枚方市は、今年2月1日からプラスチック容器類の分別収集を開始しました。収集したプラスチック容器類の処理を行う施設が、北河内4市リサイクルプラザ「かざぐるま」です。
「かざぐるま」の名称は、一般公募で選ばれた北河内4市リサイクルプラザの愛称です。「かざぐるま」は、北河内4市(枚方市・寝屋川市・四條畷市・交野市)から分別収集されたプラスチック製の容器類をリサイクルするため、異物を取り除いてペットボトルとプラスチック製容器包装に選別し、圧縮梱包処理する施設です。
2008年4月18日北河内4市リサイクル施設組合の寺西事務局長様と辻課長様にお話を伺いました。
【施設の概要】
・所在地 寝屋川市寝屋南1丁目7ー1
・面積 敷地4,866u、建築2,063u
・床面積 管理棟3階建(601u)処理棟4階建(4,017u)
・処理能力 53トン/日 約12,000トン/年(260日)
・建設費 約22億円 (うち国庫補助金約9億円)
・運営開始 2008年2月1日
・運営管理 北河内4市リサイクル施設組合
・運営費 平成20年度 約3.5億円(4市で負担)
【リサイクル処理工程】
・ 収集車は施設への入出時、計量機で重量を測定する
@ 収集車はプラットホームで貯留ピットへ投入する
A クレーンで受入れホッパに運び、コンベアに乗せる
B コンベアの途中で破袋機で袋を破き、中身を取り出す
C 粗選別機で、振動や風圧で軽量類と重量類に選別
D 手選別ラインで、容器包装物と異物に選別 (約33名)
E 鉄類は、磁力選別機により取り除く
F 容器包装物を圧縮梱包する (1/10の容積に圧縮)
【容器包装リサイクル法】
容器包装リサイクル法は、平成12年4月から完全施行されています。
この法律は、@廃棄物の3R(Reduce=減らす、Reuse=再使用、Recycle=再商品化)を推進し循環型社会を構築するため、物品ごとに個別に制定された。A家電リサイクル法、自動車、食品、建設リサイクル法等6つの法の中の1つです。
【分別収集の効果】
プラスチック系ごみは、一般家庭ごみの重量で1割ですが、体積では4割になります。枚方市は、今までは通常のごみと一緒にプラスチック類も焼却していました。
プラスチック系ごみを1トン燃やした場合、約2.7トンのCO2が発生します。 枚方市の年間プラスチック系ごみは、約5,000トンと推定されており、焼却施設から発生する温室効果ガス(CO2)を13,500トン少なくする事が出来、地球温暖化対策と再資源化につながります。又、
ダイオキシン類発生の一因となっている塩ビ系プラスチック類が除かれ、その発生も抑制されます。
【再商品化】
圧縮梱包されたペットボトルとプラスチック製容器包装は、指定法人「日本容器包装リサイクル協会」が入札で決めた商品化事業者へ引渡し、商品化事業者がパレットや卵の容器、運送用パレット等に再商品化します。
【処理実績】
2月から4月までの3ヶ月で約2600トンの処理を行いました。その内、約10%が異物でした。空き缶やスプレーボンベ、ライター等も混入しているそうです。皆様の良識ある協力を強く望んでおられます。
【環境保全対策】
処理工程で発生する悪臭は、施設内と外界を遮断して施設内空気の漏洩を防ぐと共に、各所で空気を吸引して活性炭吸着装置で浄化した上、4階消音室から屋外に排気します。消音室に排出空気測定器を設置して、トルエンとT-VOC(総揮発性有機化合物)を24時間連続測定し、その結果を管理棟前の電光掲示板でお知らせしています。
【見学取材を終えて】
★多くの方が、ごみの分別で一般ごみの量が半減したように感じられていると思います。この大量のプラスチック、埋めても腐らない、燃やせばCO2の発生源となります。上手に廃棄物を処理し地球温暖化や資源の再利用等の問題を解決して行くことを、真剣に考えなければならないと実感しました。
★3F見学通路のガラス越しでは、においも埃も感じませんでしたが、手選別ラインの作業員の方々のご苦労は大変な事と思います。より確実な分別と、きれいなごみにするよう心掛けたいと思いました。
北河内4市リサイクル施設組合「かざぐるま」のホームページ
http://www17.ocn.ne.jp/~recyclek/index.html
※圧縮梱包されたベールは、リサイクル業者の一つである潟潟Tイクル・アンド・イコール」様にも引き渡され、物流用のパレットに商品化されます。 この会社の パレット生産工程の概要はこちら です。
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