枚方北支部 健康づくり活動 第2弾

『脳の健康度測定と認知症予防教室』を開催

開催日 2015年11月11日(水)


 枚方北支部では、会員様にお元気でお過ごしいただくために『健康づくり活動』を展開中です。その第2弾として、11月11日に枚方市民会館本館(1階、第4集会室)に於いて午後1時半から、枚方市保健センター 作業療法士の永井 良典様より“脳の健康度測定と認知症予防”というテーマで講義をしていただきました。
 65歳以上の高齢者の4人に1人が認知症またはその予備軍(MCI)に直面している時代と言われる中、枚方北支部会員と奥様を含む30名が出席されました。最初に天野副支部長から当日の講義の主旨説明と講師の紹介があり、続いて江守支部長からご挨拶がありました。

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天野副支部長より主旨説明と講師紹介
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江守支部長の挨拶
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講師の永井先生

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講義を熱心に聞く参加者一同
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認知症の概念について解説
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脳の健康度測定開始
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検査内容の一部
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絵が描かれたスライドの1枚目
(Ⅰ) 認知症とはどういうものか
 認知症とは、”さまざまの障害により生活するうえで支障が出ている状態”で、大別すると2つのタイプがあり、その症状について以下の通り解説をいただきました。
<認知症の2つのタイプ>
① 脳の細胞がゆっくり死んでいくタイプ(およそ6ヶ月以上継続)
  ・アルツハイマー型(全体の6~7割)他
② 血管が詰まったりして一部の組織が死ぬタイプ
  ・脳血管性認知症
<認知症の症状>
(1)中核症状
 ① 記憶障害(記憶力の低下)
 ② 見当識障害(場所や日時がわからない等)
 ③ 理解や判断力の障害
 ④ 計画力や適応力の低下
(2)行動・心理症状(必ず出るとは限らない症状)
 ・”物を盗られる妄想”、”昼に寝て夜に起きている”他

(Ⅱ) 脳の健康度測定(テスト)
 記憶力や判断力の状況を確認するための簡易検査で、認知症の診断をする検査ではないことに留意してくださいとのことでした。講師からの質問やスライドで表示されたイラストを見ながら5種類の検査項目について、それぞれ2分~3分半の制限時間内に配布された検査用紙に回答を書き込むものでした。皆さん少しドキドキしながらも興味を持ってテストに臨まれたことと想像しましたが、イラストを使った記憶テストでは描かれた絵を思い出すのに苦労された方も多かったのではないかと思いました。最後に、各人が項目ごとに指定の式に従い点数を計算し総合点数を算出しましたが、自己採点の結果に満足した方や少し心配顔の方も見受けられました。

(Ⅲ) 認知症の予防について
 続いて肝心の「認知症予防」について、配布された「認知症予防大作戦」という冊子を使いなが具体的な事例を交えた説明や提案がありました。要点は以下の通りです。
 ① 発症の危険を少なくする生活習慣の実行
  ・適切な食事、運動、睡眠、有酸素運動(例:ウォーキング)等
 ② 脳の活性化を図る
  ・特に低下しやすい3つの能力について対応法の紹介がありました。
 イ)エピソード記憶力
  ・体験内容を記憶し再生する能力(例:昨晩の食事は何だったか)
  <能力を鍛える工夫>
  ・日記をつける、家計簿をつける、何かと思い出すことを意識する
   (例:将棋や碁の打った手を思い出す)
 ロ)注意の分配能力
  ・2つ以上同時に何かをする能力
  <能力を鍛える工夫>
  ・後出しジャンケン遊び(相手の出した直後にそれに勝つ手あるいは
   負ける手を出す)、相手の話を聞き取りながら自分の言うことを
   考える
 ハ)思考力(計画力)
  ・物事の手順を考える能力
  <能力を鍛える工夫>
  ・料理の手順を考える、旅行の計画や一日のスケジュールを立てる等

最後に、「いきいきした脳を保つためのポイント」のお話しがありましたが、講義全体として具体的な事例と説明をしていただき大変わかりやすく勉強になりました。認知症の防止に役立つゲームも楽しかったです。
また、講義終了後の恒例の”健康クイズ(5問)”にも皆さん積極的に回答していただき、予定通り午後3時頃に閉会しました。
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検査用紙に書き込む参加者
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いきいきした脳を保つためには
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健康クイズに回答する皆さん

写真:天野 忠一、石川 直美
記事/HP作成:石川

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