大森の町並保存の裏方

大田市大森町は世界遺産の石見銀山の中心に位置付けられる町で、特に代官所から五百羅漢・銀山公園までの1km弱の町並みは、銀発掘が盛んであった当時の姿をそのまま残している町並みとして、重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、石見銀山見学の目玉の一つとなっています。

大森の町は武家屋敷と商家が混在して建てられており、他の城下町とは違った雰囲気を醸し出しています。

しかしながらこのような町にも多くの人が住んでおり、都会の一部の町並みを保存するのとは違って、近くに何もない山間の町のため、そこに住む人達が生活するための新しいものも要求されます。
この「古い町並みは壊したくない」「新しいものも欲しい」という相反する要求に対応するために、銀行や郵便局は他に類がないようなレトロな建物になっていて、町並みの景観を壊さないようにとの苦労の跡が偲ばれますし、自動販売機も木製のカバーをするなど町の景観に溶け込むような工夫がなされています。

単に古いものを残すだけではなく、このような知恵と苦労があってはじめて今の町並み保存があります。
歴史的な観点からだけではなく、このような町並み保存の裏にある苦心の跡を注視しながら大森の町並みを散策するのも一興です。

(情報 千田)

山陰合同銀行 大森郵便局
理髪店 自動販売機