世界の高嶺に挑む
ヒマラヤ 「ヤラピーク(5,520m)登頂記
宝塚市 黒田敏彦


黒田敏彦海外登山歴   (クリック拡大できます)



◆2006年11月、14日間の日程でヒマラヤ・ランタンヒマール山群の中央に位置するヤラピークに向かう。
カトマンズからヘリコプターで一挙に3,010mのゴラタベラへ、そこから世界一美しいとされるランタン谷に沿ってランタン村のキャンプ地へ。サーダー(シェルパのボス)以下、シェルパー、コック、ポーター等10数名が、我々6名のパーティを支えてくれる。テントの設営、倉庫の準備、荷物の運搬等手配が完璧で實に快適である。ランタン村(3511m)で2泊する。

◆ 2日目、高所順化のため近くの丘を往復する。ランタンU(6,571m)が頭を出し、正面にすばらしいヒマラヤ襞をまとったガンチェンポ(6,387m)が光り輝く。


◆ 3日目、谷の中心地キャンジンコンパ(3,840m)へ。春は高山植物が咲き乱れるらしいが、今は僅かの種類が残っているだけである。その代わりに連日快晴で、紺碧の空にまぶしいばかりの白銀の峰々が我々を虜にする。
主峰ランタンリルン(7,246m)、キムシュン(6,745m)、ボンゲンドブク(5,930m)、ガンジャ・ラ(5,120m)、ナヤカンガ(5,846m)、等々。
◆ 4日目、背後の4,500mのピークを往復する。

◆ 5日目、尾根上の放牧地ティキャップサカルカ(4,400m)へ周囲の山々が一層接近する。この高さでは夜間テントの中でも凍結するので、靴はシュラフの中に入れて保温しなければならない。


 6日目、アタックキャンプ地ヤカルカ(4,750m)へ。ここからやっと目標のヤラピーク頂を眺められる。

◆ 7日目、出発予定時刻を過ぎても夜来の降雪止まず待機する。午前4時やっと星空が見え始めたのでスタート、20センチくらいの積雪だが歩行に支障はなさそうだ。ヘッドランプの明かりを頼りに岩石混じりのルートを登り続け、7時頃氷河地帯に到着。ここでストックをデポしアイゼンを装着する。リーダー以下4名でアンザイレン。最初は比較的平坦だったが次第に角度を増し、息苦しくなってくる。最後は急な雪と岩石のミックス地帯をピッケルの先端を差し込んで体をずり上げ、ガイドが固定してくれたザイルをつかんで強引に攀登る。
◆ 9時30分ヤラピーク頂上着。一挙に360度の視界が開ける。ランタン氷河を隔ててシシヤンパンマ(8,046m)が王者の貫禄で建立する。
その他ランタンヒマールの峰々が朝日に映える。ブンタン・リ(6,427m)、ドルジェラクパ(6,966m)、ガンチェンポ等々。その他延々とヒマラヤの峰が続くが山名はよく見分けられない。
下りはザイルでのクライムダウン等を利用してキャンプ地まで4時間、合計9時間30分は順調な登頂だった。
   ヒマラヤ・ヤラピーク登頂時 撮影 2006年11月

シシャパンマ(8,046m)
手前はブンタン・リ(6,750m)

ランシサ・リ(6,427m)
ヤラピーク(5,520m)より望む

ランタンリルン(7,246m)
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南米ペルー アンデス  ブランカ山群トレッキング時 撮影 2006年7月


タウリラフ(5,830m)

世界一美しい山と云われる
アルパマーヨ(5,947m)

ペルーの最高峰
ワスカラン(6,768m)

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