2014年 枚方北支部 春のレクリェーション
鳥取砂丘と砂の美術館、島巡りの旅

鳥取砂丘画像
2014年4月22日(火)

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<出発>
 前日までの、芳しくない天気から心配された当日の朝、予報ではだんだんと好転するとはいえ、曇り空にうっすらと青空が見え隠れする早朝7時11分、予定より早く出発することができました。今回の参加者99名が観光バス2台に分乗し、日帰りとしては、往復500Kmの観光旅行となりました。観光目的地が遠路であることと、鳥取砂丘を中心とした比較的狭いところに集中していることから、往路は、車窓を眺めながら高速道路を西進北上し、二度のトイレ休憩のみで一気に鳥取に向かう「車窓観光」になりました。第二京阪から葉桜になった八幡の背割を左に見ながら大山崎ジャンクションへと向かいました。名神に乗り一気に最初の休憩地に向かう予定でした。山桜の薄い紅が天王山の山裾を彩り陽射しも見えるようになり幸先良い予感がしました。

<先行き不透明そして・・・>
 
それもつかの間、中国道に入り宝塚を前にしてバスは急減速、先の宝塚トンネル内での荷物落下事故とのことで、交通規制に出会い気分は灰色となりました。 幹事さん、運転士さんも、さぞや憂慮されたことでしょう。
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参加者確認
    ♪♪♪
         兎追ひし彼の山
           小鮒釣りし彼の川
             夢は今も巡りて
               忘れ難き故郷
                        ♪♪♪
 誰でも一度は口遊んだ歌は、ガイドさんの説明によると、鳥取出身の作曲家、岡野 貞一(おかの ていいち)によるということです。鳥取市の久松公園入口に歌碑があります。童謡を聞くうちいつの間にか事故渋滞は収束し、順調にバスは中国自動車道を西進し、赤松サービスエリアにて初めて束の間の休憩を取りました。添付左上の写真はお世話になったOSAKA BUSと旅行参加の方々です。

<歴史の地を行く>
 佐用地域は秀吉の中国攻めで、織田と毛利が激突した舞台の中心です。別所長治、山中鹿之助といった名前をガイドさんが説明されていました。NHK大河ドラマ「黒田官兵衛」で今まさにこの段が放送されています。現地の風光をドラマに重ね合わせておられる方もいたのではないでしょうか。
〜中国攻め − Wikipedia〜

★別所公春まつり★〜三木市HPより〜
別所長治公は城兵の助命と領民の安全を守る為、自らの命を引き換えにすることを決意し、「今はただ恨みもあらじ諸人の命にかわる我身と思えば」との辞世の句を残し一族と共に自決して開城しました。長治公を偲び毎年5月に「別所公春まつり」を開催しているそうです。

★山中鹿之助★〜兜は、三日月の前立て〜
中国山陰地方を支配していた尼子家の臣下です。武勇に長けた武将で「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」と月に誓って出陣したとされています。孤立無援の中、上月城の戦いの折に亡くなったとガイドさんのご説明です。
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トンネル内で事故の情報
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赤松サービスエリアにて
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アワクランドで休憩
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我々御一行歓迎板
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道の駅の下を流れる清流
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西粟倉村案内図
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ガイドさんの説明を聞く

 佐用ジャンクションから北上する鳥取自動車道に乗り換えて一路鳥取に向かいました。出発から3時間で漸く2回目の小休止を取りました。

<分水嶺を越えて>
 鳥取自動車道は中国山地を横断する無料の高速道で、千代川(せんだいがわ)に沿って走っています。千代川は沖の山(標高1318m)を源流として日本海に流れ込んでいます。また、沖の山は西粟倉村と智頭町の間に位置し、私たちが休憩した西粟倉は中国山地の分水嶺に近いところです。アワクランドと言う道の駅では、皆さんおもいおもいに買い物や散策を楽しんでおられました。道の駅の横を流れる澄んだ清流は日本海に流れ着くのでしょうか。鳥取砂丘はこの千代川から流出した砂が、日本海の風と波の力によって集まり出来上がったというお話でした。智頭町を過ぎると車窓から見える千代川の川幅も大きくなり、左手の山の上に川原城が見えると目的地はもうすぐです。 ♪大きな袋を肩にかけ♪ ガイドさんの音頭で、皆さんと合唱しました。

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賀露市(かろいち)
<昼食・懇談・そして宴会>〜かろいち〜
 11時丁度に鳥取インターを出ると、間もなく海の“ご馳走”がいっぱいの、鳥取港海鮮市場「かろいち」に到着です。さっそく「〜天然海水いけす。大国主命白いか〜海陽亭」に入りました。支部長のご挨拶に続き、恒例の一円玉募金や公式行事参加達成記念品の贈呈がありました。11時50分に支部長による乾杯のご発声で、皆さん豪華な食事をいただきました。料理は旬の鰆の焼き物や蕗・筍の煮物、アサリの入った茶わん蒸しなど、中々美味しいものでした。

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      一匹の 鰆を以って もてなさん  〜高浜 虚子〜
 お酒が入ると気分もよくなり、旧知の方も初めての方も隣合わせの人同志が打ち解けて歓談されておられました。好い酒の燗だという先輩の言葉に納得しました。食後三々五々ほろ酔い気分で周辺を散策し、12時40分に次の目的地に出発しました。

<砂の美術館にて> 〜世界から集まった匠の技術〜
 昼食のレストランを出てわずか20分足らずで砂の美術館エントランスに到着しました。世界初「砂」を素材にした彫刻作品を展示する美術館というふれ込みで「砂で世界旅行」を基本コンセプトとし毎年テーマを変えて展示を行なっています。過去6つのサブテーマに従って展示されたということです。

★過去の展示履歴★
1.「イタリア・ルネサンス編」
2.「世界遺産・アジア編〜アジアの風にのって〜」
3.「砂で世界旅行・オーストリア編〜貴族文化と音楽の都を訪ねて〜」
4.「砂で世界旅行・アフリカ編〜偉大なる大陸の歩みを訪ねて〜」
5.「砂で世界旅行・イギリス編〜語り継ぐ大英帝国の繁栄と王室の誇り〜」
6.「砂で世界旅行・東南アジア編〜王朝の栄華とよみがえる神秘の国々〜」


 今回は「ロシア編〜大国の歴史と芸術の都を訪ねて〜」というタイトルで、2014年4月19日〜2015年1月4日の予定で開催されています。ロシアを代表する建築物や芸術の一場面が、驚きの精巧さで眼前に広がります。皆さん一様に感嘆の声をあげられていました。砂像の精巧さの秘密は、砂を20センチの板状にわずかに水分を含ませ、中の空気を抜いて固める、それを重ね合わせて造るとのことでした。建屋の外に出ると、展望台へと登っていく途中にも砂像が作られていましたが、天日の乾燥から守るためかテントに覆われていました。

<鳥取砂丘を眺めて思う> 〜雄大な自然の力〜
「中国山地から流れ出る千代川と、十万年の歳月の中で風と波とが運ぶ砂を積み上げた「砂の丘」は、言葉を失うほどの雄大さです。また春になると砂丘はさまざまな表情を見せ始め、風紋をみるなら朝か夕方がいいでしょう。日が斜めに当たり陰影が強く出て美しさが引き立ちます。」と観光案内書には書かれています。太陽は高く春霞のため一見して、凹凸のない「大きい砂場」という印象でした。足腰に自信のある方々は海のほうに向かって下り、馬の背という小高い丘に登って行きます。その姿がゴマ粒のように遠く霞んでいるのを見て、やっとその真の雄大さに気付き、人の営みを小さく感じたひと時でした。

<浦富(うらどめ)海岸>
〜日本列島誕生の壮大なドラマが刻まれた地質遺産を巡る〜
「日本海の荒波と風雨が、長い年月をかけて創り上げた景観」と観光パンフレットに書かれています。

★千貫松島★〜自然の作った造形美〜
鳥取藩主に「我が城の庭にこの岩付の松を移すことができたものには銀千貫を与えよう」と言わせたほど見事な景観は「山陰の松島」と呼ばれる


 二艘の観光船に分乗し、島巡りをすることになりました。網代港から出て右に舵を切ると直ぐ千貫松島に出会い、ガイドさんの説明されていた「藩主をもうならせた」島かと改めて感動しました。皆さん船の揺れにもかかわらずカメラのシャッターを切っておられました。遊覧船は大小さまざまな島を縫って春の海を巡りました。少し肌寒いが穏やかで波も少なく船酔いに悩まされることのない40分の船旅を無事終えました。さすが地質遺産と呼ばれるだけのことはあると思いました。初夏を思わせる日差しに海面がキラキラと反射していました。
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賀露港の案内板地図
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季節の旬が並ぶ
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いろんなレストラン
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全員で乾杯
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料理が並ぶ宴席
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支部長のご挨拶
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砂の美術館入口石碑
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芝桜が真っ盛り
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美術館のイメージ彫刻
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ピョートル大帝
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精巧な彫刻
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キリスト教の受容
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全体の俯瞰
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階段を登ると全景が
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砂丘の窪地に緑の色
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先の丘に行く人、眺める人
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国立公園、鳥取砂丘
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船のりば
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島巡りに、さあ乗船
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島巡り船の船内客室
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穏やかな水面
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千貫松島
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規則正しい岩の割れ目
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岸辺には石英の白浜
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透明度は水深25m
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菜種島
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菜種島五島
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三角の島と洞窟
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白粉の断崖
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小さく浮かんだ黒岩
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干し烏賊作り
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1号車の皆さん
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2号車の皆さん
<帰着>
  15時30分出発で一路大阪に向かいました。皆さん盛りだくさんな観光の疲れと、車の柔らかい振動の相互作用とで、うとうとされている方も散見されました。就寝に入る前に天野副支部長より、改めて健康マイチャレンジの要請がありました。今日一日は歴史や地質の勉強をし、おいしい料理や美しい景色に感動し、砂漠の遊歩運動と多くのコミュニケーションとで、大変健康に有意義な一日となりました。二回の休憩を取りつつラポール枚方に予定通り19時25分に到着。春の一日を満喫することができました。全行程を予定通り事故なく終えたことを、担当地区委員バス運行会社の方々に感謝します。

  写真撮影:天野、石川、大熊、倉橋、福本、石田
HP作成:石田

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