藤原鎌足の墓ともいわれる阿武山古墳周辺 (搭のある建物が京都大学阿武山地震観測所) |
||
|
||
石室内部の夾紵棺 | ||
大小数百のガラス玉を使った玉枕 |
(4
ページ)
JR富田駅の北方の山に巨大な
石碑の
ように見えるのが、京都大学地震観測所
で、その近くに「阿武山古
墳」があります。
昭和9年の春、地震計を設置す
るため立坑
を掘っていますと、花崗岩の石組に突き当た
り墓室が現れました。
中の棺にはミイラ化した男性が
葬られ、遺体
の頭から肩にかけて金糸が散らばり、頭の下
にはガラス玉を1本の銀線で綴り合わせた玉
枕が置かれていました。
棺は超一級の夾紵棺(きょうちょ
かん)とよば
れる乾漆棺であったことなどから、「金糸をまと
った貴人の墓」として、当時大勢の人が見学
に詰め掛けたそうであります。
遺体は『多武峰略記(とうのみ
ねりゃくき)』
に安威山に埋葬されたと言い伝えのあります、
大化1〜2年(645〜646)の「大化の改新」にお
ける功臣・藤原鎌足(ふじわらのかまたり)説
が有力で、国の史跡に指定され保存されてい
ます。
前頁
次頁