枚方北支部の今年の工場見学は、自動車業界世界のトップメーカー、トヨタ自動車です。トヨタ自動車は1937年に設立、現在資本金3970億円、従業員数67650人、国内生産拠点12か所、海外26カ国52会社で年間800万台強(国内50%強)を生産されています。
見学 参加74名の皆さんはJR松井山手駅に集合、2台のバスで約3時間かけて名古屋に到着、トヨタ博物館−堤工場-トヨタ会館と見学して回りました。
★ トヨタ博物館
1989年4月にオープンした、この博物館は1階はインフォメーション、レストラン等があり2階3階が車の展示場で合計120台のクラシックカーが展示されています。2階は米ルーベルト大統領の専用車など欧米の車(1920年代から)、そして3階は日本車で、1950、60年代のマイカー時代初期の懐かしい名車(パブリカ、サニーからクラウン、グロリアなど)がズラリと並んでおり誰もが一度は乗った車の前で思い出に浸ることができました。驚くことにこれらの展示車は常に整備され、いつでも動かすことができる状態だとか・・・。
また、隣にある新館では、車と人の暮らしや生活文化の関わりについての展示があり、終戦後よく見かけた木炭自動車や、オート三輪、ミゼットなど当時の我々の生活を支えてくれた車たちに会うことができました。
見学の後、レストランで昼食をとり主目的である 工場見学へとバスで移動しました。
★ 工場見学(堤工場)
堤工場では、プリウス、プレミオ、アリオンなどを生産しており、広さは114万u、従業員数6300人、2シフト制で日産1900台を生産しています。
主な製造工程は、プレス−溶接-塗装-組み立てとなっており、まず組み立て工程、続いて溶接工程の順に見学いたしました。見学通路は、天井部分に設けられ我々は常に上部からの見学となりました。トヨタの生産方式といえば、カンバン、ジャストインタイムの言葉がすぐ連想されますが、組み立て工程では、その言葉どうり多種多様の部品がラインに供給されるため、製造ラインよりも部品スペースとその部品を供給るための通路スペースの方が床面積がはるかに大きいのに驚きました。1台の車に3万から4万点の部品(しかも大きい)が使用されているための結果と納得しました。
溶接工程では完全にロボットによる作業となっており、ライン上の定位置に車体が止まると、両サイドに設置されたロボットの溶接ヘッドが一斉に車体の各部に突進し、火花を散らす。まるでライオンが獲物に襲い掛かるようで、車が可哀そうと、フツーのおじさんの感想となりました。
★ トヨタ会館
トヨタ会館は、本社ビルの横にあり1階フロアにはプリウス、レクサスなど最新モデルの車が展示されています。工場同様多くの外国人が見学に訪れていました。
ここでは、環境、安全、品質などトヨタ自動車の未来に向けた取り組みが紹介されています。また昨年の愛知万博にも登場した1人乗りの未来ビークルの展示や、ロボットによるトランペット演奏などもあり楽しい見学会となりました。
岸本 康宏 記
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