「康国寺」の庭園

安来市にある「足立美術館」の庭園は、アメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」の日本庭園ランキングで、初回から9年連続1位(2011年現在)に選ばれた庭園で、大勢の観光客が訪れています。

足立美術館と比べるとその名前はほとんど知られていませんが、島根県にはもう一つ、2005年度の同誌のランキングで全国の著名な庭園を抑えて堂々8位に入った庭園があります。
(同誌のランキングは庭そのものだけではなく、保全の状態や接客態度まで含めた広範囲で評価するため毎年変動しています)

それは出雲市の一畑電鉄「雲州平田」駅の西2km余りの所にある「康国寺」の庭園です。

「康国寺」は鎌倉時代の末期、地元の豪族によって建立されたと伝えられる臨済宗の寺院で、庭園は江戸時代後期、松江7代藩主・松平不昧公お抱えの築城師・沢玄丹の手によって造られたもので、標高456mの旅伏山と池を借景とした庭です。

それほど大きな庭ではありませんが、のびのびとした自然の佇まいの枯山水は、縁側に座って眺めていると次第に心が落ち着いてくるような庭です。

(情報 千田)