黄泉の穴「猪目洞窟」

「猪目洞窟」は出雲市の旧平田市と大社町の境界近くの日本海に面した所にあります。

「出雲の国風土記」(733年)に「磯より西の方に窟戸(いわやど)あり。−−−夢にこの磯の窟のほとりに至れば必ず死ぬ。故、俗人、古より今に至るまで、黄泉の坂・黄泉の穴と(なづ)く」と記されていますが、この洞窟がどこを指すのか長い間不明でした。

1948年(昭和23年)、漁船の船着き場として利用するために海に面した堆積土を取り除いた際にこの洞窟が発見されました。

中から13体以上の弥生時代〜古墳時代の人骨や須恵器等の副葬品が発見され、これが出雲の国風土記に記されている黄泉の穴の洞窟と認定されて、国の史跡に指定されました。


(情報 千田)