(1)取材訪問
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取材当日 原様ご自宅庭にて |
松愛会枚方地区の歩こう会である「くらわん会」の最初から中心メンバーとして参加され、15年間にわたり「くらわん会」とともに歩いてこられた原様のウオーキング人生をお聞きすべく、枚方市茄子作のご自宅をお訪ねしました。
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取材風景 |
取材の場には、「くらわん会」に原様とご一緒にいつも積極的に参加されてきました奥様も同席され、その面からもいろいろ伺うことが出来ました。
(2)経歴とウオーキングの動機
原様は兵庫県淡路島のご出身で、昭和2年5月16日生まれの当年満82歳になられます。昭和18年に当時の松下電器産業株式会社(現パナソニック)に入社され、モーター、資材関係の仕事を担当されて、昭和62年に定年退職されました。
スポーツ関係では、現役時代からスキー、ゴルフ等をされていたそうですが、ウオーキングは定年退職後に、松愛会本部の近畿歩こう会、電池事業部の歩こう会に参加されたのが最初でした。定年退職7年後の平成8年6月に、無理のないスケジュールで自然に親しみながら健康増進と互いの親睦を深めると言う目的から、松愛会の各地区にも歩こう会を作ろうと言う機運が起こり、枚方地区にも歩こう会が結成され、淀川を航行する江戸時代の商い舟「くらわんか舟」の名称を引用して、「くらわん会」と名付けられました。
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奥様著「身辺雑記」表紙 |
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「身辺雑記」の内容 |
その初代会長に原様が就任され、以後8年間にわたり会長を務められました。「くらわん会」の第1回は、平成6年7月6日に参加人員69名で「京街道枚方宿を歩く」でした。
その時の状況が、奥様の原 真智子様著の「身辺雑記」に詳しく紹介されております。
(3)活動
原様のウオーキング活動は「くらわん会」がその中心であり、原様のウオーキング活動についてお聞きしようとすると、まず、「くらわん会」の創成期における苦労話から熱っぽく語られました。
「くらわん会」の運営方法は今日ではその方法が確立しておりますが、創成期においては、「くらわん会」を円滑に運営していくために、全くの手探り状態でのスタートであったということです。
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例会記事と参加賞バッジ |
限られた参加費から、地図等の資料作成、傷害保険、名札、参加回数ごとに色の違うバッジ等の費用を如何に捻出するか、「くらわん会」当日の安全性、集合場所およびウオーキング途中の地域への配慮について、気を遣ったそうです。
会員に毎回楽しく歩いていただくために、現在登録会員約300名の会の運営方法にはいろいろ工夫をされておられます。
最大のポイントであるコース決定は、毎年9月に全役員で翌年の年間計画を立案し、注目すべきは、月ごとにテーマを定めコースを決めていることで、例えば、4月は桜、5、6月は新緑、7月は七夕、8月は暑いので夕方のたそがれウオークなどとされています。
また、組織つくりにも工夫され、会長、副会長のもとに世話役が20名以上おられ、毎月の例会ごとに担当(リーダー、サブリーダー、マップ担当、ホームページ担当)を決め、同好会としての優れた組織、運営をされています。
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天保山山頂にて(下見)
2003年10月 |
「くらわん会」88回(奈良)
2003年10月 |
松愛会神田会長(当時)から
記念バッジを受ける原様 |
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「くらわん会」でのスナップ
2004年 |
「くらわん会」50回記念賞受賞
の星島さんと奥様と共に |
「くらわん会」幹部
(神田、原、新谷各氏) |
「くらわん会」は月1回の例会を実施し、前記の平成6年7月6日の第1回から平成21年11月3日の「嵯峨野」で第162回となり、昨今では、参加者数は1回平均120〜140名で、この大人数が規則正しく交通ルールに従って行動するために、コースの事前の下見を必ず実施し、当日はウオーキングの列の先頭・中央・最後尾において、無線について専門の資格を有する会員の移動無線により列の管理をしておられるそうですが、それでも集合場所の変更によるトラブル、道に迷うなどのハプニングが時にはあるそうです。
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百回記念誌表紙 |
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会員 水島さんによる 百五十回記念誌表紙 |
その間、「くらわん会」の活動を記録に残す目的と、ウオーキングコースのガイドブックとしての目的から平成16年11月に100回記念誌を、平成20年12月に150回記念誌をそれぞれ発行されました。特に150回記念誌では50人を越える会員の方から「くらわん会」に寄せる思いを熱っぽく語って頂き、会員にとって「くらわん会」がいかに重要なかつ有用な存在であるか理解することが出来ます。
(4)結び
平成21年9月現在、160回を越える「くらわん会」で100回参加達成者は40人おられ、原様自身は130回以上参加され、顔色も生き生きと輝き、今日も「くらわん会」の相談役として元気に後進の指導に当たっておられます。
我々の先輩がこのように元気に活躍されていることは喜ばしく、その姿を目標として歩んでいきたいと感じました。
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