海潮のカツラ

松江市から県道24号線(通称忌部街道)を大東に向かって進み、海潮温泉の1km程手前を左に入ってすぐの所に出雲風土記にも記載されている名刹・日原(ひばら)神社があります。

この神社の境内に、国の天然記念物に指定されている「海潮のカツラ」があります。

この樹の樹齢ははっきりしておらず、600年とも1000年ともいわれています。

長年の年月で主幹は朽ち果てて地上1m余りしか残っていませんが、その根回りは地上1mで18mあり、その朽ちた主幹から7,8本の支幹が生えて高さ40m近くに育っており、さらに新しい幹もできていて、根元近くから倒れた1つの幹から数十本の木がまとまって上に伸びている、カツラの木としては他にあまり類を見ない巨木です。

古木でありながら、現在もなお根回りから新幹が誕生しているという、驚異的な生命力をもった木です。

またこの木は春先にわずか3日間だけ、紅色の小さな気品のある花を咲かせるそうで一度見てみたいものです。

雷で倒された「鎌倉・鶴岡八幡宮の大いちょう」も残った根回りから多くの支幹が生えてきているようで、今後どんな形に育つのか楽しみです。

(情報 千田)

日原神社
海潮のかつら1 海潮のかつら2