支部長のひとり言 「関西人が夏の旬のハモを珍重するのは?」 夏に旬を迎えるハモは、関西では好まれる魚です。特に京都の祇園祭や大阪の天神祭には欠かせない食材で「祭りの鱧」と呼ばれています。
料理法と言えば「骨切り」が有名で、京料理で発達したもので、身の方から皮1枚を残してミリ単位で細かく包丁を入れ、小骨を寸断するシャッシャと言うリズミカルな音が印象的な熟練を要する仕事です。 その伝統の技が発達したのも鱧には硬い小骨が無数にあって、そのままではとても食べらないのです。鱧は古語の「食(は)む」からきた言葉だそうで名前の通り何んでも貪欲に食べ、生命力が非常に強く、そのため海から遠い京都へも活きが良いまま運ぶことができ、貴重な鮮魚として珍重されました。 魚へんに豊と書くのも、焼き物、蒸し物等調理法を選ばず内臓から皮まで余すところなく利用できるからです。中でも湯引きした鱧を梅肉醤油で頂く「鱧の落とし」はいかにも夏らしい旬のご馳走です。
2014年7月20日 |
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