支部長のひとり言
「関西では何故フグ鍋を「てっちり」と言うのでしょう?」
昔から食べると死に至る可能性すらあるフグを喜んで食する日本人ですが、中毒と危険性が大きく、歴史的にも幾度となく禁食令が出ていたそうです。
現代でも年に何人かは、命を落とされるのにも関わらず食べ続けられているのは、フグの持つたぐいまれな美味しさによるものでしょう。
「当たると死ぬ」と分かっていても、どうしても食べたいフグ、この「当たると死ぬ」と言うところから、フグの別名「鉄砲」と呼ばれ、略称「鉄」とも言われたようです。関西でフグ鍋のことを「てっちり」と言うのは、ここから来ていて「鉄(フグ)のちり鍋」を略して、「てっちり」と言う訳です。
フグ刺しを「てっさ」と言うのも同様で「鉄の刺身」と言う意味だそうです。ちなみに下関から北九州方面では、フグのことを濁らずにフクと呼ぶようです。これはフグ「不遇」につながり、フクが「福」に繋がるからと言う説が有力のようです。
てっちり料理(ヤフーフリー画像より掲載) |
見事なフグ(ヤフーフリー画像より掲載) |
2014年11月20日
山本 力男