支部長のひとり言 「浴衣」はなぜユカタと言うのでしょう? 和装の中でも手軽さから人気があるのが浴衣です。簡単に着られ、新しいデザインの浴衣も登場し、夏のおしゃれのひとつとして定着しています。しかし、江戸時代までは浴衣は決して人前では着てはいけない着物であった様です。
浴衣の元は「湯帷子(ゆかたびら)」と言う名の着物で、帷子(かたびら)は、生絹(すずし)や麻で作った、ひとえの肌着を指し、それを入浴の際に使ったから湯帷子と言ったそうです。 銭湯も江戸時代初期には、今の様に湯船と洗い場に分かれたスタイルではなく、もうもうと湯気が立ち込める蒸し風呂状態で、そこに帷子を着たまま入り、その上から湯をかけて汗を流します。 更に入浴後、湯帷子はさっと絞って身体を拭く手拭い代わりにもなった様です。今の用途で言いますと浴衣は入浴用水着兼バスタオルの役目で、それが後にユカタビラを縮めてユカタとなり、入浴の際に着るから「浴衣」と言う字を当てる様になったと言われています。
2014年8月20日 |
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