妖怪の町の原点「正福寺」

境港市は漫画「げげげの鬼太郎」の作者水木しげる氏の出身地であることに因んで、妖怪の町として町興しを行い、2009年には鳥取砂丘を抜いて、鳥取県最多の観光客動員を誇る一大観光都市になりました。

境港に向かうJRは妖怪列車が走り(別項「妖怪線」参照)、境港駅前には「水木しげる像」や「げげげの夫婦像」などが立ち並んでいます。
そこから東1km程の間は、道の両側に130体以上の大小様々な妖怪像が並ぶ「水木しげるロード」や「水木しげる記念館」「妖怪神社」があり、妖怪を模した商店の店構えや妖怪にちなんだ菓子・土産物など町中妖怪だらけです。

これら観光客が訪れる妖怪の町から2km程南に行った静かな場所に正福寺があります。

水木しげる氏は、幼少の頃、のんのばばあ(お手伝いに来ていた老女)に連れられてこの正福寺を訪れ、そこに掲げられている「地獄極楽絵図」を見て強い衝撃を覚え、それ以来魑魅魍魎の世界に深い関心を持つようになり、これが氏を妖怪漫画の道に引き込んだ原点になっているとおっしゃっています。

2010年にはNHKの朝ドラで「げげげの女房」が放映され、境港を訪れる観光客は益々増えるのではないかと期待されますが、正福寺を訪れる人はほとんどいないようです。

一度妖怪の町の原点ともいえるこの正福寺を訪れてみてはいかがでしょうか。


(情報 千田)


境港駅前の水木しげる像 水木しげるロードの商店
正福寺 地獄極楽絵図