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面打ち7年、15面をつくり上げました
能楽で使われる素晴らしい能面をお作りの藤森信義さんは、能面づくりを始められる前から刃物を使っての版画の制作、その中でも特に古典的・伝統的な作品に趣味をお持ちでその制作を続けておられました。
平成11年より大阪文化センター(NHK)での能面づくり教室に通われ始められ、有名な狂言師一家の能面づくりの師、岩崎狂雲先生の手ほどきを受けられ、年に1〜3面の作品を作ってこられました。そして毎年、京都文化会館にて制作仲間の展示会を開催し、技量の向上に努めてこられました。
作品が、今年の「能面の祭典」で入選
平成18年9月に福井県池田町「能面の里」で開催された「能面の祭典」に、初めて狂言面の「武悪」という作品を応募され、見事入選されました。「武悪」は狂言で使う鬼の面で、大きな鼻に垂れ下がった頬肉や瞼、歯をむき出した下唇を噛んだ造形は相当にデフォルメされており、力感に満ちているが愛嬌があり、何か恐ろしさを与えない面、現在その作品は池田町の能面美術館に展示されています。
能面美術館: http://www.fuku2.co.jp/noumen.html
今、「般若」を製作中
今は版画制作も中断して能面づくりに集中、現在制作中の「般若」は「赤般若」で、見せて頂いた、手本とされている室町時代作の能面の写真は、鬼気迫る迫力のある面で、完成の暁には是非作品を拝見させて頂きたいとの強い思いにかられました。
(能面写真提供:藤森信義様、記事:近者正善) |
藤森信義さん |
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現在制作中の「赤般若」 |
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