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<行程> (ここをクリック) ⇒コース地図
京阪宇治駅 ⇒ 宇治橋西詰 ⇒ 宇治川左岸沿いを上流方向へ ⇒ 天ヶ瀬吊り橋横 ⇒ 天ヶ瀬ダム⇒ 森林公園:昼食 ⇒ 志津川出会 ⇒ 東海自然歩道出会 ⇒ 仏徳山:展望台 ⇒ 宇治上神社 ⇒ 宇治神社:解散 ⇒ 京阪宇治駅 <距離約> 9km <参加者数> 114名 快晴、澄んだ空気、きれいな宇治川の流れと野山、森林浴を存分に楽しみ、例年になく訪れの遅い秋の一日、紅葉探しで快い汗をかいた。昨年の5月にもこのコースを予定したが、あいにくの雨で予定を変更し天ヶ瀬吊り橋折返しのショートカットとなっていただけに、なおさら今日の晴天がうれしかった。 朝会では来年の計画が配られ佐々山会長から説明される。従来の枚方から1時間以内との一項が削除され新しいコースが盛りこまれている。50回を達成した枚方北の砂原さんをはじめ多数回参加表彰、初参加者の紹介等があった後、コース説明が行われて今日集まった114人は元気いっぱい宇治橋を渡って左岸へと出発する。 宇治橋は646年に奈良元興寺の僧:道登によって架けられた日本最古の橋と言われている。幾度も流され、現在の橋は1996年に完成したものである。橋を渡りきった袂には源氏物語で有名な紫式部の像がある。源氏物語第三部の中の十帖はこの宇治を舞台に書かれており、宇治十帖といわれている。宇治茶などを売る商店街を抜けて上流方向へと進むと平等院の横を通る。平等院は1052年に宇治関白藤原頼通が父道長の別荘を寺院に改めたもので観光宇治の名所である。古に思いをはせながら歩を進めると重文の十三重石塔のある塔の島横にでる。島に渡る朱色の橋の袂では夏の鵜飼や春秋の観光シーズンに活躍した船が繋がれていて少し寂しげである。 ここからは宇治川の清流を左に見ながらさかのぼる。河原には釣り糸を垂れている太公望が見られる。長かった残暑のせいか紅葉はまだ早く所々にある少しの紅葉を目で探しながらのウォーキングである。天ヶ瀬吊り橋横でしばし休憩後、天ヶ瀬ダムを目指して進む。次第に上り坂となり汗がにじんでくるが木陰に入ると涼しくさわやかな空気を肌で感じる。 ダムが近づくと先ず右岸に茶色のレンガづくりの大きな建物が目に入る。建物は川に向かって大きな口を開け、建物には緑のつたがまきついていかにも古風である、旧志津川発電所で現在はニュージェック水理実験所となっている。現用の発電所は左岸に半地下で作られており、静かに発電を続けている。急坂を登ると天ヶ瀬ダムの突堤に出る。ダムは1953年の台風による宇治川の氾濫を契機として計画され1964年に完成した。高さ72m、幅254mのアーチ式多目的ダムで2000万トンの水を湛え、洪水調節、10万人分の都市用水供給を行い、最大9.2万kw発電を行っている。 参加者は下流側の絶壁を恐々覗きこみ、あるいは上流側の広い鳳凰湖の水面に目をやって、迫る緑の山とのコントラストを楽しんでいる。突堤を渡って少し進むと216段の急階段となり、午前の部最後の難所となり息をはずませながら登る。 登ったところは宇治市が作った天ヶ瀬森林公園:憩いの広場で90ヘクタールの生活環境保全林となっている。ここで昼食休憩、約1時間をとってゆっくりと昼食と森林浴を楽しむ。公園入り口からほんの少し下流側にある展望場所で雄大なダムを見下ろしながら弁当を広げる会員も見られた。 午後は志津川出合に向かって下る。穂を出したススキがまぶしく光る。道路脇の斜面にはお正月に使われる裏白が茂っている。志津川は淀川の一次支流で醍醐山に端を発し天ヶ瀬ダム下流に注いでいる。静かな山里に人家が点在している風致地区であるが、その環境を生かして老健施設や養護施設の大きな建物も出来ている。山間のため放送の電波も届きにくくラジオやテレビの別チャンネルが設定されている。 続いて東海自然歩道に入り仏徳山をめざす。午後の部、登りの始まりである。いつものように下りで終わりと言う訳にはいかない。竹林や木立の中をゆっくりと登る。列が自然と長くなる。道には休日に行われる宇治十帖スタンプラリーの旗が建てられ、コースの手入れも行き届いている。 仏徳山の展望台では眼下に宇治川の清流と平等院や宇治市街、遠くに山城平野の眺めを楽しんだ。ここでも紅葉は今ひとつ、まだ早い状態であった。つづら下りの坂道を一気に下り宇治上神社に参拝する。世界遺産に登録され本殿は平安時代後期に建てられた現存する我が国最古の神社建築とされている。 宇治神社に到着し、佐々山会長の挨拶で解散となった。快晴の好天に恵まれてウォーキングを充分に楽しんだ一日であったが、日頃の鍛錬が試されるようなちょっとタフなコースでもあった。 杉浦義次 記 |
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