若草山(史 跡)

第245回 くらわん会例会 2016/10/4(火)

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〈行程〉・近鉄奈良駅 ⇒ 興福寺(集合) ⇒ 春日大社表参道 ⇒ 春日大社(参拝)
  ⇒ 若草山遊歩道 ⇒ 若草山(昼食)⇒ 若草山下山 ⇒ 手向山八幡宮(一次解散)
  ⇒ 二月堂 (東大寺)⇒ 近鉄奈良駅

〈距離〉約 8km  〈参加者〉112名
         
集合場所最寄駅近鉄奈良駅
集合場所最寄駅近鉄奈良駅
◆近鉄奈良駅近くの興福寺に集合し朝会
 台風18号が接近中の近畿地方で、今日だけが曇り空との天気予報でラッキーだ。近鉄奈良駅東口から地上に出て、東向き商店街の中ほどから北向きに坂道を登ると「興福寺」の境内になる。ここが本日の集合場所だ。境内では改装中の本堂の覆いの向こうには五重塔の上部が望まれる。当寺は最盛時には建物の数が175もあった大寺だ。東金堂、阿修羅像などを安置する国宝館があり、薪御能や節分の鬼追いなど古来の日本文化を伝える行事も多い。本堂前の芝生の中で朝会を開始し、コース案内や多数回表彰の後、10時20分出発した。本日の参加者は112名である。
◆春日大社にお詣り
 「興福寺」の南門を出て「春日大社」に向けて東に向かう。直ぐに国道369号線の信号を超えて「奈良公園」内を更に東へ直進、奈良国立博物館新館の南側を通過、春日大社一の鳥居を抜けて長い参道を行き、万葉植物園の前で少し右に曲がり直進して「春日大社」である。
 「春日大社」では大改修「式年造替」がなされており、柱などが「本朱」で塗り直され、白い板壁に描かれた極彩色の壁画を書き直し中だ。ただ今は祭神が本殿西側の「移殿」に遷されており、11月6日に祭神が本殿へ戻る「正遷宮」が営まれるようだ。ここで小休止の間にそれぞれ御詣りのあと、「一言主神社」「水谷神社」を通過、春日山遊歩道の入口で大休止、全員で準備体操をした。この遊歩道沿いに右手には谷川が流れており、奈良公園内の水源で市内唯一の佐保川の支流である。(吉城川というのか?)
◆休憩と登山前の準備体操で春日山遊歩道へ
 これから登る遊歩道は国の特別天然記念物の春日山原始林を通り抜ける事になる。この春日山原始林は、1100年以上前に狩猟と伐採が禁止されて以来、春日大社の聖域として守られてきている。春日山原始林を周回する全長9.4kmの遊歩道だが、今日は北側の半分を頂上に向かって登っていく。鬱蒼と繁茂した巨木には心を癒され昆虫や鳥類の観察など、自然とのふれあいの場としても素晴らしい遊歩道だ。途中には日月亭というホテルがあったあとは、ただひたすら七曲、八曲りと登ってゆく。頂上までは、2ヶ所ほど休憩所が設けられており、春日山原始林の中を行くので、日差しも柔らかく苦しい中でも快適に歩くことが出来た。12時10分頃無料駐車場広場に到着、売店・トイレがありこれより南西に徒歩5分ほどで標高324mの若草山頂上になる。ここで昼食休憩となりそれぞれがベンチや芝生に陣取り、眼下に広がる奈良市内や遠くの山並みを眺めながらのランチとなった。
◆若草山頂上で昼食
 若草山は面積33ヘクタールの芝生に覆われた三つ重ねの山で、山頂には、5世紀頃に築造されたといわれ、1936年(昭和11年)に国の史跡に指定されている「鶯塚古墳」がある。清少納言の枕草紙にある「みささぎはうぐいすのみささぎ、かしはぎのみささぎ、あめのみささぎ」の「うぐいすの陵」と伝えられてきたのが、この鶯塚古墳である。
 頂上には幾つかの木々が見られ全体に平坦な丘で「三重目」と呼ばれるようだ。木々の中には直径30cmほどの「そめいよしの」の古木があり、高さ5mほどからは先は折れて無く、代わりに直径5cm程の新しい幹が芽生え青葉を揺らせ、歴史を知らす。見晴らしの良い南側にはかなり大きな平面盤で眼下の奈良市内の主な箇所を表示し、初めて来た観光客に説明出来る様になっている。
◆若草山を下山し手向山八幡宮参拝後一次解散
 13時20分下山開始。「三重目」から「二重目」へは多少急な細い小道の穂の伸び始めた芒をかき分けながら、入山ゲートを通過、「二重目」から「一重目」へは芝生の緩やかな傾斜面を下りた。下山ルートの終わりには長い階段で、右へ左へと曲がった坂道を、踏み外さぬよう注意しながらで、脚への負担が倍増したようだ。全員揃ったところで、少し北に移動し「手向山八幡宮」に詣でた。
「手向山八幡宮」は東大寺建立に際し宇佐八幡宮より東大寺の守護神として勧請され八幡宮からの分社では第一号である。この後、一次解散の宣言があった。
 皆さんそれぞれ思い思いに散って行ったが、主なグループは今朝の出発点に向かう。しばらく西に行ってすぐ左手で、土木工事中のところが、東大寺の「東堂跡園地」の発掘現場のようだ。奈良時代の創建当初の東大寺には大仏殿をはさんで高さ100mもの東西塔が並び立っていたそうで、中世以降、2度の兵火で焼失し、現在は基壇の跡だけが残っているのを発掘中だ。当時の古い石段が姿を見せていた。東大寺は天平文化の象徴で、世界最大の木造建築の「大仏殿」や見事な彫像群の並ぶ「法華堂」、伝統行事の「お水取り」の舞台のある「二月堂」などで有名だ。東大寺中門前の鏡池にその頃の「遣唐船」の模造船を浮かべてあり、時代を思わせていた。折から東南アジアからの東大寺への観光客でいっぱいでお祭り騒ぎのような混雑だった。南大門を通り更に南下、大仏殿の交差点で右折、バス道を近鉄「奈良」駅に向かった。

<取材>中野
<写真>安藤、吉川、永井、松島 <HP作成>永井
集合場所の興福寺
集合場所の興福寺
150回表彰 小郷 伸一さん
150回表彰 小郷 伸一さん
本日のコースを説明する井之上リーダ
コースを説明する井之上リーダ
改築中の興福寺の前を通る
改築中の興福寺の前を通る
春日大社参道を歩く
春日大社参道を歩く
春日大社
春日大社
春日大社第一鳥居
春日大社一の鳥居
水谷神社横で準備体操
水谷神社横で準備体操
春日山遊歩道
春日山遊歩道
遊歩道の道標
遊歩道の道標
頂上を目前に二回目の休憩
頂上を目前に休憩
無料駐車場広場に到着
無料駐車場広場に到着
若草山頂上で昼食
若草山頂上で昼食
昼食風景1
昼食風景1
昼食風景2
昼食風景2
昼食風景3
昼食風景3
若草山入山料支払い
若草山入山料支払い
若草山下山
若草山下山
無事下山して疲れました
下山して疲れました
手向山八幡宮参拝
手向山八幡宮参拝
手向山八幡宮で一次解散
手向山八幡宮で一次解散
東大寺南大門
東大寺南大門
二月堂
二月堂

< 以下は若草山頂上からの代表的な写真です >

頂上から県庁を望む
頂上から県庁を望む
頂上から興福寺を望む
頂上から興福寺を望む
頂上から大仏殿を望む
頂上から大仏殿を望む
頂上から奈良市内を望む
頂上から奈良市内を望む

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