観音の像を刻まれたといわれています。

◆標高432.9mの繖山(きぬがさやま)は、観音寺山とも呼ばれ、近江源氏の佐々木氏が観音寺城を構えていた。
中世の山城としては大規模なものであった。参道の脇には武将の屋敷跡などの石垣も残っている。

◆境内には、万葉の歌碑、濡仏と称される丈六の銅製釈迦如来坐像などが安置されている。
本堂建設の基礎工事中に新たに出た湧き水もある。

◆本堂とご本尊の再建については、岡村潤應管長の並々ならぬ再建への思いにより、本堂は木澤源平棟梁、総白檀(インドから輸入された白檀)の世界一大きな『丈六千手千眼観世音菩薩』は松本明慶大仏師によるものである。
復興への道のり、落慶法要の様子はテレビでも紹介された。

 



ご朱印


新しい本堂


釈迦如来坐像


万葉の歌碑


新たに出た湧き水
ガイド
・住所 安土町石寺2
・電話 0748−46−2549
・拝観 8〜17時 無休
・駐車場あり(有料)
・JR琵琶湖線能登川駅から近江バス八日市行きで観音寺口下車、徒歩1時間。または能登川駅からタクシーで山上駐車場まで20分、駐車場から徒歩8分。
名神彦根より山上駐車場まで40分
名神竜王より山上駐車場まで30分
ちよっと寄り道 〜『てんびんの里』五個荘〜

てんびん棒を肩に行商から身を起こしたのが近江商人であるが、湖東地方がその出身地で五個荘もその内の一つで、町内には成功者達が建てた豪邸が今も残っている。これら旧宅や近江商人博物館、五個荘町歴史民俗資料館などを見て廻るのも楽しい一時である。


 

取材日: 2004年6月14日
取材者: 杉原 和利