愛らしい石仏「桐岳寺」

桐岳寺は松江城の北側にある観光スポット塩見畷手の小泉八雲旧居を、さらに400m程北に行った所にあります。

この寺は曹洞宗の寺ですが、水子供養の寺として知られています。

境内に入ると左手に、他寺ではあまり見かけない赤子の五百羅漢があります。

水子供養の像というと、一般的にどことなく物悲しいものでありますが、ここの五百羅漢を見た瞬間、思わずかわいいと思ってしまったのは私だけでしょうか。

境内にはその他、「やるき地蔵」「しんぼう地蔵」という2体の童子の石仏があり、こちらの像も愛嬌のある姿で出迎えてくれます。

いずれの仏像も比較的近年に作られたもので歴史的価値はなく、芸術的価値も高くはないとは思いますが、眺めていると心が和む気がします。

境内にある墓地には、18世紀に佐陀川を開削した清原太兵衛や、史記の研究で有名な漢学者滝川亀太郎の墓があります。

また桐岳寺のすぐ近くにある田原神社の山門(隋神門)には、松平不昧公お抱えの彫刻師で、西の左甚五郎といわれた名工小林如泥の彫刻があり、市の文化財に指定されています。


(情報 千田)


桐岳寺 赤子の五百羅漢
「やるき地蔵」と「しんぼう地蔵」 田原神社隋神門