玉作湯神社の「願い石」

玉造温泉の旅館街のはずれにある玉作湯神社には、「願い石」と言われている石があります。

この石は丸い自然石です。
川などでは水流に流されて自然に石が丸くなることはありますが、山の中で自然に石が丸くなるということは通常はありえないことなのに、この石は人が手を加えた後がなく、発見した村人たちは「石の神様のご神体が現れた」と考え神社に奉納し、今に至っています。

いつ頃からか定かではありませんが、地元ではこの石に触って祈れば願いが叶うと言われるようになり、石の名前も「願い石」と名付けられました。
しかしながらこのことは全国的にはほとんど知られていませんでした。

2009年、玉造出身の青年が、留学先のフランスで知り合ったフランス人の女性と結婚しようということになり、女性を玉造の実家に連れてきましたが、国際結婚ということで周囲の反対が多く悩んでいた中、二人でこの「願い石」に結婚成就を祈願したところ、その後話はとんとん拍子に進み、玉作湯神社で無事結婚式を挙げることができました。

ヨーロッパから山陰に来て、山陰の観光地を調べていた女性記者が、この話を聞いて玉作湯神社を訪れた模様がテレビで報道されてから、この「願い石」は縁結びのスポットとして一躍脚光を浴び、玉作湯神社を訪れる観光客は急速に増えてきて、ゴールデンウィークには願い石の前に長い行列ができていました。

社務所で叶え石という小さな石と守り袋を購入し、叶え石を願い石に当てて願い事を祈り、その叶え石を守り袋に入れて持っていると願い事が叶うそうです。

(情報 千田)

玉作湯神社 神社本殿
願い石 願い石に祈願する人、並んで待つ人