リニューアルされた「島根大学旧奥谷宿舎」

松江城の北側、松江市奥谷にある「島根大学旧奥谷宿舎」は、1924年(大正13年)に旧制松江高校(現島根大学)の外国人教師の宿舎として建てられた木造2階建ての洋館で、我が国の「著作権の父」とされるプラーゲ博士や「長崎の鐘」で有名な永井隆博士を育てた哲学者カルシュ博士等もここで暮らしながら、学校で教鞭をとっていました。

その後も島根大学の教員宿舎として活用されていましたが、20世紀の終わり頃からは老朽化がひどくなり活用されなくなっていました。

この建物は急勾配の屋根と、2連・3連の窓を4周全面に配した外装やロココ調の雰囲気の内装等、大正時代の面影を残した貴重な建築物として、2007年に国指定の有形文化財として登録されました。

この貴重な建物を後世に残すため大規模な修復作業が行われ、2009年に建設当初の姿で復元されました。

:建設当時は1号棟と2号棟の2つの建物がありましたが、2号棟は1937年に火災で焼失したため、現在は1号棟だけが残っています。


(情報 千田)


島根大学旧奥谷宿舎 文化庁の「登録有形文化財」碑
室内