叡山山麓に紅葉を訪ねて

第151回くらわん会 2008/12/2

HR
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叡電八瀬比叡山口駅
叡電八瀬比叡山口駅前
集合場所は対岸
池に映る紅葉
駐車場横広場で朝会
叡山山裾を御蔭神社へ
御蔭神社を出発
宝憧寺西門
宝憧寺境内
宝憧寺から左手に山すそ行く
赤山襌院山門
西山大明神の鳥居
<行程> 叡電八瀬比叡山口駅 ⇒ 御蔭神社 ⇒ 宝憧寺 ⇒ 赤山襌院 ⇒ 鷺森神社(昼食)⇒ 一乗寺下がり松 ⇒ 詩仙堂 ⇒ 八大神社(解散)⇒ 叡電一乗寺駅
<距離> 8Km   <参加者> 136名

 一気に冬の兆しが訪れ、遅れていた紅葉がすすんだ初冬に、比叡山山麓の紅葉を訪ねた。先日までの木枯らし一番も吹きやみ、絶好のウォーキング日和になったが、集合場所の八瀬比叡山口駅の山蔭はひんやりと冷え込んでいた。残りもみじが抜けるような青空に映え、もみじ祭りも終えた北高野は閑静で深まり行く秋の趣をたっぷりと味わせてくれた。駅から高野川の橋を渡った対岸の駐車場横の広場が今日の集合場所、日差しのあたったところは温かいが、山蔭はすっかり冷え込み冬の朝になっていた。2年前の12月の例会では、雪のため少人数で泥んこになりながら歩いたコースは、天候に恵まれ136人もの会員が集まった。

  朝会では、多数回表彰、新人紹介、コース説明のあと、手塩を込めて手作りで作成した、A4版28ページのくらわん会150回記念誌が無料で全員に配られた。記念誌はこの5月から企画し、会員51人のくらわん会に寄せる熱い想いを寄稿頂いたもので、世話役一同が手分けし手作りで印刷製本したものだ。
  出発まで少し時間があり叡山ケーブルの八瀬駅や周辺の紅葉を観賞して歩いたが、初冬の冬空をバックに見事な紅葉があり、高野川の清流のせせらぎの白さに映える紅葉と思わず見とれてしまう風景が堪能できた。

  最初に訪れたのは高野川沿いに歩き、叡山の山裾に少し入ったところにある御蔭神社で、御祭神は、御本宮賀茂御祖神社の御祭神の玉依媛命、賀茂建角身命、二柱の荒魂を奉祀されている。この地は太古鴨の大神が降臨された所と伝えられ御生山と呼ばれており、東山三十六峰第二の山で、太陽のただ射す所、御蔭山とも呼ばれ社名になっている。賀茂祭(葵祭)に先だって、5月12日には、御蔭祭(御生神事)が当神社で行われる。当日は、神馬に錦蓋を飾り、神鈴を付け、鉾、太刀、弓、槍などの御神宝を捧げ持ち、社殿には阿礼(あれ)を掛ける。数多くの供奉者は葵桂をかざし、本宮を進発した行粧は、この社に到着する。社前において、午の刻、御神霊は神馬に移御になり、御本宮に遷御になる。

  御影神社から高野川沿いの道にくだり、上高野の閑静な住宅街を抜けて、再び山麓に向かうと宝憧寺に着いた。霊芝山宝憧寺は浄土宗のお寺で、8月19日の夜に、境内で新仏となられた方々をしのんで、右手に団扇を持ち揃いの浴衣に三巾前垂れ姿の女性の踊り手が施餓鬼台の位牌を円く囲み、南無阿弥陀仏と念仏を唱え鐘や太鼓の囃子だけでゆっくりおどる無形文化財に指定の「念仏踊り」がある。こじんまりした境内は、鐘楼や植え込みが美しいお寺だった。また山内には夢想の滝と名付けられた巨石の人工の滝がある。

  宝憧寺から左手に山すそを修学院離宮に向かってゆくと、比叡山延暦寺の塔頭のひとつで京都の表鬼門に位置し、陰陽道の祖神である赤山大明神を御所の鎮守として祀っている赤山襌院に入る。延暦寺の荒行・千日回峰行の800日目に赤山苦行を行うお寺でもあり、8月15日には比叡山の千日回峰行者である叡南俊照大阿闍梨を迎えて護摩焚きが行われた。紅葉が有名なところだが、昔に比べ真っ赤に燃えるもみじが少なくなったような気がした。

  修学院の古い町並みを行き、きらら坂に続く音羽川を渡って少し登った所に、真っ赤なもみじに彩られた鷺森神社があった。広い境内には桜や楓が多く紅葉の名所となっている。この神社は赤山襌院の鎮守と推測され、素盞嗚尊が祀られているが修学院の天王とも称され、本来の祭神は牛頭天王で神使の鷺がこの森に群集していたのが名前の謂われとなっている。巨木の紅葉の下で昼食休憩を取った。

  曼殊院道を一乗寺下がり松の近くまで歩き、狸谷不動に向かって登ってゆくと、美しい庭園で有名な詩仙堂があり、すぐ隣に八大神社があった。この神社には一乗寺の氏神さまとして「素盞嗚命」「稲田姫命」「八王子命」が祀られている。また境内地である一乗寺下り松で、慶長九年(1604年)、剣聖宮本武蔵が吉岡一門と決闘したと伝えられ、初代下り松の古木が保存され、宮本武蔵のブロンズ像が設置されている。境内には岐阜県の根尾村から移植された国指定天然記念物の淡墨桜があり、この桜は継体天皇が根尾村に手植えしたと伝えられている。
  本日の例会は八大神社で解散、詩仙堂の見学をする方などがあり、三々五々に叡電一乗寺駅から帰阪した。
取材担当 安井重仁、冨田朝己
高野川を渡る
高野川を渡り左はケーブルの駅へ
対岸から叡電八瀬比叡山口駅舎を見る
紅葉いっぱいの八瀬比叡山口を出発
御蔭神社社殿
宝憧寺に向かう
霊芝山宝憧寺
宝憧寺鐘楼
赤山襌院近くの紅葉
赤山襌院本殿で参拝
音羽川を渡る 鷺森神社へ 鷺森神社で昼食 桜や楓が多く紅葉の名所
真っ赤な紅葉 曼殊院道 曼殊院道を行く 八大神社
八大神社本殿 宮本武蔵の像 初代下り松の古木 八大神社で解散

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