製作記事 |
2009年5月9日更新
マルチバンド3線式ダイポールアンテナ
JA3IGP(浅利さん)より
7MHzバンドの拡大や、HFハイバンドのコンディションの好転に向けて
1本の給電線(同軸ケーブル)で、多くのバンドにQRVするのが目的。
SWRは2以下であればよい。エレメントはフルサイズなので調整は簡単。
同軸は50Ωを使用しているが、75Ωでも良いのでは?と思っている。
インバーテッドVで給電点高さは16m、両サイドの高さを調整し整合させる。
両サイドの高さ調整は、両サイドに滑車で「紐を手繰れば高くなる」構造。
エレメントは3本で、フルサイズとして、7M,10M,14Mにあわせている。
電波は7,10,14,21Mに乗る。18Mは乗ればもうけもので少し無理がある。
24,28Mには乗らない。SWRは2以下と割り切れば広帯域で使用できる。
寺子屋シリーズのインピーダンスメータでの測定では、2以下には収まる。
エレメントの長さは(λ/4)*0.97で設計が適しているようだ。
バルンで同相電流を押え込んでBCI,TVIの発生の要因を抑え込んでいる。
強制バルン構造のためインダクタンスは少なめになっているので、念のため
コモンモードフィルターも挿入している。フェライトにはT140-43を使用し、
テフロン製の同軸ケーブルを10回巻いている。
事前に強制バルンとフロートバルンをそれぞれ作ってみたが、20MHz付近
からの特性は強制バルン(ソーターバルン)のほうが素直な結果を得た。
(バルンのみの測定結果)巻き方にもよるが、同軸は基本的に乱れない。
ただ10回巻き程度が物理的な限界だった。
実運用では100W程度で7MHz帯以上であれば、これが1番良いと判断した。
と言うことで、アンテナの張替えをスタートしました。調整中であり、特性は
現状の値、今後、線の伸び等による変化が落ち着き次第、微調整する予定。
アンテナ部材一式 | 給電センターポール部 | カラスもびっくり装置部 |
強制バルン | アンテナを張った状態@ | アンテナを張った状態A |
5月9日(土)
5月9日(土)晴天に恵まれたので、エレメントの長さを短縮し、調整を行い、
FBな結果を得たので、再度報告します。
このアンテナの特性データ(前回データは青、今回調整後、ピンク)7MHz帯
中心周波数をもう少し上げた方がベターだが、帯域内で2.0以下に収まっていること、
21MHz帯との関係から、これでよしとする。
10MHz帯
ちょうど良い状態。
14MHz帯
ちょうど良い状態。
18MHz帯
若干、SWRは悪いが実用になりそう。
21MHZ帯
7MHz帯とエレメントが共有のため、前回より少し悪くなったが、
使える範囲である。
24MHZ帯
前回より少しは改善したが、使用不可
28MHz帯
SWRが暴れている、使用不可
改造記事 |
2009年5月5日
FT-847の7MHz帯拡大改造について
JA3RET(村田さん)より
7.0MHz〜7.2MHzまでの改造法について添付の写真のとおりです。
チップ抵抗をはずす作業はピンセットで挟んで、注意して行って下さい。
不明な点は、JA3RET(村田さん)までお問い合わせ下さい。
なお、この作業において発生した事故について、責任は負いません。
FT-847の裏ブタをはずす。 リチュームボタン電池の近くのパターン、1,2,3,4に注目。 |
ピンセットの先端部、4のパターンについているチップ抵抗 を取り外す。 先の細い半田ごてで注意深く作業する。 2の表示部を半田でショートさせる。 |
少し見難いですが、丸の円内が改造部 | 電源を入れる際は、FASTとLOCKボタンを押しながら、電源 ボタンを押す。これで完成です。 |
製作記事 |
JE3HFU (田辺さん)試作 の
コンパクトなVCHアンテナ(7MHz帯用)
7MにはQRVしたいがアンテナがどうも! という諸氏に、コンパクトで、
しかも拡張された7.0M〜7.2Mまで対応するアンテナを紹介します。
是非、皆様も自作し、フォローアップして、FBなQSOをお楽しみ下さい。
田辺さんはこのアンテナで、オンエアミーティングにQRVされています。
下記にデータを記載します。 不明な点は田辺さんにおたずね下さい。
je3hfu@jarl.com
周波数kHz | SWR | コイルデータ(単層ソレノイド) | ||
7000 | 2.4 | ローディングコイル: 20μH | コイル直径:70mm | |
7020 | 2.1 | コイル巻数:17Turns | ||
7040 | 1.7 | コイル巻幅:35mm | ||
7060 | 1.4 | 線径(すずメッキ線):0.8mm | ||
7080 | 1.2 | |||
7100 | 1.1 | マッチングコイル: 3.5μH | ||
7120 | 1.1 | コイル直径:40mm | ||
7140 | 1.2 | コイル巻数:10Turns | ||
7160 | 1.4 | コイル巻幅:27mm | ||
7180 | 1.7 | 線径(すずメッキ線):0.8mm | ||
7200 | 2.0 | タップ:5T、6T、7T、8T、9T |
ベランダに設置したVCHアンテナ | ローディングコイル | マッチングコイル |
改造記事 |
PC&ソフトウェア情報 ケイタイ電話用ケーブル(改造)を使った ICOM CI-Vインターフェイスの製作 フォローアップレポート |
2009年4月22日 Reported by JA5DUR/3 (小池) |
デジタル化は着実にアマチュア無線機にも導入され、便利な機能が付加されています。 |
パソコンとつなぐことで、リグの周波数、モードなどがハムログ上に自動的に取り込めたり、 逆にパソコンからリグをコントロールしたり出来ます。 また、数台のリグを同時に使いながら周波数やモードの取り込みも可能です。 QRVが一層楽しく、快適に出来るようになります。 |
今回はCQ誌 5月号(7J3OAZ局)に掲載されている記事を参考にし、実機を |
製作してみました。 詳細はCQ誌5月号P134〜P137を参照して下さい。 |
携帯電話ケーブル;品番:UP-12C 入手先:大阪日本橋店 (株)千石電商 ¥570/個、 店頭にありました。 PCと直接USB接続ができるため、 過去のインターフェイスで 使用した USB−RS232C変換ケーブルが不要になる。 入手したUP-12C |
携帯電話ケーブル;品番:UP-12C ドライバーの入手、パソコンにインストール ・UP-12Cをパソコンと接続して動かすには、デバイス・ドライバーを入手する必要があります。 ・入手先は http://www.kairen.co.jp/japanese/keitai/index.html#up12c ・ダウンロードして 解凍後、インストール、UP-12CをPCに認識させる。 Serial On USB Port(COM*) ができます。 CQ誌5月号参考に作業して下さい。 (デバイス・ドライバーのインストール) 携帯電話ケーブルの改造【動作実験1】 ・それぞれ個人により、いろいろなやり方があると思いますので、どの線を使用するかを記載 ICOM用YAESU用 CAT System 取り出し端子取り出し端子 (RCA JACKの場合)参考(RCA JACKの場合)参考 黒色 シールドGND GNDに接続GNDに接続 黒色 ビーズGND GNDに接続GNDに接続 緑色 TXD 信号線RXDとTXD一緒に芯線に接続それぞれ RCA 芯線へ 白色 RXD 信号線TXDとRXD一緒に芯線に接続それぞれ RCA 芯線へ 赤色 +5V 電源どこにも接続なし 絶縁どこにも接続なし 絶縁 図2 参照図4 参照 YAESU用/ICOM切り替えSW付き |
確認した ソフトについて: ・ターボHAMLOG, 周波数、モードの取込み 無線機の周波数、バンド、モードを変えると HAMLOGの入力画面に表示、 また逆に周波数、バンド、モードを無線機に送り込む(転送)ことが出来ます。 (無線機の機種・メーカにより HAMLOGの設定を追加する必要あります) *1) FT817 に接続した場合 前回と同様 取り込みがうまくいきませんでした。 ・衛星通信用ドプラ-補正 ソフト「 CSATmate 」は ICOM、YAESUとも問題なく動きました。 ・FT-817 コントロールソフト 「FT-817 Commander」YAESU用で確認 問題無く OKです FT-817すべて コントロールしてくれます。 小さなRigを大きな画面で使用できます。 ・デラックスHAMRaido;このソフトは 確認できていません。 ・ICOM Rigの2台接続での動作確認 下図のようにICOM、IC-7700とIC-910の2台を接続してターボHAMLOGを動かしました。 ターボHAMLOG入力画面 LOG−[A] にIC-7700を設定 LOG-[B]にIC-910を設定 TXD、RXD LEDがパカパカと点灯して読み込んでくれます。 ICOMのリグは機種ID.がそれぞれ割り当てられているためうまく動作します。 (注)YAESUはFT-817しか手持ちのリグがないため「FT-817Commander」のソフトにて確認済。 ターボHAMLOGはFT-817を対応してないためか正常に動かず。 HAMLOGの中にある機種「FT-847」を選んで試して見ましたが、周波数、モードの 取り込みができません。 周波数の転送(hamulogからFT817に転送)は動いてます。 |
動作実験2 ・携帯電話ケーブル;UP-12CをばらしてRS-232Cの信号を確認しました。 MMSSTV、MMTTY(RTTYソフト)、JE3HHT森さん開発の有名なソフト, CWTYPE(CW送信用ソフト)UA9OVさん 開発ソフト DSCW(CW送受信ソフト)JA3CLMさん 開発ソフト ・これらのソフトを使いRS232C信号:TXD(3)、DTR(4)、RTS(7)の信号が あるか無いかを確認しました。 もし、これらの制御信号を取り出せれば、それぞれのHAM用ソフトが使えます。 ・結果は DTR、RTSは出力されている(論理が反転して出力している) MMTTY、FSKで使用するTXD信号は見つからず、探し方が悪いのか、 MMTTYの設定が悪いのか? UP-12Cには TXDがあるのですが この端子に信号は出ていませんでした。 MMTTYの設定が悪いのか? USB-RS232変換ケーブルも確認 3pinにTXD信号がない? |
確認ソフト (起動ソフト) 1S-GND 2B-GND 3TXD 4RXD 5+B 6DTR 7 8 9RTS 10 MMSSTV 起動状態 L-GND L−GND H H H5V H H H H H 送信 L-GND L−GND H H H5V L H H L H MMTTY 起動状態 L-GND L−GND H H H5V H H H H H 送信 L-GND L−GND H H H5V L H H L H CWTYPE 起動状態 L-GND L−GND H H H5V H H H H H 送信 L-GND L−GND H H H5V *CW信号 H H L H DSCW 起動状態 L-GND L−GND H H H5V H H H H H 送信 L-GND L−GND H H H5V *CW信号 H H L H 測定結果 DTR信号として使用可能 RTS信号として使用可能、PTT制御可能、 DTR信号、RTS信号とも反転が必要 (注) Hは5V、LはGND レベルを意味します。 課題: (1)MMTTYにて、FSK動作でTXD信号が確認できてません。 MMTTYの設定が間違っているのかどうか? 分かる方は教えて下さい。 AFSKでは使用可能です。 PTT信号はOK (2)6pin DTR信号、及び 9pin RTS信号は論理が逆になってます。 MMTTYでは論理反転コマンドがありますので、これにチェックを入れれば、 問題無く使えます。 (AFSKのPTT信号制御) 他のソフトは トランジスタ を使い論理を反転する必要があります。 6pin DTR信号 CW信号も同様に 反転してキーイングする必要があります。 |
この掲載内容についてのご質問は、 ja5dur@jarl.com にお願いします。 |
改造記事 |
ICOM CI-Xもどき & YAESU CATシステム CT-62もどき パソコン接続用インターフェイス の製作 |
2009年4月21日 Reported by JA5DUR/3 (小池) |
はじめに: |
昨年(2008年3月) MARC総会 「衛星通信のお誘い」の中でご紹介した無線機を制御する |
インターフェイスを作成した。 作り方を紹介しますので、是非作ってトライして見てください。 |
目的は低軌道衛星通信を行うために作った物です。低軌道衛星は上空の通過時間が短く、 |
ドプラ-シフトが激しく受信、送信周波数を常に変える(追尾する)必要があります。 |
特に、CW/SSBで運用する場合は、すぐに聞こえなくなります。 |
本寄稿内容で不明な点は、ja5dur/3@jarl.com まで |
無線機コントロールインターフェイス: |
(1) ICOM用 CI-X(シーアイ ファイブ)もどき |
ICOM 純正オプションのCT-17 (CI-Xレベルコンバーターユニット)は定価12,000円 です。 |
各無線局のHPなどで紹介されている物で、IC(MAX232?)を使ったり、トランジスタを使って |
作られてますが、ここではTR2石の回路で部品点数も少なく 簡単に組み込みが出来ます。 |
(注) パソコンにD-sub9pinのCOM端子がない場合は、USB⇒RS232C変換ケーブルが必要です。 |
(注)ICOM対応機種 ICOMの機種でRemote端子がついている機種であれば使えます。 |
わたしが動作確認した機種は IC-910、IC970(U/V機種) IC-7700、IC-7000(HF機種) |
ICOMの機種は 機種No.がそれぞれに有り Remote端子をパラ接続してやれば 2台ぐらいまでは |
コントロールできそうです。 |
(2) YAESU用 CT-62もどき |
YAESU純正オプションCT-62があるようですが、無線局HPによれば¥3.5Kとか?? |
これもTR2石の回路です。ほとんど同じです。YAESUはTXDとRXDの端子があります。 |
(注)YAESU対応機種 YAESUの機種でCATシステム対応機種は使えそうですが確認できてません。 |
YAESU機種は CATシステムの取りだし端子が 8pin miniDINの機種、 6pin−DIN機種、 6pin-miniDIN 機種 |
または 9pinーDsub 端子がある機種等 様々です。 |
8pin-miniDINが付いている機種は−−FT-817、FT-897、FT857、FT-100 |
* 確認 対応ソフト FT-817しか 手持ちの無線機がないため 「FT-817Commander」 のソフトにて確認済みです |
ターボHAMLOG のソフトは FT-817を対応してないため 動かずです HAMLOGの中にある機種 「FT-847」を選んで |
見たが 周波数-モードの取り込みができません。 周波数の転送(hamulogからFT817に 転送)は動いてます。 |
あるHPでは FT-847を選んで やればうまく動いたと記載されてましたが ??? |
対応ソフトについて: |
・HAMLOG, 周波数、モードの取込み;無線機の周波数、バンド、モードを変えるとHAMLOG入力画面に表示 |
逆に周波数、バンド、モードを無線機に送り込む(転送)が行えます。 |
(使用無線機により HAMLOGの設定を追加する必要あり) |
FT-817では 取り込みができませんでした。 |
・衛星通信用ドプラ-補正ソフト 「CSATmate」 ICOM用、YAESU用共に問題なく動きました。 |
・FT-817 コントロールソフト 「FT-817 Commander」YAESU用で確認 OKです。 |
FT-817すべてコントロールしてくれます 小さなRigを大きな画面で使用できます。 |
・デラックスHAMRaido--このソフトは 確認できてません。 |
その他 動作状況 |
FT-817 Commanderを使ってFT-817を制御している。 CI-Xもどき回路をDsub9pinケース内に組込
製作記事 |
CQ誌2009年2月号のP108に「1.9MHz用ローディング・アンテナの試作・検討」として投稿されています。 これまでもHF帯の各種アンテナを発表されておりますが、160mバンドをグラスファイバーと4mの水平バーを トップに付けただけの垂直ANTは、アパマンハムには素晴らしいお年玉ではないでしょうか。 |