我が国最大の「妻木晩田遺跡」

JR淀江駅の東2km余りの所にある標高100m程の丘の上に、我が国最大の面積を誇る妻木晩田(むきばんだ)遺跡があります。

佐賀県の吉野ケ里遺跡が発掘当時、我が国で最大級と騒がれたましたが、その面積は32ヘクタール(その後の調査で約2倍に改訂)であったのに対して、この妻木晩田遺跡は156ヘクタールと圧倒的な広さです。

この遺跡は1995年、関西の大手鉄道会社によるこの地でのゴルフ場をはじめとする大規模リゾート開発計画が発表されるあたり、調査した結果発見され、その後リゾート開発か遺跡の保存かで紛糾しましたが、1999年国の史跡に指定されたことによって、遺跡として保存されることになりました。

この遺跡には、約900棟の住居跡や30の墳丘墓があり、2世紀から4世紀の弥生時代の後期から古墳時代にかけて、この地に一大集落があったことを証明しています。

集落は5つの地区に分かれており、洞ノ原地区の西側丘陵先端部が首長の墓域となっており、環濠に囲まれています。

(情報 千田)


遺跡入口 遺跡全体図
復元された竪穴式住居 洞ノ原地区西側丘陵(遠景は弓ケ浜半島)