<行程>JR・三国ヶ丘 ⇒ 仁徳陵 ⇒ 自転車博物館 ⇒ 大仙公園 ⇒ 履中陵 ⇒ JR・三国ヶ丘
<行程距離>約7Km <参加者>130名
小春日和の穏やかな日、歩こう会には最高の天気になってきた。周囲2.8kmの仁徳陵の外周道路の西側を歩いていく。三重の掘の一番外側の掘の水と紅葉した木々が見えるだけで、この森の奥にある御陵は全く姿が見えない。左に曲がって正面の御陵道路に出ると、やがて南側の正面拝殿に来る。
広々とした玉砂利を敷き詰めた拝殿の奥には内堀の水とむくむくとした緑の山がある。これが世界最大の陵墓、といわれてもちらりと正面が見えるだけで、一向にその大きさ、広さ、凄さといったものが伝わってこない。全貌が見えてこない。ボートであの山まで取り付きたいという思いがある。すぐ横に石で作った模型がある。作られた当時は葺石で全体が覆われており、白く輝いて海からもその威容が見えたという。
日本史の謎の世紀といわれる5世紀に造られたが、一体誰の墓なのか(16代、仁徳天皇陵と言われているが)、何時誰がどのようにして造ったのかも謎である。それにしても凄い権力が存在し、世界にも類のない前方後円墳を作り上げたという事実には粛然とする。ここには仁徳陵の周りにも天皇陵にはなっていないが、数多くの陵墓があり、このあたり一帯が王墓の谷として代々受け継がれ営まれてきたところ、百舌古墳群。
すぐ近くの自転車博物館・サイクルセンターの見学をする。堺は自転車発祥の地、様々な自転車が展示してあり、非常に興味深く見ることが出来た。自転車は2輪、ペダル、ハンドル、ブレーキといった基本は昔とまったく変わっていないが、いまやエコ乗り物として人気が高い。時速50kmもでるツールドフランスに出場する自転車も展示してあり、凄いものだと感心する。
仁徳陵の南に広がる大仙公園はゆったりとした丘陵、大きな池、大小の古墳が広がっている。今はちょうど紅葉の時期で、様々な木々が色づき、先ほどサイクルセンターを見学していた小学生たちが、勢いよく飛び回っている。我がしょぼくれ軍団も、暖かい日差しの下で弁当を食べる。目の前に背の高い戦没者記念塔が建っており、あのてっ辺まで登れば仁徳陵もよく見えるはずだがと、不敬なことを考えたりする。
構内にある日本庭園に、くらわん会のご婦人方10人ほどが入っていく。65歳以上は無料だそうだ。2番目に大きな第17代天皇陵とされる履中陵の森だけを見て、公園の外周道路を歩いていく。季節はずれかと思わせる桜が今満開になっている。10月桜またの名を不断桜というらしい。仁徳陵の正面から今度は東側の外周道路を歩いて、また三国ヶ丘駅に帰って来た。
<取材担当:石田、小郷>