<行程> 京阪・萱島駅 ⇒ 友呂岐緑道 ⇒ グリーンシティ・ジャスコ ⇒ 京阪・香里園駅
<距離> 約6Km <参加者> 107名
今回の集合場所の萱島駅は、ホームと屋根を大きな楠木が突き抜けているという全国でも例の無い珍しい駅である。この大楠木は駅直下の”萱島神社”の御神木で高さ20m、幹周り7m、樹齢700年ともいわれ「大阪みどりの百選」にも選ばれ、地元では厚く信仰されている。
クスノキは西日本の人里近くで多く見られる常緑高木で、木質は耐湿、耐久性に優れ、樹液からは樟脳(しようのう)が採れ古来重宝されてきた。また巨材が得やすく、虫害に強いため船の材料として使われている。大阪湾沿岸からはクスノキを舷側に張った古墳時代の舟が何艘も出土しているという。
定刻前にはこの大楠木前の広場に、今にも泣き出しそうな黄昏の空の下、107名という多数の参加があり、多数回参加者表彰、新人紹介、コース案内、次回例会の紹介などがあり、17時50分出発。
萱嶋駅西口から北側方面に抜け、約10分歩道を歩いて「友呂岐緑道」の入り口になる。信号で遅れた後続グループを待っていよいよ緑道ハイキングだ。
このコースは起点の寝屋川市下神田から終点の桜木町までの3.2kmに、桜やケヤキ等の樹木並木の散歩道にしてあり、「友呂岐緑地」として市民の憩いの場にもなっている。かって萱島は「寝屋川」の中洲で今の神田町一帯は堤防で囲われていたが明治の頃に耕地整理があり、南北に「二十箇用水路」と「友呂岐廃水路」が設けられた。京阪線に沿って流れる「寝屋川」は天井川でこの西側の排水には苦労が絶えなかったようだ。
1974年に2つの水路を友呂岐水路にまとめ、今ひとつを埋め立ててこの友呂岐緑地が造成された。 昨年11月には市民から「新寝屋川八景」に、この友呂岐緑地も選ばれている。新八景になっただけあって2002年の例会の記憶に比べて随分洗練された緑地公園になったとの印象だ。
ゲートボール場のある神田中央公園で小休止5分、さすがに、この蒸し暑さにたまりかねてか座り込む人が多い。このコースも出発前には夕立があったようで、ここまでの道々打ち水がされたように湿った箇所もあった。
18時15分出発。
両側に橙色の小粒の葡萄のような房を持った多きな樹木が我々を迎えてくれる。珍しいので皆がカメラを向けた。珊瑚樹と言う木らしい。まもなく清水町跨道橋の下をくぐる。
そこには真っ赤なタコ入道の滑り台のある「タコ公園」だ。ここに設置の標識では、緑地公園は全長2.8km、面積4.5haとある。光沢金属板の精密地図はカメラでは、上手く撮れそうもなく残念。
続いてアスレチック広場が現れる。外反母跡矯正の道など色々な仕掛けが設けられている。また道端の枝の先に蝉のサナギを発見、羽化の最中で白い蝉の羽が半分出てきている珍しい風景も見られた。
起点より1.6kmの標識を過ぎたところに、実物大の復元「川舟」が置いてある。かってこの辺りは水郷地帯での交通手段は「三枚板舟(さんまいだぶね)」だったという。すぐ隣にはアカメヤナギの古株が幹の半分から成長して大木になっている。
「ベル大利商店街」をクロスする狭い石段を数段あがって商店街に入り左折し数m下ってまた元の緑道に戻る。この商店街は寝屋川市駅の直ぐそばなので、ここで早めに帰宅する人も二三みられた。
しばらく行って、ピンクと赤の大きな受話器のある「もしもし公園」を過ぎるとかっての2水路の合流点だ。終点まで400mの標識を見ながら細い道を進む。
寝屋川浄化ポンプ場を過ぎて、外環状線の大通り右横の歩道を東上し、グリーンシティ前の歩道橋を渡る頃にはようやく暮れはじめ、スーパー裏手の遊園地まで来た頃には、すっかり夜になり水銀灯のともる小公園での小休止となった。ここを19時16分出発し住宅地の中をあと一踏ん張り、香里園駅まで直行、誘惑の多い赤い灯・青い灯くぐりぬけて本日の例会は19時40分ビールの泡を求めて、流れ解散となった。
<取材担当:中野 外志彦、藤田 博教、梅原 光弘>